ワイ、コブラ部隊に入隊できたけど追い出された 作:ワイやて!?
割と走り切ってしまったためこれから更新速度が落ちることを先に謝らせてください。
絶対にエンディングまでは書きます。
「スネーク!」
シャゴホッド格納庫、スネークは液体燃料を貯蔵しているタンクにC3爆弾を設置し終えて脱出しようとした時だった。
見つからないように警戒しつつ歩いていた彼の耳に青年の声が倉庫中に響く。
声の先を探すと、そこにはオセロットと山猫部隊員達、そしてタチアナに変装したEVAが倒れていた。
「この女が地下から出てきたぞ!それも、血がついた状態で!」
EVAはヴォルギンが倒れた後、賢者の遺産を持って脱出を試みていた。
しかし、彼女には一つ失念していたことがあった。
返り血、ショットガンで撃たれた際の血が飛び散っており、4発目に散った血が彼女のズボンに付着していたのだ。
それを出てきたところを見つけて捕えていたオセロットが指摘、そもそも最初からガソリンの匂いで怪しんでいたこともあって捕縛したのだ。
「全く、大佐は何処に行ったのか…………と一応は言っておこうか。スネーク!出てこなければこの女を殺す!」
スネークにとって、EVAは脱出のために必要な人材である。
このまま死なれても目覚めは悪いのもある、銃を構えながら前へと進み…………
横から現れたザ・ボスによって取り上げられた。
「ボス!」
銃を取られたからと言って抵抗できない訳ではない。
互いに磨き上げたCQCの構えをとりにらみ合う。
スネークから仕掛けるが、磨きと歴はザ・ボスの方がはるかに上である。
果敢に攻め込むも全ていなされ、気づけば地面に転ばされていた。
滝裏の洞窟でザ・ボスとのやや本気交じりの戦闘をしたザ・ワイから聞いてある程度実践したとしても実物とは程遠い。
そして、彼女の猛攻を受けてなお逃げることが出来たザ・ワイの強さが垣間見えた気もした。
「ボス…………!」
「スネーク、何故戻ってきた?あのまま川を下り逃げていれば逃げおおせていたモノを」
無感情に放たれる言葉にスネークは何も言わなかった。
そして、ゆっくりと起き上がるのはいいがEVAが人質となっているためもはや不意打ちもできない。
残す頼みの綱はあの男。陽動をしてからは姿を消しているため、どこかに隠れているのだろうと考えていた。
「ザ・ワイは既に対処した」
ざわり、ザ・ボスの言葉にスネークは動揺する。
気絶から回復して、しかし痛みや周囲の敵兵の配置で起きるに起きれないEVAも、山猫部隊員たちも動揺していた。
気づいたら終わっている、異様に手際が良すぎた。
「ボス、本当に始末し終えたのですか?」
「ああ、だが既にヴォルギンもやられていた」
「大佐が!?いえ、奴の実力なら…………」
ヴォルギンの死亡をザ・ボスの口から聞いたオセロットは、確かに慢心で後ろから撃たれそうという妙な信頼はあった。
だから、この場でザ・ワイの妨害は入ってこない。
そのことにクッ、とうめくがどうしようもない。
オセロットはEVAから離れ、スネークに近づいていく。
「こいつが戻ってきたという事は、何か破壊工作がされているはずだ」
オセロットとすれ違いざまにザ・ボスはEVAの下へ行く。
痛みにうめく彼女に対してしゃがみ、何かを探すように体をまさぐる。
少し触れるたびに何故かEVAが喘ぐので山猫部隊員達は妙な声を漏らし気まずそうに顔を逸らす。
正直何をやっているんだと考えていたオセロットは、ようやく目当ての物を見つけたらしいザ・ボスが立ち上がるまで困惑し続けていた。
探ることを終えたザ・ボスの手には一枚のフィルムが握られていた。
「…………詳しくは言えんが、これが目的だったようだな」
そう、『賢者の遺産』である。
「この女は私が処分する、そいつは好きにしろ」
EVAの腕を持ち、力づくのようにみえて繊細に持ち上げ、耳元でささやく。
「私に任せなさい」
その言葉を聞いたEVAははっとした顔になり、そしてよろよろと立ち上がり大人しくザ・ボスに連れていかれるように歩いていく。
「ふん、だが…………ちょうどいい」
残されたオセロットと山猫部隊、そしてスネーク。
「ようやくだ、誰にも邪魔をされずお前と戦える」
「待ち侘びていた…………コブラ部隊、脱走、色々とあったが今度は逃がさない」
二丁のSAAをガンプレイで回しながら、構えをとるスネークに見せつけるように突きつける。
だが、彼は何度も手痛い経験をしてきた。
そして学び続けた。
「おっと、ジュードーも分解もごめんだ」
回転させながらもピタリとSAAをホルダーに仕舞い、スネークと同じ構えをとる。
そう、オセロットはCQCを会得していたのだ。
「お前たちは手を出すな」
まさかの姿勢に驚くも、部下に命令させて手出しをさせないようにするオセロットを見てスネークはニヤリと笑った。
オセロットの凄まじい成長を見続けているスネークは楽しみになっていたのだ。
この男がどこまで成長するのか。
それでも何かあるという事だけは確信して、彼は挑まれた決闘に臨む。
「さあ、いくぞ!スネーク!」
「こい!」
浅からぬ、そして最期まで続く因縁が、新たな戦いの幕を開ける。
一方その頃。
「……………………」
その男は歩いていた。
「……………………」
ただ外へ向かうために、求めた答えを得て。
「……………………
しかし納得できずに悲しみながら。
「何故…………なんだ」
理不尽に怒り、そしてどうしようもない無力感に苛まれながら。
「ボス…………俺はどうしたら…………」
決して解けない疑問を元に彷徨っていた。
ボスから告げられた真実は、あまりにも残酷であった。
もう助からず、残された余命すら食いつぶさねば核戦争が回避できないという状況。
もはや証拠程度では済まないほど事態は深刻と化していた。
「これが俺の限界か…………」
コブラ部隊として、衛生兵として皆と戦った戦地は遥か遠く昔の話になってしまった。
帰るところを失ってしまった。
自身の疑問を無限に抱える性質のせいで各所の機密をそこそこ握ってしまっているザ・ワイはどうしても嫌がられる存在である。
疑問を持たれたら調べ上げられ、闇に沈めた話すら掘り出してくる。
事実、コブラ部隊に所属しザ・ワイとなった頃から上層部から嫌われていた。
仲間から信頼はされていたが、権力者からは忌み嫌われるのは残念でもなく当然であった。
「……………………俺は何処へ行けばいい?」
行く当てもなく、しっかりステルスしながら基地を離れようとするザ・ワイ。
その時、爆音が響いた。
「あそこは格納庫…………C3が爆発したか」
どうやらタイムリミットが来ていたらしい。
爆発も非常に大きく、あれならば世界を脅威にさらす核搭載戦車を破壊できただろう。
と、なるとスネークが残す任務は…………
「ボス…………」
「俺の忠は…………」
誰に忠を尽くすでもなく、自分にしか忠を尽くしていない。
そういう意味では異端ではないのか。向いていないのではないのか。
だから、ザ・ボスは…………
『スネェェェェェェェェェェク!』
考える前に振り返った。
少し前にショットガンで4発も撃った男の声が拡声器越しに響いたのだ。
「
燃え盛る倉庫から破壊と共に現れるのは核搭載戦車、シャゴホッド。
液体燃料タンクとC3爆薬を使用してなお破壊できなかったことは、ソコロフの設計が非常に優れていたのだろう。
事実、ソ連内でも取り合いが起こる科学者の設計が優秀なのは疑問を持つまでもなく当然である。
その搭乗者の生命力がまるで意味が分からなかった。
『ザ・ワイィィィィィィィィィィィ!』
あれ、今自分の名前呼ばなかったか?
そのような疑問が彼の中で湧き出たが、これも当然のことである。
何故なら背後からショットガンを撃たれた挙句、女スパイに『賢者の遺産』を渡したのだから。
「……………………まずい」
『まだだ!まだ終わってない!』
一体どのタイミングであれに乗り込んだのか、疑問に思いながらも彼は走る。
今はスネークが標的になっているが、アレがいつ自分に牙をむくか分からない。
ザ・ワイは対抗手段を探し始める。
その脳内には、いくつものプランが浮かんでいた。
スネークとオセロットの決闘自体はスネークの勝ちでしたが、途中でC3爆弾を発見されて退避と同時に見逃されました。
一部は撃とうとしたが場所が場所の為、オセロットに止められました。
なお、いつヴォルギンが乗り込んだのかというと、普通に決闘中に乗り込みました。
だって原作も戦闘時間的に満身創痍に近い状態でありながら数分で乗り込んで爆発回避してたから、出来ない筈がない!
いや、原作でも何で出来たんですか?(純粋な疑問)