神戸市中央区の焼き肉店「はまだ」は、神戸国際大付の選手らに週4日、格安の弁当を届けている。コロナ禍で店の経営は厳しいが、社長の李建徳さん(54)は「腹いっぱい食べて、甲子園に向けて頑張ってほしい」と選手らを応援している。
李さんは芦屋南高(現・県立国際高)を卒業し、姫路独協大学を卒業した。在学中は野球部で学生監督を務めた。次女の美香さん(23)を連れて春夏の甲子園に訪れる高校野球ファンでもある。8年前、青木尚龍監督(56)と飲食店で知り合い、同校を応援するようになった。センバツ出場が決まってから週4日、車を運転して選手に弁当を届けている。
店長の浜田謙太朗さん(35)が約2時間かけて作る日替わり弁当を1個500円で選手に提供。サイコロステーキや淡路島産タマネギのソテーなどのおかずが好評という。
店はコロナ禍で、2020年4月から売り上げが半減。緊急事態宣言の再発令後は、夜の来客がない日もある。1個500円だとほとんど利益は出ないが、李さんは「もうけはいらん。ただ選手たちにうまいもん食わせてやりたい」と話す。「明るくて団結力のあるいいチーム。俺が行けなかった甲子園でめいっぱい活躍してほしい」とエールを送る。
センバツは家でテレビ中継を見ながら応援するという。美香さんは「センバツまで残り1カ月。お肉をたくさん食べてスタミナをつけて優勝してほしい」と選手を鼓舞した。店では同校を応援する特別メニューも考案中という。【中田敦子】
〔神戸版〕
【時系列で見る】
あわせて読みたい
Recommended by