対立した過去もあったはずなのに…ロシア国民の7割が「中国に好意的」という衝撃。急速に強まる「中露」の連携
ロシアは本来、欧米型の民主主義国家であり、共産党独裁の中国とは相容れないはずの国で、歴史的にも対立した過去がありました。しかし、プーチン政権下で「反米」の利害が一致し、両国の距離はかつてないほど縮まっています。米中対立が深まり、また米国の孤立主義が強まるなか、日本と国境を接する二つの大国が手を組む背景には、どのような力が働いているのでしょうか。三尾幸吉郎氏の著書『図解中国が変えた世界ハンドブック 9主要国の国益と対中関係から考える、米中新冷戦回避への道』より「ロシア」に焦点を当て、同国の対中・対米姿勢など、政治・社会の特徴を紐解きます。 1位「米国」は2位「中国」の2.7倍だが…世界「軍事費」ランキング
日本にとって目が離せない、「ロシア」と中国の距離感
■両国の距離感(ポイント) ロシアは中国の政治思想とは本来、相容れないはずですが、プーチン政権は自由よりも統制を重んじ、反米でも一致。現在の政治関係は良好です。 またロシアと中国は人的交流も盛んで、ロシアの世論は親中、中国の世論も親露と社会関係も良好です。さらに両国は経済関係も親密です。総括するとロシアと中国の距離感は「やや近い」と評価しています。 ロシアは、米中新冷戦で中国陣営に与する可能性の高い代表格の国の一つです。米国が国際秩序の在り方を決める現状に不満を持つ点で中国と一致しているからです。 ただし、中国にとってロシアは決して気を許せる国ではありません。かつてロシアとなる前のソビエト連邦(ソ連)と同盟関係にあったにもかかわらず、1960年前後に中ソ対立が激化したこともあり、ロシア(当時はソ連)は中国と紛争中だったインドに武器を供与するなど、しばしば痛い目に遭ってきたからです。 したがって、中国側からロシアに接近して同盟を結ぶ可能性はほとんどないでしょう。 しかし、弱体化したロシアが中国に接近する可能性はあります。特に、米国が同盟国とともに中国包囲網を築けば、追い込まれた中国が軍事大国ロシアに走らないとは限りません。ロシアとも中国とも海を隔てて接する日本としては、中露関係から目が離せないと言えるでしょう。