13億➔3億
「中国の人口は3億人強であり、実際の人口が14億人だなんてあり得ない。即ち、私がこの文書を貴方宛に郵送する、この時点における中国の人口は多くても3.2億人から3.1億人に過ぎないというのが実態なのだ」
中国の人口は多くても3.2億人から3.1億人に過ぎないーー。この驚くべき見解は、米国を本拠として世界中の華人や華僑、在外中国人に向けた動画を配信し、100万人超の登録者数を誇るユーチューブの中国語チャンネル『新聞看点(ニュースハイライト) 』で紹介されたものだ。同チャンネルのアンカーマンである、李沐陽(りぼくよう)氏宛に郵送された文書に書かれていたという。
李氏によれば、文書の送り主は李氏の友人であり、かつて世界保健機関(WHO)に数十年間勤務していた華人とのことで、李氏はその実名を公表していない。当該友人からは、この「中国人口3億人説」を彼の番組『新聞看点』の中で詳細に報じて欲しいとの強い依頼があったという。
因みに、華人とは移住先の国籍を取得した中国系住民を指し、移住先の国籍を取得していない中国系住民の華僑とは異なる。なお、本稿では当該友人をA氏と仮称することにするが、A氏は当該文書を2023年1月に作成したという。
A氏の依頼を受けた李沐陽氏は自身の番組「新聞看点」の2月28日と3月8日の放送の中でA氏の「中国人口3億人説」の内容を詳細に報じた。当該文書の表題は「中国的実際人口並没有十三億(中国の実際人口は決して13億ではない」である。その詳細は後述するが、その前に、我々が日頃目にする中国の人口統計を確認しておこう。
中国政府「国家統計局」が2025年2月28日付で発表した『中華人民共和国2024年国民経済と社会発展統計公報』によれば、2024年の年末時点における中国国内の総人口は14億828万人であり、前年よりも139万人減少したという。一方、国連人口基金(UNFPA)が2025年6月10日付で出版した『世界人口白書2025(State of World Population Report 2025)』によれば、世界の総人口は82億3200万人であり、世界最大の人口を誇るのはインドで14億6390万人(総人口の17.8パーセント)、これに続く第二位は中国の14億1610万人(総人口の17.2パーセント)であった。
国連の人口統計データは1950年し、中国は1950年から2022年までの73年間も継続して世界一の人口大国であったが、2023年に終に世界一の座をインドに明け渡したのだった。