「口外禁止」は典型的手口
実際、当初は配当が入ってきたという。しかし、'24年6月に予想外の事態が起きる。
無登録で海外金融商品を勧誘したとして、証券取引等監視委員会が東京地裁に、GIL社の違法行為停止を申し立てたのだ。そして、2ヵ月後の'24年8月、GIL社は突如として解散する。
「配当もストップし、元金の返済を求めた出資者が殺到していますが、GIL社は梨の礫です。勧誘員に抗議をしても、『大丈夫だから』としか言われなくて……」(Bさん)
スターリングハウストラストの特徴は、出資者に「秘密保持契約」を厳命したことだ。友人知人に「トラスト」の名前を出すことは禁止、利率なども一切口外しないように言われたという。住所氏名や口座情報だけでなく、パスポートまで提出させられた。
横行する「ヤバい儲け話」を見抜くポイントはあるのか。前出の加藤弁護士が言う。
「『今日中に決めないとチャンスを失います』などと入金を急かす案件は危ない。そして、『特別な案件なので絶対に口外しないでください』という文句が出たら、要注意です。
もし騙されたと思ったら、できるだけ早く警察に被害届を出すこと。入金先の口座に残金が残っていれば、凍結することによって出資金が戻ってくるケースもある。警察がすぐに動いてくれない場合もあるので、詳しい弁護士に相談することをお勧めします。
勧誘側に返金を求めると、『一時的に出金できなくなっているだけ』などと繰り返して時間稼ぎしてくることも多い。返金要求を無視したり『返せません』と断言したりすると、警察が事件として動き出したり、被害者が集団訴訟を起こしたりするためです」
うますぎる儲け話には必ず裏がある。まずはそれを肝に銘じることが重要だ。
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「週刊現代」2026年1月5日号より