【実例】養子縁組が「否認」された資産家一族――相続税対策、税務署はどこで「線を引く」のか?
本ケースに見る「否認ライン」、実務家が口を揃える「安全圏」
本ケースにおいて、否認の決め手となったのは下記だ。 ●タイミング(相続直前期) ●実態の乏しい親子関係 ●節税策の短期集中 単体では合法でも、組み合わさることで否認されるという現実がある。 そして、下記のものが欠ける場合、節税額が大きいほど税務署の目は厳しくなる。 ●税金以外の合理的理由が説明できる ●同居・扶養などの実態が資料で確認できる ●相続対策が過度に集中していない
節税の先にあるリスク…否認より深刻な「家族関係・人生」への影響
養子縁組は、条件が整えば数百万円から数千万円規模の節税効果を生む強力な相続対策である。 しかし、制度だけを利用し、実態や家族関係への配慮を欠けば、否認や争族という大きな代償を払うことになりかねない。節税額の多寡よりも、家族関係をどう維持するか。養子縁組を相続対策として用いるのであれば、この視点を欠いてはならないだろう。
否認より深刻な「家族関係・人生」への影響
ここで見落とされがちなのが、税金より重い代償である。 ●実子の不信感 ●兄弟姉妹との断絶 ●相続後も続く感情的対立 一度成立した養子縁組は、たとえ税務上否認されても、民法上は有効なまま残る。つまり、「税務ではいなかったことにされ、家族関係だけが壊れる」という最悪の結果も起こり得る。 相続対策は、被相続人の死後、残された家族がその結果を一生背負う制度であることを忘れてはならない。 THE GOLD ONLINE編集部ニュース取材班
THE GOLD ONLINE編集部(ニュース取材班)