〜愛と希望のものがたり〜
という事でね、マジでやってくれましたねこのゲーム。
失うために前に進むかのような最終決戦。ままならない事の方が多かったけど、みんなが思い思いの道を歩んで取り戻した、突き抜けるような普通の青空。私は常々「最終的に全員上を向いて終わる物語が好き」だと語ってるのですが、FGOはまさしくそれで拍手するしかなかったです。本当にありがとう。
・vsマリスちゃん
まず前振りの部分の話なんですけど、「サービス終了させたくないでしょう?」って直接的に訴えてくるのちょっと笑っちゃった。でもこれ一人称でも三人称でもあるFGOの独特なプレイヤー視点を上手い事使ってきてて、藤丸視点だと「今までの道のりが無かったことになる」で、プレイヤー視点だと「ここから先の物語はもうないですよ」って圧をかけてきてるんですよね。でもここに留まるとゴールはもうない訳なので「耐えられるのか…?ログインしてデイリーやってという虚無のサイクルが永遠に続く事に…」と、立ち上がるモチベーションが湧いてくる訳です。なんでもない主人公と共に、なんでもない一人のソシャゲユーザーとしてゴールテープを切ってやるぞと、そんな感じのメタ視点と主人公視点が並行して存在してる感じが面白かったですね。
ここから戦闘の話、レイドの時点で「これはまさか…クリプターとの共闘シーンが…!?」みたいな説はちらほら出てましたが、最高の形でやりやがったな…という感じです。ゲーティア戦を彷彿とさせるような、逆光アレンジverを背景に次々と援護を飛ばすパツシィ、カドアナ、オフェリア、先に帰ったパイセン……まさしく、ここまで自分を連れてきてくれた「これまでの旅路」と共に戦っているかのような演出ラッシュで、深夜なのに目バッキバキでやってました(ベリルはどっかに居たのか…?)。あとオベロンはちゃんと顔見せなさい。
レイドの時点でちょいちょい漏れてたマリスちゃん節も全開。君本当にラスボスだったんだな…。無敵貫通をアホみたいに重ねがけしたりNP99%で止めようとする所で滅茶苦茶笑ってしまった。必死過ぎ!!!言ったもん勝ちを悉く言ったもん勝ちで返される感じが見てて気持ちよかったですね。
途中までは「これコンテ石…使うか…?」と思ってたんですけど、なんやかんやノーコンでいけたのも嬉しかったですね。ラストスタンディング杉谷さんが全て削り切ってくれてマジでカッコ良かった。流石私のグランドアーチャー。
ただマリスちゃん、最後の「ざまあみろ」はかなりグッときましたね。これまで散々ネタキャラ扱いしてきたのがそのまま返ってきた感じがする。AI系のラスボスは「これが…心…」が常套句なんですけど、マリスちゃんはAIでもなんでもないので「お前らムカつくからとっておきの嫌がらせしたるわ」って最悪の歩み寄り方をしてくるのが、凄く「らしい」感じで良かったです。
・それぞれの別れ
所長:生き様が逆光の歌詞過ぎる。主人公が最後手を取るのは時間神殿でのマシュのオマージュだと思うんですけど、なんやかんや助かると思ってたのでかなりビックリしました。
プレイヤーも覚えてるか分からないような細かな思い出をつらつらと語るシーンは「あぁ…本当にずっと一緒に戦ってたんだな…」と感慨深くなりましたね。何も与えられなかった。それどころか何もかもを奪われた少女が、満ち足りたような顔で手を離す、「何もなかった」ではなくなった証拠でもあり、だからこそのやるせなさもあるような、美しいシーンだったと思います。
シオン&ネモ:マ、マスターとサーヴァントのトロの部分!!!
良くも悪くも内面を図るのが難しかったシオンが見せた初めての涙、そして共に旅をしてきた理由の種明かし…「外面」と「内面」の話は終章の一つのテーマでもあり、「シオンの外面からこの謎を読み解く事は誰にも出来なかった」というのは、ここまで引っ張ってきたからこその文脈の乗り方で凄く良かった。「頼れる技術顧問」みたいな立ち位置だったのが、終わりを前にすると等身大の少女になってしまい、そこに颯爽と現れるサーヴァント…いや〜いいもん見せてもらいましたわ…。
ゴッフ&スタッフ:マジで誰一人欠けることなくここまで付いてきた頼れる大人達。ゴッフの「本当なら時計塔で面倒見てやりたい所だが…これから向かう先は、そんな未来よりずっといい」ってセリフが本当に好き。最後まで仲間として、大人として、先達として、「あるべき場所」へと歩き出す心を支えてくれた温かい人達でした。ムジーク家のあれこれとか考えるとゴッフ自身も割り切るの難しいはずなのに、そういうのを全く出さない優しき男よ…。
デイビット:day bit……。
テスカトリポカの様子からして「一人だけなんかやってるんだろうな〜」とは思ってたけど、お、お前〜〜〜〜!!最後の最後に滅茶苦茶美味しい役回りするやんけお前…。
「1日5分しか記憶出来ない」ではなく「1日の内の5分は何があっても絶対に忘れない」、だからこそ「今こうやってゴールの前に残した足跡は、自分がこの先もずっと覚えておく」、滅茶苦茶良い設定の使い方かつフォローの仕方で思わず拍手してしまった。
あとブルーブックもな…どこか超然的で(実際そうなのだが)掴みどころのないデイビットの口から最後に出てきた言葉が、何の飾り気もない「ありがとう」なの良いよね。
・ED
坂本真綾の『時計』、マジで良い曲だったので絶対DLします。
雪山も巨大施設もない景色、普通の日本、普通の東京、取り戻した普通の日常。だけどその日、運命に出会……ったのか出会わなかったのか、その辺りは明確に語らないのがニクい事するな〜〜って感じですね。ここから先は何者でもない彼女達の物語で、プレイヤーである私たちはもう関与出来ない、そんな事を言われた気がしました。そしてタイトル画面の晴れ渡る青空に戻ってくる訳で…いや〜、本当に良いものを見た。後にも先にもこんなゲーム体験は無いと思います。
・Fate/Grand Orderと私
私がFGO始めたのは確か鬼ヶ島イベントのちょっと手前辺りだったと思うんですけど、そこからほぼ(マジで)毎日このゲームと付き合ってきまして、なので本当に約10年間。人生の3分の1近くを共にしてる事になりますね。何やこのゲーム…。
思えばこのTwitterアカウント作ったのもFGO始めたのがきっかけ、リアイベ系に初めて参加したのもFGO、初めてソシャゲに課金したのもFGO、このようにありとあらゆる処女をこいつに捧げておる訳ですが、こうやって一つの結末を見届けた今、後悔は全くありません。むしろ「色々…本当に色々あったけどここまでついてきて良かった」とさえ思っています。
ユニットも碌に育成出来ず、相性ゲーに振り回される日々を送りながら、ガウェインに詰まり、NPCマーリンの性能にド肝を抜かれ、死ぬのが早過ぎるバルバトスに憤りを覚えながら駆け抜けた第一部。思えば私が今日までFGOを続けているのは、終章からのEternity Blueに脳を焼かれたからだと思います。
ああも完璧な終わりを見せられた以上、二部に対するハードルは否応もなく上がる訳で(その辺は結局杞憂でしたが)、リアルタイムで駆け抜けた一部と比べて明らかに熱量落ちてるな〜みたいなのは正直ありました、1.5部がちょっと色々と実験的過ぎたのもあるが…。
仕方ないとは言え、テキスト量に比例して長くなる更新スパンには「これいつ終わるんだ…?」と感じた事も少なくありませんし、奏章が発表された時は「これ終わらねーつもりか!?」と感じたりもしました。まぁ結局シナリオ読めば文句は言えないんですけど…。
と、色々なお気持ちを経つつ満を辞しての終章発表。これまで続いてきた季節イベントをまとめて畳みに来てる所からも本気度は伺えた訳ですが、「言うてどこかで日和るんじゃないか…?」とも心の片隅では思っていました。しかし……すまんFGO…!俺を殴れ…!
蓋を開けてみれば過去最高にモチベーションをぶち上げるレイド導入、FGOの花形であるキラシュワラッシュ、「異聞帯」という要素だからこその主人公/プレイヤーに後を託す意義、もう何も文句の付けようがない、完璧な最終章を見せられて、否応なく"本気"を感じました。であるならばついて行こうと、お前がその覚悟なら俺も最後まで共に行くぞと、そのような思いで過ごしたここ数日でした。
本当に楽しかった。ありがとう、Fate/Grand Order。
このゲームこの期に及んで正月なんかやるつもりなのか???