白山市議報酬、答申の2倍超 議員提案を可決 月8万2000円アップ 「議論何だった」「自ら上げるのか」
●なり手不足解消を理由に 首ひねる市民 白山市議の月額報酬が現在の50万円から58万2千円に引き上げられることが23日決まった。報酬を巡っては市の審議会が3万8千円の増額が妥当とする答申を行っていたが、不十分だとする議員側が8万2千円増の議会議案を12月会議の最終日に提出し、賛成多数で可決した。答申の2倍以上となる引き上げ額に、「審議会の議論は何だったのか」「議員の給料を議員が決めるのか」と驚きの声が上がる異例の展開となった。 【表】石川県各議会の議員報酬(月額) 報酬引き上げに関する条例の改正案は最大会派「一創会」代表の藤田政樹氏が提出した。議員報酬を58万2千円、議長は68万円(5万円増)、副議長は62万円(8万円増)とする内容。藤田氏は提案理由について、議員のなり手不足解消を挙げ「(なり手不足の)要因はさまざまだが、将来的な生活保障がない中に身を置くことへの不安を感じざるを得ない環境下にある」とひときわ力を込めた。 定数21の市議会では、議会改革の一環として2021年の市議選後から報酬について協議してきた。金額の低さがなり手不足の一因とし、石川県で一番の広さを持つ白山市内での活動や仕事量を勘案して「市長給与の6割が妥当」と8万2千円の引き上げを求めていた。 これを受け、市の特別職報酬等審議会は11月、他市との比較や市民感情への配慮、人事院勧告などを参考に3万8千円の増額を田村敏和市長に答申した。 通常は答申を受けた市側が報酬に関する条例の改正案を提出する流れだが、田村市長は12月会議で議案を出さなかった。事前に議会側から議案を提出するとの連絡があったという。 議会議案には16氏が賛成者として名を連ね、賛成討論では第2会派「白政会」の大屋潤一代表が「今やろうとしていることは前代未聞かもしれない」とした上で「なり手不足に悩む地方議会の新しい時代が始まろうとしている」と援護射撃した。 これに対し、平野辰子氏(無会派=共産)と山口俊哉氏(無会派=社民)が反対討論した。平野氏は報酬のあり方を議論することに理解を示しながらも「市民生活が厳しさを増す中、報酬引き上げは違和感が残る」と指摘。山口氏は市長給与の6割の算定に根拠がないとし「私たちの報酬を私たちがチェックするわけにはいかない。審議会の答申を真摯(しんし)に受け止めていない」と主張した。 中野進議長を除く20人の採決では、平野、山口、米山立子(無会派)の3氏以外の17氏が起立賛成し、可決された。条例は来年4月1日施行する。傍聴した市内の男性(66)は「物価高でも給料は上がらないのに、議員の報酬が上がるのは理解しかねる」と首をひねった。 ●答申以上の働きを 田村市長 本会議終了後、田村市長は報道陣の取材に答え、「私としては答申を尊重したい思いがある」と複雑な心境を語った。上げ幅については直接コメントせず、「答申以上の働きをし、ともに市政発展に尽くしてほしい」と話した。 中野議長も取材に応じ、議案に賛成の立場だと明かした上で「答申は真摯に受け止めているが、あるべき報酬の考え方に違いがあった。今後も市民の負託に応え、信頼を積み重ねていく」と語った。 ●賛成した議員 賛成した議員は次の各氏。 藤田政樹、有川康二郎、撫子正、横山由裕、山本佳裕、上田良治、谷健一、原卓二、木谷和栄、池元勝、大屋潤一、田代敬子、吉本史宏、澤田昌幸、石地宜一、北嶋章光、寺越和洋
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