川栄李奈かわえいりな
俳優
1995年生まれ、神奈川県出身。2010年、AKB48第11期研究生オーディションに合格し、同年デビュー。15年にAKB48を卒業し、舞台「AZUMI 幕末編」で主演を務めた。主な出演作に、映画『センセイ君主』『恋のしずく』、ドラマ『3年A組-今から皆さんは、人質です-』など。NHKでは連続テレビ小説『とと姉ちゃん』、大河ドラマ『いだてん〜東京オリムピック噺〜』『青天を衝け』などに出演。連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』では、上白石萌音、深津絵里とともにトリプル主演を務める。
- 出身地
- 神奈川県
『カムカムエヴリバディ』が三世代のヒロインを描く作品だと知ったのはネットニュースからでした。「すてきだな。やりたいな」と思ったのが第一印象。これまで朝ドラのオーディションは何度かチャレンジしたものの受からなかったので、役をいただけた時は本当に驚きました。オーディションの際にひなたを演じて、心からやってみたいと感じた作品。出演がかないとても幸せです。
初代ヒロインの安子(上白石萌音)、その娘のるい(深津絵里)とバトンをつなぎ、私が演じるひなたは三代目ヒロインとして登場します。安子編、るい編では「ひなたの道」という言葉が何度も出てくるので、見ていてとても緊張しました。でも、天真らんまんでのびのびと育ったキャラクターのひなたはとても演じやすいです。小さい時から時代劇が好きなところは少し変わっているかもしれませんが、周りの雰囲気を明るく楽しくする子なので、見る方にも親しんでいただけるといいですね。
両親を演じる深津絵里さん、オダギリジョーさんのお二人は小さいころからテレビで見てきた憧れの存在。ミーハーに聞こえるかもしれませんが、共演させていただけて感動しています。お二方とも本当におだやかで、優しく温かい空気感を作ってくださるので、ひなたがのびのび育った家族の関係性が伝わってきて安心して演じさせていただいています。
また時代劇の大部屋俳優・五十嵐は、演じる本郷(奏多)さんとそっくりなキャラクター。「そのまんまじゃん」と思うほどです(笑)。本郷さんとは以前も共演したことがありますが、お互いに人見知りすぎて一言もしゃべらないまま撮影が終わってしまいました。五十嵐とひなたの関係にも重なる、黙っていても気まずくならない独特の空気感ですが、今回は3ラリーくらい会話が続くといいなと思います!
ひなた編では五十嵐をはじめ、すみれさん(安達祐実)や虚無蔵さん(松重豊)など濃いめのキャラクターがたくさん登場します。そんな人々に囲まれているからこそ、ふつうの女の子であるひなたがイキイキとして見えるのかもしれません。朝の15分間、皆さんが応援したくなるような存在になれたらと思っています。
NHKスペシャル
ドラマ 星影のワルツ(2021)
山口美穂役
東日本大震災の実話に基づくドラマ。津波にのまれた男性が屋根の破片に乗って福島沖の海を漂流していた。大谷孝志60歳(遠藤憲一)。妻・恭子(菊池桃子)は津波の犠牲になった。耐え難い寒さ、飢えと渇き、沈み始める屋根。そして目の前で原発が爆発。死を覚悟するたびに希望をつなぐ品が奇跡のように漂着した。「恭子、生きろというのか」。救助されるまでの三日間、実際のニュース映像を交え、人間の底力と家族の絆を描く。このドラマで川栄李奈は、東京に住む娘・美穂を演じた。
作:峰尾賢人
草彅剛さんが演じる徳川慶喜の妻・美賀を演じています。性格がハッキリしていて、嫁いできたばかりの頃は、慶喜のことが信頼できず感情を爆発させるようなシーンが多く、辛いことがたくさんありました。でも、時間が経つなかで段々と関係性が変わり、信頼し合っている様子が描かれるようになって良かったなと思いますね。慶喜の謹慎が明けて、一緒に静岡で暮らすようになってからは、穏やかで、慶喜を守るようなスタンスになったような気がします。
慶喜役の草彅さんはいつも視線が優しくて、ホッとする存在です。栄一をはじめ、みんな結構「好きだ!」と言っていますが(笑)、慶喜はふだんからあまりしゃべらないですし、愛を伝えるシーンってないですよね。でも、だからこそ表情で伝わるものがある。それに草彅さんはいつも慶喜さんとして存在してくださるので、静岡での再会シーンもあたたかな目で見てくださり、言葉を多く交わさなくても心がつながっていることを伝えてくださっているようで、ありがたかったです。
美賀は激動の人生を歩みますが、演じていくうちにその時、その時の幸せを大きく感じるようになりました。特に慶喜さんとの再会の際、美賀が頬に触れる動作があったのですが、監督が「二人の血が通った気がする。死にそうだった慶喜さんが正気を取り戻した感じがして良かったです」と言ってくださり、自分でも本当に慶喜さんと繋がれた気がして、すごく幸せな人生だったのではと思えるようになりました。
大河ドラマ いだてん
〜東京オリムピック噺~(2019)
知恵役
“日本で初めてオリンピックに参加した男” 金栗四三(中村勘九郎)と“日本にオリンピックを招致した男” 田畑政治(阿部サダヲ)。この2人がいなければ、日本のオリンピックはなかった。日本が初参加し、大惨敗を喫した1912年「ストックホルム」。幻となった1940年「東京」と敗戦、復興、そして…平和への祈り。1964年東京オリンピックが実現するまでの日本人の“泣き笑い”が刻まれた激動の半世紀を描く!このドラマで川栄李奈は、「東京オリムピック噺」を語る古今亭志ん生(ビートたけし)の弟子・五りん(神木隆之介)のガールフレンド・知恵を演じた。
作:宮藤官九郎 音楽:大友良英 語り:森山未來
広島を舞台に原子爆弾に翻弄された女性とその家族がひたむきに生きる姿を、平成と昭和、ふたつの時代をつなぎながら描いた作品でした。このとき演じたのは13歳のときに被爆し、その記憶に苦しみながら23歳の若さでこの世を去ることになる皆実。実際に広島に行き、原爆に遭われた方にお話を聞いて役に挑みました。
演じる前に体験者のお話を聞けたことで、より役に入りやすくなったと感じています。でも、どんなに想像力を働かせて頑張って演じても、やはり想像を絶することが起きていたことを思うと難しかったですね。でも、皆実のように原爆で苦しんだ人が大勢いる事実は伝えていかなくてはいけないこと。役を通して自分のなかで、今後もこうしたドラマに参加して伝え続けていきたいと強く思えた作品になりました。
演じた皆実は23歳で、私もちょうど同世代だったので、彼女の気持ちを身近に感じることができました。気持ち的には辛いことが多かったですが、お母さん(キムラ緑子)や恋心を抱く打越さん(工藤阿須加)が支えてくれて、いつの時代も周囲の人の力は大きいと感じさせられました。
売れない演歌歌手・五木みさお(浜野謙太)が男手ひとつで娘のあわれ(粟野咲莉)を育てながら、亡き妻・純子(倉科カナ)と約束した紅白歌合戦出場を目指す物語。私が演じたのは、みさお親子が住むアパートの隣人で、後にみさおと夫婦になる春子役でした。
ハマケンさん(浜野謙太)とは朝ドラ以来、5度ほど共演させていただいていて、これもそのひとつです。本当に信頼できる役者さんで、この作品でもとても楽しく共演させていただきました。空気感が似ているというか、すごくしゃべりやすくて、緊張することなくお芝居にスッと入れるんです。
それぞれに演じるキャラクターも個性的で、あわれ役の咲莉ちゃんとも仲良くなって、毎日家族のように接しながら撮影をしていました。というのも、ずっとロケ先のアパートで撮影していて、一室を控え室にしていたんです。休憩中は3人で畳に座ってご飯を食べたり、遊んだりして、ずっとカメラが回っていてもおかしくないほどの仲の良さでした。
演じた春子はみさおに生涯寄り添っていく役でしたが、その関係性がすごくステキだなと思っていました。ドラマの最終回にみさおが紅白出場を果たし、客席であわれちゃんや純子さんと一緒に見守りながら号泣するシーンがあったのですが、本当に感動して涙が止まらなくなってしまいました。歌もステキでしたね。
平成生まれの女の子・唯(黒島結菜)が戦国時代にタイムスリップし、足軽となって愛しい若君・忠清(伊藤健太郎)を守る“戦国ラブコメ”。奇想天外な時代劇で私が演じたのは忠清との婚約が進められている阿湖姫でした。
初めての時代劇でお姫様役を演じることになったので、慣れない言葉づかいと所作が難しかったです。裾の長い衣装での歩き方さえ分からなくて、挙動不審になってしまい、リハーサルで直してもらったのを覚えています(笑)。
主演の結菜ちゃんとは共演したことがあり、撮影中にすごく仲良くなって、友情で結ばれていく唯と阿湖の関係をすんなりと演じることができました。それぞれのキャラクターも対照的で、見ていても個性があっておもしろかったです。
また続編では、羽木家の跡取りである弟・忠清を疎ましく思っている成之(松下優也)と阿湖の距離が近づきます。もともとは忠清と婚約する予定だったのが成之と接近する展開で、レギュラー放送時とはイメージも変わって、すごく男らしくてかっこいいな〜と感じました。
アオゾラカット
~大阪発地域ドラマ~(2017)
仲井遙役
翔太(林遣都)はパリで母の死を知り、故郷の大阪市西成区へ帰ってきた。父・吾郎(吉田鋼太郎)とぶつかりながら翔太は実家の美容院の経営立て直しに店員の遙(川栄李奈)とともに取り組むことになるが、なかなかうまくいかない。翔太は父にたいする複雑な思いもあって、客に心をひらくことが苦手になっていたのだ。どうすれば店の経営を軌道に乗せられるか? 翔太の思いついたあるアイデアが店に変化をもたらして・・・。
脚本:土橋章宏
ヒロインの小橋常子(高畑充希)一家が住み込む仕出し屋「森田屋」の跡取り、富江を演じました。初めての連続テレビ小説出演でしたが、AKBを卒業したときにマネージャーさんと目標を立てていて、その中に大河ドラマと朝ドラには出たいとずっと話していたので、出演が決まったときは本当にうれしかったです。
演じた富江は祖母のまつ(秋野暢子)と両親(ピエール瀧/平岩紙)が切り盛りする仕出し屋を手伝っていて、子どものころから店を継ぐものだと思っている女の子。常子たちとは同年代ですが、大人しくてほんわかしたキャラクターで、小橋姉妹とは違う雰囲気がおもしろいなと思いながら演じていました。
驚いたのが「森田屋」の板前・長谷川(浜野謙太)と夫婦になったこと。途中で「結婚するらしいよ」と聞かされたのですが、予想もしていなかったので「え?その2人が!?」と驚きました。しかも、スピンオフドラマでは子どももいたんですよ。この時はまだ二十歳でしたが、こういう役をやらせていただけたのは、いい経験になったと思っています。
出演してみると周囲の反響も大きく、朝ドラは本当にたくさんの方がご覧になっているんだと実感しました。長い撮影期間のなかで、共演者の皆さんとも本当のファミリーのようになり、ステキな現場だなと思いながら過ごさせていただきました。








