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関東圏で夢を叶えた後にニセコ町移住。そこで森づくりをすることになった理由とは?/vol.6 鈴木健さんインタビュー

こんにちは! ニセコ町公式note担当伊藤です^^
ニセコ町でホットな話題の1つといえば、「移住」や「起業」のはなし。
今回は移住後、森を管理したり、森づくりを出来るだけ自然に近い形で行いたいという、熱きロマンを胸に活動する鈴木健(すずき たけし)さんにインタビューをさせていただきました!

小さな世界都市であるニセコ町は、国内外から多くの観光客が訪れるばかりではなく、移住者により北海道内では数少ない、人口が微増する活気ある町です。
農業や観光が主幹産業で、豊かな自然と景観がたくさんの恩恵を与えてくれています。
この自然と景観こそが、農業と観光の基盤であり、それを大切に想い未来へと繋げていくという、まちづくりの基本方針に沿って活動する多様な人びともまた、ニセコ町の魅力であると考えています。

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晴れ渡る8月の羊蹄山(字豊里)

ニセコ町は、低炭素社会の実現に向け高い目標を掲げて先駆的な取り組みにチャレンジしている都市「環境モデル都市」に選定されています。
アクションプランを策定し持続可能なまちづくりに取り組んでいます。
「住むことが誇りに思えるまちづくり」を、役場・町民、関心高い関係人口によって進めています。

自然環境を大切にするニセコ町にとっての「森」。
それでは、「移住」・「起業」シリーズ、vol.6 いってみましょう~。

Forest link(フォレストリンク)代表、鈴木健さん

今回ご紹介するのは、現在(2025年度)個人事業主として「Forest link  (フォレストリンク)」の代表として活動し、森づくりや高所作業を要する特殊伐採、薪の製造販売、森に関する悩み相談を受ける事業を行う鈴木健(すずきたけし)さんです。
鈴木さんは、個人事業の傍ら、林業再生係の地域林政アドバイザーとしてニセコ町役場の会計年度職員も務めています。

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森を案内し樹木などについて説明する鈴木さん

鈴木 健 (すずき たけし)さん 
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横浜市出身。
子どもの頃からの夢を叶え、栃木県宇都宮市にて消防士として活躍。
大規模土砂災害現場を経験し、人間の無力さを痛感すると共に、森林の機能、森づくりに興味関心を持ち始める。
情報収集していた矢先に環境保全型の林業に出会い、転身を決意。
2021年5月 ニセコ町地域おこし協力隊着任。
地域活性化やまちづくりサポートなど協力隊業務に従事しつつ、自身が目指す森づくりを実践するため起業を決意。
2023年10月、Forest Linkを立上げ、森づくり、特殊伐採、薪の製造販売などをする傍ら、卒隊後は役場の地域林政アドバイザーも兼務し活躍中。

自分が生きていない時代にまで続く途方もない活動

「樹木が成長するまでは100年以上かかるものもあります。
俺は今33歳なので、目指す森の姿を見ることは出来ないのです。」
鈴木さんは、そう学生たちの前で話しました。
「途方もない活動ではありますがやっていきたいと強く思っています。
先日、我が子が産まれてきてくれたことも、その想いをより一層強くしました。」

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札幌市内からニセコ町へ、教育旅行で訪れた学生たちに、プログラムのひとつで植樹体験する講義が行われ、鈴木さんは講師を務めました。
この木育に誰よりも熱い想いを注ぐ鈴木さんは、太陽のように明るい笑顔で話します。

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ニセコ町役場エントランスにて、こども向けの木製玩具を両手にカメラに応じる鈴木健さん

そうした長い月日がかかる鈴木さんの想いが形となったプロジェクトが、「NIS-ECO(ニスエコ)プロジェクト」です。

サスティナブルプロジェクト  \  NIS-ECO(ニスエコ)/

ニセコ町内で修学旅行生向けに、ニセコリゾート観光協会は、豊富な観光資源を教育に役立てようと、これまで積み上げてきた豊富な受け入れ実績を活かし、ニセコ町の森で植樹プログラムを提供しています。
プログラム費用については、協会を通じて参加費用の一部をNIS-ECOプロジェクトに充てています。
NIS-ECOが取り組む ”ニセコ未来寄付” の仕組みはどのようなものか。
地域住民や、ニセコ町へ訪れる観光客、企業などがエコバック、Tシャツ、クッキーといった寄付型商品を購入すると、その行動がニセコの未来をつくる寄付となるという仕組みで、集まった寄付金は環境に関する啓蒙活動に活用されます。
今回紹介する、教育旅行の植樹体験プログラムで植える苗の購入費などにも充てられており、ニセコ町の持続可能な森づくりに役立てられています。
こうした活動によってつくられる森は、多くの恩恵をもたらしてくれるものなのです。

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出典:NIS-ECOプロジェクト

プロジェクトのスタート時のお話は過去note記事をご覧ください^^>>

ニセコの雪と森を守るPROJECT
NIS-ECO(ニスエコ)PROJECT -Protect Our Snow & Forest-
北海道ニセコエリアで取り組む、
地域の資源を守り未来へ繋ぐ
サステナブルプロジェクト「NIS-ECO(ニスエコ)」

NIS-ECO | Protect our snow and forest

” 子どもたちの笑顔が輝くまち ” を目指し、豊かな心と健やかな体の育成を行うため、放課後子ども教室、学童保育事業、子育ての相互援助活動を行うファミリーサポートセンター事業を実施するほか、NPO法人による預かり保育活動、子どもの遊び場などを拡充し、地域の力を活用しながら地域全体で子どもを育むまちづくりに取り組んできた高井裕子(たかい ゆうこ)さんが代表を務めます。

NPO法人ニセコ未来サポート隊 高井裕子さん

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高橋牧場PRATIVO(プラティーボ)にて

ニセコ町生まれニセコ町育ちの高井裕子さんの想いがきっかけとなり、集った有志で立ち上げられた、サスティナブルな環境保全活動NIS-ECOプロジェクトは、徐々に広がりを見せ、共感を呼びました。
竹歯ブラシやエコバックなどサステナブル商品の売上代金より、一部を木育や植樹の費用に充てるといった、循環型の事業が誕生したのです。

ニセコの魅力は、スキーリゾートや一級河川、生態系、どれをとってみても、豊かな水資源が作り出す自然環境そのもの。
 人間が自然の事をおざなりにし、寄り添うことなく、次の世代に残せなければどうなるかー。
それは、パウダースノーがなくなり、雪を愛する人々が去り、豊かな水が乏しくなり、大地が枯れ作物が不作に陥り、樹木や昆虫、鳥、動物たちが減少する想像すらしたくない世界です。

子ども達の未来を真剣に考えた時、育つ環境=自然環境は切っても切り離せないものとして、まずは植樹をスタートさせました。
2023年のことでした。

「鈴木くんの活動が、私たちのプロジェクトにおいて不可欠なもの。
ーというよりも、鈴木くんが ”やりたい” と思う事を応援するからやってください。といったベクトルでこれまで歩んできました。」
とお話してくれた方は、NPO法人ニセコ未来サポート隊代表の高井裕子さん。

ニセコ町における観光のど真ん中で地元事業者として活躍する高井さん。
移住者と分け隔てなく接する 、愛称 ”ゆうこさん” の元へは、着任したての地域おこし協力隊も挨拶に訪れるほど。
実家の高橋牧場と隣接する形で「ミルク工房」を一から立ち上げた裕子さんは、「ニセコ町へ来てくれたひとに、ニセコ町を好きになって欲しい。ニセコ町のまちづくりに共感し地域に根差して欲しい。」と、心を開いて移住者と接してくれます。
何か出来ることがあれば、と相互扶助を実践している人です。

「今回で4回目となる植樹は、1回目とは全く違い、回を重ねるごとに "自然な森のかたち” にしたい。それが鈴木くんの創りたい森の姿でした。」と、裕子さん。
その理想に近づけようと、植樹方法を変えてみたり、毎年バージョンアップさせてきたと言います。

自身の目で森の機能を確かめる植樹体験

鈴木さんは、NIS-ECOプロジェクトメンバーでもあり、この日は、教育旅行でニセコ町を訪れた高校生に、木こりとして、森林の整備や利活用について木育講師を務めました。
「未来の森を育てよう」と題したプログラムで、発酵と自然の摂理コースを選択された生徒さんと一緒に森へ行き、ニセコ町の森林環境の特色について説明したり、森林の持つ機能やその大切さを、植樹体験を交えながら学習する機会を設けています。

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ニセコ町アンヌプリ森林公園内を散策し、辿りついたこの場所で植樹を行います

この学習では、ニセコ町曽我地区の「アンヌプリ森林公園」をフィールドに、講師の鈴木さんが用意した装置を使って、水源かん養実験が行われました。

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鈴木さん自作の水源涵養実験装置

(写真向かって)左側の容器(森がある環境)に比べ、右側の容器(森が無い環境)は、雨水が表層の段階で早く流れてしまいました。
容器側面に通した二本の塩ビ管のうち、上の管からは酷く濁った水が出てきたのです。
これは、森の木が伐採されそのまま放置されると、その土壌に保水力がなく、土が水に流されやすいことを示しています。

逆に、森がある環境の場合、落ち葉や、樹木の根があり、沢山の隙間が生まれることにより、保水性が高く、浸透速度が緩やかで土が流れにくい環境になっていることを示しています。
食器洗いに使われるスポンジが、水を吸うと保水するように、森が似た機能を持っているという事です。

後者は、二本の管のうち、下の管からほぼ透明な水が出てきました。
そして、水が出てくるまで時間が掛かり、ゆっくりと少しづつ出てきました。
自身の目で森の機能を確かめることが出来た高校生たちは一斉にノートにペンを走らせていました。

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ニセコ町役場へインターンシップに来ていたニセコ高生も植樹に参加
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生徒たちが思い思いに書いた植樹プレートを
自身の植樹した樹木の前に挿しこみました。
今後ニセコへ訪れた際にはいつでも樹木の生育を確認できます。

植樹プレートは、白樺を輪切りにして、地面に挿しこむことが出来るよう尖った柄を付けたものを使用し、いずれ朽ちて自然へ還るものとなっています。
ヒートペンと呼ばれる熱源を利用した工具を使用し、表面を焦がし線などを描く方法で、植樹した日時や名前を記しました。

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プロジェクトメンバーが手掛けたウッドバーニングのお手本。凝っていますね!

2024年度の植樹活動の様子を、北海道中央バスさんがレポートしてくれています^^>>


フィールドワークの後は屋内へ移動。座学として、ニセコの雪と森を守り未来へ繋ぐ取り組みについて学ぶと共に、講師の鈴木さんが、自身の経歴を辿りながら、キャリアデザインについてお話されました。

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林業の現場写真をふんだんに使用した資料を基に講話する鈴木さん。

学生たちは、自身の未来を思い描きながら、鈴木さんの話に耳を傾け、人生を歩む中で壁にぶつかり悩んだエピソードや、進むべき道を決断した際の信念に触れ、何かをつかみ取っている様子で真剣な表情をしていました。
中には自身と重ね合わせ質問する場面も見られ、「こんな自分の話が何かのヒントになるなら、何でも聞いてください。」と鈴木さんは応じました。

「庭の木が想像以上に伸びてしまった…」そんなお悩みに!

私の両親所有の小屋が建つ敷地には、ミズナラの木が聳え立っています。
父は定年まで勤めて、退職金を元手に田舎暮らしの夢を叶えるため理想の地を探して辿り着いたニセコ町の地。
25年前は、今のように素敵な邸宅が立ち並ぶこともなく、ただの野原でした。お金をかけることが嫌いな父は、自分の手で草刈りをして、自分の手で物置小屋や、バーベキュー小屋を建てて、家族や友人らと滞在を楽しむようになりました。その頃、庭に背丈50cmほどの小さなどんぐりの木を植えたのです。
それが今では、立派なミズナラ並木に(汗)。隣の敷地にどんぐりが大量にころころ転がっていってしまうことも・・。
小屋の屋根に覆いかぶさって、家が小さく見えるくらいまで成長したミズナラさん。緑の景観、日差しを遮って涼しげな夏を演出してくれるものの、見上げるほどに成長したので、このままいくとどうなってしまうのか?と考えるようになり、家族会議が開かれました。

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屋根より遙かに高いミズナラ4兄弟

ニセコ町は別荘も多く、倒木すると家屋を損傷してしまう恐れや、そもそも敷地内に木を倒せる場所がない・・など、悩みを持つ方も少なくないそうで、鈴木さんが立ち上げた Forest Link の特殊伐採事業の相談件数は、増加傾向にあるそうです。

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高所作業を要する特殊伐採の様子

放置してどうしようもなくなる前に、悩みを相談してみるとアドバイスをもらえるかもしれません。私も相談しましたが、伐採する方法以外に、枝払いだけして整えるとか、高さを低くして整える方法もあることを教えてもらいました。

ニセコへ行ったことがないけど、血縁のある人がニセコ町に森を持っているといった案件に関しては、役場農政課窓口へご相談くださいね。

ご用命はForest link 公式Instagram>>メッセージで相談できます。


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伐採作業をする鈴木さん(写真提供: yoichi watanabe)

町の景観条例、森林に関する相談窓口について

●ニセコ町では、これまで取り組んできた景観づくりのあり方を見つめ直し、住民・事業者・行政が相互に連携して進めていくよりよい景観づくりを目指し、ニセコ町景観条例等を改正しました。

ニセコ町の景観条例(2025年4月改正)>>

●ニセコ町では、「森林法(昭和26年法律第249号)」に基づき、町内に所在する森林および森林資源の適正かつ計画的な管理を推進しております。
森林および土地所有者の皆様や森林および土地の管理や工事などに携わる皆様は、土地が森林区域に該当するかの確認、森林区域内での活動(森林の伐採など)などにおいて、様々な届出および申請が必要となります。

ニセコ町の森林に関する各種申請、相談窓口について>>


🌳あとがき🌳

ニセコ町公式noteはリリース後しばらくしてから、「読みましたよ」と声をかけてもらえることがあります。
「家族の目に届き喜ばれました」と聞いた時は、書いて良かったと素直に喜びましたし、記事が手を離れた(リリースした)後に成長している🌳ような感覚になります。
また、読み手の感想や講評が私の元へ直接届くのは予期せぬご褒美です。
ニセコ町公式noteのフォロワーが800人を超えて( ありがとうございます  ^^!)、成長を続ける森🌳とは比べ物にならないスケールではありますが、noteもより多くの人の目に触れ、成長することが出来ている気がしてうれしいです。

余談ですが、協力隊の任期を考えると記事を制作できるのは、両手で数えられる程となりました。
お届けしたいニセコ町の情報や取り組みが途絶えることはありません。
可能な限り一文字一文字心を込めて書き進めていきます。

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ニセコ町公式noteへのご意見お待ちしております。

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