居酒屋で出会ったおっさんと軽いノリで作った組織 作:エドモンド橋本
巨人の子が眠る地
怖いわ〜。サカキの奴どんな手段使ったのか、俺達は何のチェックもなくすんなり飛行機に乗ってホウエンに辿り着いた。今は、これからの話を進める為、カナズミシティのカフェで軽く食事を摂っている。コーヒーを一口飲んだサカキは、カップを机に置き、俺に目を向けた。
「それで、シンオウ神話に関係する歴史とは何なのだ?」
「ん〜?」
「はあ、飲み込んでからで構わん」
BLTサンドにかぶりついていた俺は、カフェオレで口の中のものを流し込むと、カバンから取り出した一冊の本をサカキに手渡す。
「これは?」
「シンオウ神話の本。その中に、大陸を動かした巨人の話があるでしょ?」
パラパラと俺が渡した本を開くサカキ。その目は真剣なもので、巨人のページを見つけると没頭する様に読み始めた。
「大陸を引っ張る巨人。これが一体アルセウスとどう関係するのだ?」
「昔、その巨人は、アルセウスと戦争を起こした」
「何?」
「アルセウスと巨人の軍団による戦争。それは、長い時間に渡り続いた。そして、その戦いに勝利したアルセウスは巨人達の力をプレートに封じ込めた。新たに生まれてくるポケモン達はそのプレートのいずれかの力、もしくは複合された力を持って生まれてくる。つまりポケモンのタイプの事だな。しかし、一枚だけ存在を確認出来ていないプレートがある」
黙って俺の話を聞くサカキは目で、勿体ぶらずに続きを話せと訴えてくる。
「ノーマルタイプのプレートが無いんだ」
「ノーマル」
「そう、つまり、ノーマルタイプの巨人だけは倒されていないって事になる。言い伝えではその巨人は、悲しみに包まれたまま眠りについたって言う話もある」
顎に手を当てて頷くサカキは何か納得した様な顔をすると、俺の目を見て口を開いた。
「その巨人が再び目を覚ませば、アルセウスも降臨する」
「そういうこと」
「しかし、その巨人は、シンオウ神話の存在だろう?なら、シンオウに眠っているのでは無いのか?まさかホウエン地方に」
「あ、違う違う。そうじゃなくてね。さっき話が抜けたんだけど、その生き残った巨人は、倒された巨人達の事を悲しんで、特殊な氷山、マグマ、岩石、電気、結晶などから自分の姿に似せた何かを作り出した。そしてその、存在、恐らくはポケモンだろうけど、そのポケモンのうちの3体が、このホウエン地方に眠っているんだ」
これも昔、シンオウ地方のカンナギタウンに住む婆さんに聞かされた話だ。かなり歳のいった婆さんが思い出す様に話す姿をよく覚えている。その後、ミオシティの図書館や、キッサキシティでも同じ話を聞いた。
「そんな話があったとは、つまり、そのポケモン達がいれば、巨人が目覚める可能性があると?」
「全てが事実なら、だけどね。まあ、この話は不自然な点が多いけど、やけに信憑性が高い。推測通りとは行かなくても見えてくる何かがあると思う」
「なら、早速そのポケモン達を探すと」
しよう。恐らくサカキの口から発せられたであろう3文字の言葉は、衝撃音にかき消されて俺の耳には届かなかった。
「マグマ団とアクア団がドンパチ始めやがった!!」
「逃げろお!!巻き込まれるぞ!!」
ああ、ほんとなんでこんな厄介なことに巻き込まれるかな。頭が痛くなった俺は、好戦的な笑みを浮かべて立ち上がるサカキの腕を掴んだ。
カグラ団の服装を統一した方が良いか
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YES
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NO