2025年のプロイェクトバベル: わたしたちはなにを書いて、なにを話してきたのか
2025年はプロイェクトバベル(以下バベル)にとっては地道な継続の一年となりました。
環境の変化から参加者の変動があった一方で、新しいコミュニティとの触れあいもあり、2026年への変化の予兆を感じさせる一年であったのではないかと思います。ここでは、いくつかの数字を見ながら、2025年にわたしたちがなにをしてきたかをまとめます。
プロイェクトバベルとは
プロイェクトバベルとは、主にVRChatやDiscordを中心に、言語や文字でいろいろ面白がろうという集まりです。VRChatでは言語・文字をテーマにしたイベントを開いたり、Discordではいろいろな言語話者が分からないことを教えあったり、言語の面白いネタを集めたりしています。
プロイェクトバベルの参加者たち
プロイェクトバベルは、はっきりと「所属」するというようなグループというよりかは、個人の言語学習者や言語趣味者が気軽に集う互助会のような立ち位置です。したがって、バベルにいる人数というのは活動の規模を計る上で明快な指標ではありませんし、あまり増減を追ったりはしていません。
それでも参考までに数字を挙げると、Discordに参加している人は12/24現在で525名、VRChatのグループに加入している人は739名です。2024年末の時点で、それぞれだいたい450名、600名程度だったかと記憶しています。どちらも気軽に入れるので数字が伸びていますね。言語学習の裾野の広さを感じられます。
注目すべき点として、VRChatに参加せずDiscordのみで活動している参加者が徐々に増えてきていることが挙げられます。わたしもVRChatを中心にいろいろイベントや活動をしているために意識することは多くはありませんが、Discordで闊達な情報交換や共有がなされています。
また、今年は日本語圏以外の参加者が活躍した年でもありました。特にアメリカやドイツのエスペラント話者がエスペラント講座を手伝ったりする光景が見慣れたものになってきており、国際交流の場としてもさらに充実しつつあります。
言語別でいうと、エスペラント講座の参加者がかなり増えました。スポット的に参加される方もいれば、継続的に参加される方もいらっしゃいます。動機もさまざまで、エスペラント・トキポナ初心者集会で興味を持ってくれた方、わたしのnoteを見てくれた方、エスペラントを使っているVTuberを見て興味を持ってくれた方などなど。エスペラント講座は2021年10月に開始してから早4年です。だいぶ長いことやってきましたが徐々に実を結んできた感があります。
プロイェクトバベルの活動
VRChatでのイベント
今年1回でも講座やイベントのあった言語・文字は次の通りです。
ARA: アラビア語(文字)
DEU: ドイツ語
EPO: エスペラント
HYE: アルメニア語(文字)
IND: インドネシア語
MYA: ミャンマー語(文字)
POT: ポルトガル語
SAN: サンスクリット
SWA: スワヒリ語
TEL: テルグ語
TOK: トキポナ
TUR: トルコ語
その他ウォレアイ文字など
漏れもあるかもしれません。こう振り返るといろいろな言語や文字が出てきました。特に2025年前半にはかなりバリエーションがありましたね。後半はミャンマー文字講座やテルグ語講座の長期休講により、すこし寂しい状態が続いています(なのでアルメニア文字を書くイベントを始めたりしました)。落ちついたらぜひまた講座を聞きたいところです。バベルのイベントはとてもイベント多い時期もあれば、小休止のような時期もあったりと波があるので、どうぞゆっくりお待ちください。
また、月に一回ノンジャンル講座として「十二宮講座」というものがあり、こちらもニワトリの話だったり旅行記だったり、バリエーション豊かな講座が開かれました。
講座以外のイベントは不定期で行われています。今年は多言語朗読会が約1年ぶりに復活しました!いろいろな言語で朗読や歌、あるいは書道などのパフォーマンスをするイベントです。もうちょっと定期的にやれればいいのでしょうが、開催が気分で決まるきまぐれなイベントになっています。
初の試みとしてカフェイベントも開いてみました。店員がエスペラントだけで応対するイベント"Korvujo"です。わたしがエスペラント接客の練習をしたいという動機で始めてみましたが、いろんな人がふらっとやってきて、思った以上にいいイベントになっている気がします。
お客さんはエスペラントではなくて好きな言語を話せばいいのですが、エスペラントでしか話せないと思っている方がけっこういるのが最近の悩みです。
Vketも忘れてはいけません。Virtual Market 2025 summerにて、初めてPCワールドにて出展することができました。
これに合わせて、1年ぶりの合同誌"telo sitelen 第五號"を刊行しました。今回もいろいろな分野から面白い記事がたくさん集まりましたので、この機会にぜひ読んでみてください。もちろん無料です!
リアルのイベント
昨年末にバベル初のリアル合同誌"ko pi telo sitelen"というコピー本を発刊し、コミックマーケット105で頒布しました。今年も引き続き、わたしとプロイェクトバベル発起人のうみほたるさんとで技術書典や日本エスペラント大会に出展して本誌を頒布しました。特に、日本エスペラント大会は通常の同人誌即売会ではないエスペラント専門のイベントであるため、通常の即売会ではおよそ出会えないような人たちと会話ができた貴重な機会であったと思います (大会の様子は自サイトに書きました)。
今年も年末のコミックマーケット107にてko pi telo sitelenを頒布します。あんまり持っていけないですがもしよかったらどうぞ。
行けない方のために電子版もあります。
1日目東シ32a (波間のかけひき)と1日目東シ32b (Interdice)で頒布しています。何の偶然か、うみほたるさんとわたしのサークルが隣どうしなんですよね。ふしぎ……。
その他のイベント
日本エスペラント大会で出会ったEsperanta pontoさんに誘われて、先日行われたエスペラントの魅力を伝える配信"EsFes"にて動画を提供しました。こういう動画をいろいろ撮ってみるのも悪くないですね。
また、この記事そのものもイベントの一環です。この記事はプロイェクトバベルアドベントカレンダーの最終日の記事になっています。他にもいろいろな記事があるので読んでみてくださいね!
そしてさらなる深淵へ
言語・文字を触れると必然的にその言語圏の文化や歴史に触れることになる、ということで、サブグループの"Projekto babel Abisma" (プロイェクトバベル深淵)がスタートしたのも2025年のことです。Discordを中心に、バーチャルやリアルのイベントを少しずつ始めています。対して、言語のほうのプロイェクトバベルに「表層」というレトロニムがつくようになったのが面白いなと個人的に感じています。
VRChatグループもありますので興味があるかたはどうぞ。
そして2026年
プロイェクトバベルは2021年8月に始まり、5年目に突入しました。かなり長いこと活動していますが、実はやっていることは1年目とそんなに変わっていません。もともと互助会的な側面が強いグループなので、これからも文字や言語に親しむ方々と一緒に楽しんでいければと思っています。
また、プロイェクトバベルの特徴は「誰でもイベントを開ける」というところにも表れています。もしちょっとでも興味のある言語や文字があれば、ぜひあなたの興味関心をイベントという形にして発信していただければ幸いです。そういうイベントをしたい方へのサポートも来年の個人的な目標です。
そのほかにもいろいろ新しいこともしたいところです。今年は思いきって日本エスペラント大会に出てみましたが、来年はバーチャル・リアルもなにかしらのコラボレーションをしてみたいなと個人的にもくろんでいます (楽しいお話があればぜひ教えてください)。あとVketでやってた朗読劇、またやりたいですね (資料探しの負荷がすごいので、あまりわがままは言えませんが……)。
あとワールドをそろそろ刷新したいです。いつまでたっても作業に手がつかない……。
それではまた来年もたくさんの言葉を話してたくさんの文字を書きましょう。Bovan novjaron!



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