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村雨辰剛むらさめたつまさ
庭師・タレント・俳優

村雨辰剛

1988年生まれ、スウェーデン出身。高校卒業後に来日し、語学指導や通訳などを経て庭師に転身。日本国籍を取得する。庭師の仕事と並行し、タレントとしても活躍中。主な出演作に『徹子の部屋』『世界・ふしぎ発見』など。NHKでは注目を集めた『みんなで筋肉体操』、ナビゲーターを務める『趣味の園芸』のほか、連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』で本格的な演技に初挑戦。以降、土曜ドラマ『わげもん〜長崎通訳異聞〜』ドラマ10『大奥 Season2 医療編』の青沼役や大河ドラマ『どうする家康』ではウィリアム・アダムス(のちの三浦按針)を演じるなど、活躍の場を広げている。

出身地
海外

 

 実は何年も前から、大河ドラマで三浦按針役を演じられたらいいなと思っていました。思いがけず知らない国にたどり着き、そこに適応していった按針を帰化人としてのお手本のように感じていましたから。大河ドラマで徳川家康を題材にするのは40年ぶりだと聞き、按針の出番があるのではと期待していたのですが、お声がかからず諦めかけていたところにオファーをいただいて驚きました。

 

人物録_村雨辰剛さん_どうする家康_1
イギリス人のウィリアム・アダムスはオランダ船・リーフデ号に乗り込み、2年かけて豊後臼杵に漂着した

 

 僕の場合は日本に行こうと事前に決めて来日しましたが、三浦按針はそうではなく、たまたま日本に来て、郷に入れば郷に従えという感じで適応していったのだろうと思います。家康の時代ですから現代とは比べものにならないくらい文化や宗教に対して排他的だったはずで、そのなかで日本に馴染んでいったというのは、すごい適応力と柔軟性を持った人だったのでしょうね。しかも、日本文化を受け入れ、社会に貢献したんですから、すごいと思います。

 

 

 登場シーンは髪もひげも伸び放題の状態でしたが、出演回ごとにふん装が変わっていくのが演じていて面白かったですね。そうやって姿が変わることで彼の成長もよく分かるので「これが三浦按針?」「これもまた三浦按針!?」とその変化を楽しんでいただければと思います。

 

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 出演のお話をいただいたときは原作を読んでいませんでしたが、裃(かみしも)を着けて大奥に出入りする武士の役と聞いただけでもワクワクしました。以前からSNSでも「村雨さんにこの役をやってほしい」という声が上がっていた作品だったので、キャスティングされたときは非常にうれしく、原作に忠実に演じたいと思っていました。

 

人物録_村雨辰剛さん_大奥_1
平賀源内(鈴木杏)の誘いで大奥にやってきた蘭方医の青沼は大奥の男たちの病を診察するようになる

 

 原作がマンガで、フィクションと歴史が掛け合わさった作品だからこそ、僕に許される役があったと思います。演じた青沼はオランダ人と丸山遊女の間に生まれた蘭方医。赤面疱瘡(あかづらほうそう)の人痘接種を思いつき、撲滅に力を尽くした人ですから、もし実在の人物なら三浦按針のような歴史に名を残す人になったでしょうね。

 

人物録_村雨辰剛さん_大奥_2
青沼の蘭学講義に御台所・五十宮(趙珉和)が参加したことで、次第に周囲から認められるようになる

 

 ピュアで真っ直ぐな明るいキャラクターとして描かれる青沼ですが、それと同時にマイナスな出来事にも動じない強さが印象的です。江戸時代を舞台にしたお話ですから差別も根強くあり、生きにくい環境で育った背景が大きく影響しているのでしょう。差別を受けることは決してうれしいことではありませんが、彼自身はそれに慣れていて切り替えが早いですね。僕自身も帰化して日本人になったので、差別の壁にぶつかったときの青沼の心情はよく理解ができました。ですから青沼という人物が、同じように日本で暮らす外国出身の人たちへの勇気づけになればと思います。

 

人物録_村雨辰剛さん_大奥_3
長崎時代に吾作と名乗っていた青沼は、師匠の吉雄(飯田基佑)からその才覚を見込まれていた

 

 青沼は最終的に斬首され、歴史からも名前を消されるという悲しい最期を迎えました。それは衝撃的でしたし、すべての感情が動く感じがありましたね。ただ、ずっと側にいた黒木さん(玉置玲央)が青沼に対してだんだんと心を開いていき、遺志を継いでくれる展開には希望を感じました。演じた玉置さんは気さくで話しやすく、先輩としてお芝居のことも相談しながら撮影を進めていきました。

 

  • 人物録_村雨辰剛さん_大奥_4
  • 人物録_村雨辰剛さん_大奥_5

「人痘接種」への理解が得られず、青沼は責めを負って斬首されることに。拘束された青沼に黒木(玉置玲央)は感謝を述べる

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 お芝居の経験はほとんどないなかで大きな役をいただいたので、うれしさと同時にあまり足を引っ張ってはいけないなというプレッシャーもありました。演じたロバートは進駐軍として広島に赴任し、ヒロインの安子(上白石萌音)と英会話を通じて心を通わせていく役。戦後すぐの出会いでしたが、敵味方の区別を一旦置いて、中立的な立場で日本を良くしようと力を注いだ冷静な人だと感じていました。

 

人物録_村雨辰剛さん_カムカム_1
最愛の夫・稔が戦死したことを涙ながらに話した安子(上白石萌音)に、ロバートは優しくハンカチを差し出す

 

 戦争をしていたアメリカと日本が仲よくなり、お互いの文化を理解していく上で必要な、まさに架け橋のような存在でもあったと思います。安子と共にアメリカに戻り、ドラマの終盤では幸せに暮らす様子も描かれましたが、実際にも日本で出会って結ばれたカップルが多くいたようですね。
 実はロバートと安子のその後は、当初描かれる予定ではなかったようなのですが、ロバートと安子があまりにも急に去ってしまったことから、その後を心配する視聴者の問い合わせが多く、追加の撮影が決まったようでした。

 

人物録_村雨辰剛さん_カムカム_2
失意のうちに家を出た安子にロバートは「愛している。一緒にアメリカに来て欲しい」と告白するが…

 

 慣れないドラマ撮影の現場に最初は戸惑いもありました。当初はハードなスケジュールで振り回されているように感じていたものの、それは僕の経験不足だったと分かりました。また、安子役の上白石さんは年下ですがお芝居においては先輩。カメラが回っている間はロバートが安子をリードしていましたが、ふだんはその逆で、僕のお芝居が少し不安定でも受け止めて支えてくれました。

 

人物録_村雨辰剛さん_カムカム_4
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 日本で指折りの長寿番組でナビゲーターをさせていただき、本当に光栄です。園芸番組がこれだけ長く続いている国はあまりないので、日本はイギリスと肩を並べる園芸文化の根付いた国なんだと実感しますね。僕自身は庭師ですから持っている知識や技術は園芸とは少し違い、番組で毎回、知らない植物に出会って、新しい発見をしています。

 

人物録_村雨辰剛さん_趣味の園芸_1

 

 僕は園芸のプロではないのでナビゲーターとして視聴者の方と講師の方との架け橋になれればと思っています。ですから台本をいただいて知らない植物があれば調べますし、ご紹介するときに庭師としての経験や知識を生かせるかも見極めています。そうやって勉強して知識を増やせるのはいい経験になりますし、すごくありがたいと思っています。

 

人物録_村雨辰剛さん_趣味の園芸_2

 

 番組でご紹介するのは多くが洋風のガーデンです。全国のいろんな庭を訪れることができるのは楽しいですよ。そこでお仕事をされている庭師さんの知恵やアドバイスも興味深いです。僕が庭師として手がけている日本庭園でも、こうした洋風のガーデンでも植物の管理で気にすることは同じなので、とても参考になります。これまでは不慣れな部分もありましたが、ナビゲーターの役割も3年目を迎え慣れてきたので、これからもどんどん植物と関わる楽しみを発信していけたらと思います。

 

人物録_村雨辰剛さん_趣味の園芸_3
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 僕がSNSに筋肉をアピールするような写真をアップしていたのを見て、制作の方が声をかけてくださったのが出演のきっかけです。当時は結構肌や筋肉を出していましたから。当時はまだ筋肉が今ほどブームではなかったので、いいタイミングで始まった番組という印象です。

 

人物録_村雨辰剛さん_筋肉体操_1

 

 一緒に出演していたメンバーは俳優の武田真治さんと弁護士の小林航太さん、そして庭師の僕の3人。キャスティングについては、肩書きが全くバラバラで、なおかつ気になる要素を持っている人が良かったのかなと思いますね。
みんな筋トレが趣味ですから、現場ではいつも筋肉の話ばかりしていました。筋肉指導の谷本道哉先生は筋肉を伝えるプロなので真面目に取り組んでいらっしゃいましたが、ほかの3人は少し緩く和やかに筋トレをして楽しい撮影でした。

 

人物録_村雨辰剛さん_筋肉体操_2

 

 『紅白歌合戦』に紅組の応援で出演したのも思い出深いです。音楽や歌の才能を持っていないので、出られるのはきっとこれが最初で最後。衣装は皆で合わせたのですが、それぞれに自分の特徴が出るアイテムを身につけようとなって、僕は庭師なので足袋を赤く染めて履きました。武田さんはサックスを吹いて、小林さんは弁護士バッジを着けていましたね。あのステージに立てたのはすごく大切な思い出です。

 

人物録_村雨辰剛さん_筋肉体操_3
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