居酒屋で出会ったおっさんと軽いノリで作った組織   作:エドモンド橋本

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瞬殺からの逃亡そして英雄との出会い

 

 

 「な、何なんだよお前」

 

 ポリゴンZの周りに倒れるキバニアやグラエナ。やはり相手にはならなかったが、こんなにもあっさり負けられるとそれはそれで気使うな。とりあえずアクア団の連中は全員その辺の縄で縛り付けて転がしておく。

 

 「ふん、こんなものか」

 

 サカキの方に目を向けると、彼のポケモンであろうサイドンの足元にマグマ団の連中が寝ていた。いや、ポケモンに攻撃しなさいよ。何で人に向けて攻撃してんのよ。つまんなそうにマグマ団を見下ろすサカキの隣には戦ってる最中に助けたツツジちゃんの姿があった。

 

 「あの、ありがとうございます」

 

 「む、怪我はないか」

 

 「あ、はい」

 

 おいおっさん何ツツジちゃんとイチャイチャしとんねんこら。許さんぞ、このダンディー野郎。

 

 「サーカーキーくーん!!!」

 

 「カイト、そんな大きな声を出さなくても聞こえている」

 

 「はいはい、そうですかー。それはすみませんねー」 

 

 別に妬んでない。うん、こんな事で不機嫌になる程俺の心は小さくない。そう、俺は別に自分より年下の子にモテるこのおっさんに嫉妬などしていない。

 

 「あ、貴方も、助けてくださりありがとうございました」

 

 わお、ツツジちゃん良い子。ちゃんとお辞儀までして偉いねえ。うん、後は直ぐにサカキに向き直らなければ超良い子なんだけどね。

 

 「気にしないで良いよ。それより、悪いんだけど俺たち先を急いでてね。後の事頼めるかな?」

 

 そう言って俺とサカキはその場を去ろうとしたが、当然の如く呼び止められる。

 

 「え、あ、お待ち下さい!お二人は一体?旅のトレーナーにしてはあまりにも腕が立つご様子。この辺では見ないポケモンをお持ちになっていますし、その、身なりも非常に、整っておられますし、随分凛々しい様で」

 

 おい最後俺じゃねえだろ。サカキの方見て言ってんじゃん。やめろ頬染めんな。んで、サカキ、お前もお前でどうかしたか?みたいな顔すんな。

 

 「我々はこのホウエン地方の歴史を調べに来た歴史研究家だ」

 

 「研究家さん、でしたか。あ!では、お礼も含めて私の方からチャンピオンに連絡を取りましょうか?ホウエンチャンピオンのダイゴさんは、かなりの石マニアで、歴史にも詳しい方ですので!是非私から」

 

 「チャンピオンの手を煩わせる訳にはいきませんのでここらで失礼しますサイナラ!!」

 

 サカキの腕を掴んでそのままダッシュで退散。ツツジちゃんの制止の声を無視して115番道路まで走り続ける。

 

 「はあ、はあ、あーーー」

 

 「いくらチャンピオンと関わる事が不利に働くとは言え、こうも一目散に逃げては逆に怪しまれるぞ」

 

 ……散々人振り回した上に、ツツジちゃんとイチャ付いてやがったサカキにまさかど正論ぶつけられるとは。

 

 「しかし、気になるのはあのマグマ団とやら、実力はゴミ以下だが、大陸を増やすと言っていたな」

 

 「アクア団も海を増やすだなんだ言ってたけど、随分攻めた組織だな」

 

 「だが、あんな組織大した事はない。カグラ団とは規模が違う」

 

 「う〜ん、とは言え、ホウエン地方には、かつて海を広げたカイオーガと大陸を広げたグラードンっていう2体の伝説のポケモンが眠っているって伝承がある」

 

 この神話はかなり有名な話だし、サカキも知っているだろう。シンオウ神話と違い、はっきりとした分かりやすい内容のため、かなり広く知られている。

 

 「どう考えてもアクア団とマグマ団はそれぞれを意識しているだろうから、カイオーガとグラードンを目覚めさせようとしてたら相当めんどくさいぞ。今回の件で関わってしまったし、3体のポケモンが眠る場所を探そうにもやり辛いな」

 

 「その時は叩き潰せば良い」

 

 脳筋なんかこいつ。何で直ぐ力で解決しようとするかな。だが、確かにぶつかる事になるのかもしれない。

 

 「もういっその事、先に俺達から仕掛けて潰してしまうか?」

 

 「ほう、随分積極的だな」

 

 嬉しそうに口角を上げるサカキ。相当俺の発言が意外だったのだろう。

 

 「まあ、俺達が悪の組織である事は誰にもバレてない、だからあいつらを潰してしまっても、怪しむ奴はいない。邪魔な組織は潰してしまった方が身軽で動きやすいしね」

 

 言っててあれだが、俺もだいぶ考え方が悪の組織に染まってしまってるな。

 

 「私は名案だと思うぞ」

 

 「でも、協力者が欲しいな。俺らがあの2つの組織を潰した後、代わりに英雄に仕立て上げれる奴―神輿がいた方が良い」

 

 英雄の協力者となれば、ホウエンで色々融通が利くだろうし、後々シンオウ神話の調査も楽になるかもしれない。しかし、簡単に騙せそうで、それなりに腕の立つトレーナーなんてそうは居ないよな。

 

 「あの、お兄さん達、カナズミシティから来たの?」

 

 急に声をかけられ、振り向くと、純粋な目をした少女とよく育てられたバシャーモが立っていた。

 

 「さっきすごい音が聞こえて!ここまで逃げてきた人が、マグマ団とアクア団がカナズミシティで戦ってるって言ってたから、助けに行かなきゃって思ってたんだけど!」

 

 赤いバンダナが特徴的な活発そうなその少女は俺たちの方に歩み寄ると、大きな身振り手振りでここまで来たことを必死に伝えようとしてきた。

 

 「お嬢ちゃん名前は?」

 

 「私、ハルカって言うの!」 

 

 ほほ〜ん、居たねえ、英雄ちゃん。

 

 「そっか〜、ねえハルカちゃん」

 

 「うん?」

 

 俺はハルカちゃんにニッコリと笑いかけて手を差し出した。

 

 「お兄さん達と一緒に、アクア団とマグマ団やっつけちゃおっか」

 

 「悪どい笑みだな」

 

 だまれおっさん。

 

 

カグラ団の服装を統一した方が良いか

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