見た目がかなり複雑な式でも、その計算方法は意外なほどシンプルなことがあります。
今回の問題の計算方法も、実はとても簡単です。
ぜひ、10秒以内の解答を目指してください。
問題
次の計算を暗算でしなさい。
(16/8281)÷(4/8281)
※制限時間は10秒です。
解答
正解は、「4」です。
この問題を難しいと感じた人は、ぜひ次の「ポイント」をご覧ください。
読み進むうちに、「暗算で計算できる!」という自信がわいてくるでしょう。
ポイント
この問題のポイントは、「約分」です。
まず、分数の割り算の計算方法を思い出してください。
分数の割り算では、割る数の逆数を掛ければよいのでした。分数の逆数は分子と分母を反対にすれば作れますから、今回の問題は次のように掛け算に変形できます。
(16/8281)÷(4/8281)
=(16/8281)×(8281/4)←割る数の逆数を掛ける
また、分数の掛け算では分子どうし、分母どうしを掛け合わせます。
(16/8281)×(8281/4)
=(16×8281)/(8281×4)←分子どうし、分母どうしを掛け合わせる
16×8281や8281×4はいかにも面倒そうな計算です。そこで「分数の掛け算では、掛け算をする前に約分ができる」ことを思い出してください。
※約分とは、分子と分母を同じ数で割って分数を簡単な数で表すことです。分数では分子と分母を(0以外の)同じ数で割っても数の大きさは変わりません。
掛け算の前に分子と分母を8281で割って約分すると、次のようになります。
(16×8281)/(8281×4)
=16/4
16/4は16÷4と同じ意味です。つまり分母が同じ数どうしの分数の割り算では、分子どうしを割り算すれば答えが出るのです。
(16/8281)÷(4/8281)
=16÷4←分子どうしで割り算してよい
=4
16÷4はとても簡単な割り算ですから、答えもすぐに求められますね。
なお、今回は「割られる数と割る数の分母が同じ場合、分子どうしを割り算すればよい」ことを説明するため、一度16/4の分数の形にしました。しかし、約分の過程で÷8281だけでなく÷4もして、一気に4の答えを出すこともできますよ。
(16×8281)/(8281×4)←8281と4で分子と分母を割って約分
=(4×1)/(1×1)
=4/1
=4
まとめ
同じ分母を持つ分数の割り算であれば、以下のように変形できます。
(a/b)÷(c/b)(bとcが0でないとき)
=a÷c
「ポイント」で解説した通り、計算過程の約分によって共通の分母(上の式ではb)は1になるため、割り算の計算には影響を与えなくなります。よって、同じ分母を持つ分数の割り算は、分子どうしの割り算として計算してもよいのです。
割り算には「割られる数と割る数に同じ数を掛けても」「割られる数と割る数を同じ数で割っても」答えが変わらないという特徴があります。この特徴をうまく使うと、今回のように計算が簡単になる場合がありますよ。
引き続き、様々な割り算の問題にチャレンジしてみてくださいね。
※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法をもつものもございます。あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。
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