現場発泡ウレタンを用いる基礎断熱が増えている。断熱・気密・防湿を一度に済ませられることが利点だが、それらが損なわれると結露やカビを招きかねない。2つの住宅の例を基に、原因と対策を解説する。(日経アーキテクチュア)
最初の事例は、東北地方に立つ住宅だ。建て主は住み始めてすぐに床下のカビ臭を住宅会社に訴えていたが、対応してもらえなかった。
業を煮やした建て主は、基礎断熱を採用した床下を自分で調べ、床下地合板などに多数のカビを発見した。築7年目を迎えた夏に住まい環境プランニングが調査を頼まれて床下に入ると、カビ臭が漂い、湿気が充満していた〔写真1〕。
この住宅の基礎断熱は、立ち上がりの外側に厚さ50mmのビーズ法ポリスチレンフォーム(EPS)を張り付け、内側には硬質ウレタンフォーム(現場発泡ウレタン)A種3を厚さ80mmでL字形に吹き付けていた。
ウレタンには一見したところ異常はなかったが、一部を剥がして内部を確認すると、コンクリートとの間に層間剥離が生じ、浮いている箇所が多数見つかった。最大で約3cmの隙間が生じていた〔写真2〕。コンクリートの表面は湿り気を帯びており、結露が生じていると見られた。