2026年は変化の時代が終わり、すべてが変わり、「ついにAIが資本主義を滅ぼす年」になる
ここでいう価値とは、持続的に価値を持ち続けるものである。不変の価値である。しかし、価格はその瞬間の市場で決まる価格である。その裏付けにある価値とは、刹那的な価値である。今、欲しい、という衝動に駆られて支出する場合の、消費者が消費または所有によって得る価値である。 資産価値でいえば、今持っていることによって、明日売って儲けることができる可能性のある価値、オプションヴァリューである。地上げバブルのときに、地上げされかかっている地域の一部の土地を持たなくては、地上げバブルに乗れないから、そのときに地上げ用の土地を買う投機家にとっての価値である。
■イノベーションは「時間との競争」 この話は一般にはむつかしすぎるかもしれないから、消費者の価値に戻ろう。今、はやりのファッションを今日買うことには価値がある。しかし、来年、流行遅れになったその衣服は価値がない。しかし、今年買いたいのだから今年は価値があるし、その価値に見合った価格がつく。しかし、来年になると、なんでこんなものを買ってしまったのだろうと後悔する。来年、転売しようとしても売れない。 資本主義末期におけるイノベーションの価値とは、このような価値である(資本主義前半には、これとは違う技術革新に基づく、継続的な価値のある価値があったが、末期には段々そういうものは減ってくる)。
したがって、イノベーションとは時間との競争なのである。早い者勝ちなのである。一瞬でも先にライバルを出し抜いて製品化し売り出す、流行させることが重要なのである。まさに時間との戦いなのである。時間「差」が価値をもたらすのである。先行者利益そのものである。というより、先行したことだけによる利益である。 この3つの搾取メカニズムは、形態は異なっているが、その本質はただひとつ。「時間による搾取」なのである。
産業資本を先に確立したイギリスが、大量生産メカニズムをまだ確立しきれていない世界を支配した。「先に」工場制機械工業を成立させただけである。金融資本を「先に」蓄積したということだけで、世界に資本が希少なうちに資本を「先に」世界に投下しまくった。そして、「先に」目新しいものを生み出す、イノベーション。この3つとも、時間先行だけから生じる利益なのである。 リターンはリスクから生じるというが、リスクは将来起こることであるからリスクなのであり、その意味でも、すべて「時間」の差がリターンを生み出しているのである。