パイプカッターで適切な寸法
に銅パイプをカットして、シ
リンダーのフィンに工具を使
って鉄ハンマーで打ち込んで
行く。
スタッドボルトとは干渉し
ないように注意。今回はボ
ルト穴に銅管は打ち込まな
い。
丹念に洗浄して、打ち込み
の際に発生した銅の細かい
切粉を完全に除去し、内側
を2ストオイルをまんべん
なく塗布してから組み込む。
空冷2ストスクーターのレ
ースの世界の先達たちがや
っている空冷の放熱対策。
ノーマル買い物バイクには
不必要な加工対策だ。
先達セオリーのこれでも駄
目なら、エンジン周囲の樹
脂カバーを取って、アンダ
ーカウルを防護板の役目を
オミットしてダクトから走
行風をエンジン全体に直噴
させる改造とかもあるのか
も知れないが、横置きエン
ジンでは効果が少ないから
メーカーもやっていないの
だろう。
クランク軸からの回転を取
ってファンを回して、エン
ジンを樹脂カバーで包んで
内部に強制送風させてエン
ジン外周を冷却するシステ
ムがスクーターのスタンダ
ードになっている。
だが、そのスクーターの構
造は、街中買い物程度なら
ば問題ないが、全開をくれ
る走行を想定設計していな
いので、まんべんなく風が
エンジンには当たらず、左
側がどうしても冷却不足に
なる欠点がある。
空冷でもエンジンが直立し
て前方と横方向から風が当
たる通常のオートバイでも、
マルチエンジンでは中央付
近の気筒や後部は冷却不足
になる。
だが、Bf190やポルシェが
そうだったように空冷には
空冷の強みもあるが、単一
に冷却のみを考えたら水冷
や油冷という液冷のほうが
冷却効果は高い。
笑えたのが1981年に発売さ
れたヤマハのRZ350で、冷
却構造が良すぎて、オーバ
ークールになる事があった。
冬にはラジエターの前面を
ガムテープで適切な面積の
み塞がないと水温が下がり
すぎてエンジンが回らない。
冷えすぎを発生させる程の
冷却能力だったのがヤマハ
RZ1型シリーズで、夏でも
ガンガン回すアタック走行
であっても適切水温を得る
為にラジエター前面を適切
面積分遮断して塞ぐ事も時
には必要だった程。
あのヤマハ初の公道市販車
の水冷システムは、冷却だ
けをみたら驚くほどの最高
の能力を持っていた。
なお、日本国内のみRZ呼称
であり、海外ではRDの水冷
という呼称だった。
RDそのものは、ヤマハのレ
ーシングマシンの昔の呼称
だった。ヤマハRZはレーサ
ーTZ250/350との部品の互
換性もあり、テクノロジー
のノウハウはレースの世界
で培ったものを市販車に反
映させていた。歴史的名機
だ。
私は今でも日本のモーター
サイクルの中で、極めて完
成度の高い金字塔的な歴史
的な名車だと思っている。
フロントフォークがアタッ
クコーナリング初期領域で
よれる以外には、欠点が見
つからない車だった。