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デスゲーム・リベリオン・オンライン!


君はフルダイブVRシステムにインストールされていた謎のゲーム「カース・オブ・エタニティ」を軽率に起動してしまい、電脳の呪われた世界に囚われてしまった。

ログアウト不可、ゲームでの死はリアルでの死、生還の条件はゲームのクリアただ一つ、しかも生還できるのはたったの十人だけ。


もはやプレイヤーすらもが敵。さぁ剣を執れ、永劫の呪いより抜け出すために───!!










あの後新たなゲームに武者震いしているのか通常運行なのか、肉体の動きが若干バグってた玲さんと別れて帰宅。

随分と使い慣れてきた業務用(チェアー型)にデスゲーム・リベリオン・オンラインをインストールしながら携帯端末でより詳細な情報を集めていく。


「ふーん……中々どうして手練れ(・・・)な面々だな」


フルダイブが市場の主役になる前、まだゴーグルVRゲームの息があった頃に大作RPGを作ったメンバーの一人だったりを中核メンバーにそこそこの人数で制作したインディーズゲーム……成る程、これアレだな。インディーズで資金集めつつあとで大々的に会社を立ち上げるやつだな。

失敗すると目も当てられないが成功すると一気にニトロで加速するようなスタートダッシュが切れる。まぁ、失敗するとその……なんだか哀れな感じになるのだが。


「coopは無し……あーでも通話は対応してるんだこれ」


普通の攻略型かと思ってたが……オンライン前提、そして何より外部結託を意図的に認めているような作り……もしかして、これ。


「とりあえずフルダイブっと」


プロローグ、ムービータイプじゃなくてプレイヤーが実際に行動するアクションタイプか。自室って事らしい空間でフルダイブしろ、と。フルダイブ・イン・フルダイブ……なんだか不思議な気分だ。

しかもこれ旧型のフルダイブシステムじゃねーか、初期の有線接続型。成る程、インディーズ特有のゲーム的粗さをゲーム内で「古いフルダイブを使っているから」ってことにしてるのか。上手い手だ、設定による言い訳……少なくとも世界観を考えた奴は、出来る(・・・)


「んー、あとはまぁ流れに添えばいい感じかな」


ログアウトできません、デスゲーム告知されました、周りのプレイヤー(NPC)がざわついています、個別のセーフエリアに飛ばされました……っと。ここらへんは体験(ベータ)版ってこともあってか随分とスピーディだ。

さて、セーフティエリアに来たところで………接続した携帯端末から通話アプリを起動して、対象玲さんで……お、繋がった。


「あ、あー。もしもし?」


『はいっ! もしもしもし!』


もしもし1.5倍、なんだかお得?

それはそれとしてこのベータ版、通話はできるが合流するのはちょっと面倒そうだ。というのもどうやら最初は半分チュートリアルというか……まずはオンライン上で他のプレイヤーと遭遇しないエリアをクリアして、次のステージでプレイヤー同士が同じ場所に飛ばされるようだ。


「わざわざ付き合ってくれてありがとう玲さん……あー、えーと、このゲームでもレイ氏でいいのかな?」


『付……い、いえっ! 私もその興味がありましたし一緒にできるならとててもありがたいのでっ、はいっ!!』


おお、随分と乗り気だ。俺はどうしてもクソゲー前提で評価しちゃうからこういうニュートラルな価値観の評価ってのは武田氏も歓迎するだろうし、ありがたいことこの上ない。


「とりあえず情報交換しつつ進めていこうか」


『そっ、そうですねっ! ええと…………』


さて、シャンフロじゃスピード系だったけどたまにはガチタンクとか…………あん?


「これって………」


『あの、これ………プレイヤーは、戦闘力が無い(・・・・・・)のでは……?』


ステータスを開いた事で表示されたこの俺のパラメータ。まず「HP」は分かる。デスゲームを題材にしている以上、プレイヤーには死の影がつきまとうという事。ヒットポイントが設定されているのは当然だ。

次に「CP」……何かと思えばカースポイント、要するにMPの呪い版みたいなもんだった。表記が違うだけで魔法的システムを使うために消費するパラメータって事だろう。まだそこは分かる。


問題はここからだ。普通ならSTRなりAGIなりが続く筈のステータス欄にそれらの項目はどこを探しても存在せず……代わりにあったのは「統率力」「育成力」「経営力」「魅力」「迫力」「畏怖」「恐怖」「愛嬌」「信奉」エトセトラエトセトラ。どう考えても戦う者のステータスではない。統率? 経営? まさかこのゲーム……………


「つまりこれはあれか? 手勢を雇って(・・・)鍛えて(・・・)率いろ(・・・)……そういう事か?」


『えとあの、サンラク……君。チュートリアルでしょうか。薬草を採ってきてほしいと……』


「あー……だいたい見えてきたな」


要するに、他力本願って事だろう。デスゲームで自分の命を積極的に全額ベットできる奴はいない、だからこそNPCに代わりに攻略してもらう………って設定でプレイヤーは戦闘力皆無の状態で戦えと。


「まさかの軍団経営モノかこれ」


『ええと、こういうゲームはあまり経験が、ないんですけれど……』


「あー…………ええと、基本的には仲間を集めるところからスタートするんだと思う。わらしべ長者じゃないけどNPCを雇って、より難易度の高いNPCのクエストをクリアして……みたいな」


『成る程……このパラメータは、何でNPCを統率するか、ということ……でしょうか』


統率力、育成力、経営力。これは分かる、NPCを率いて、育てて……経営ってのがよく分からないが。

次に魅力、迫力、畏怖、恐怖、愛玩、信奉。ここら辺は……多分、上三つを「何で」成立させるかってことなんだろうな。カリスマとか恐怖政治とか……


「どちらにせよ次の階層までは強制ソロっぽいし互いにどんな軍団を作るか内緒でやってみようか?」


『え、じゃあ通話も切る……ん、ですか?』


「いや、あくまでも編成を秘密にするだけというか……それとも切る?」


『いえっ! いえいえいえ! お話ししましょう! はい!!』


「お、おう?」


リアルタイムでの情報交換を求めてのことだろうか、やはりシャンフロでなくとも手を抜かないというゲーマーとしての妥協のないプレイスタイルということか……こんなクソゲー裁判の被告人みたいな作品に招いたのが申し訳なくなってきたぜ。

さて、とりあえずレイ氏が言ってたチュートリアルNPCを見つけて………







一時間後。






『あの、サンラク君……どんな感じに、なりました……か?』


「ええっと………」


「我らが神に忠誠をぉぉお!!!」


「「「神! 神! 神!!!」」」


「ちょっと熱烈な感じに、レイ氏は?」


『ええっと………その、ちょっと、口で説明しづらい、ですかね』


なんだかこのゲームの本性が見えてきたぞ。

どこに出しても恥ずかしいカルト教団と化したサンラク軍を見ながら、これをレイ氏に見せるのか……と少々背中に寒気がするのだった。


ユバの徽っていうソシャゲがかつてありましてぇ……何とは言わないんですけどね……えぇ、まぁそういう感じ(・・・・・・)でしてぇ……

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― 新着の感想 ―
ずっと好きな人の声が耳元で聞こえる。神ゲー
生贄ボイスを聞くのにハマったな。
[一言] ユバの徽かぁ、久々にその名前聞いたな。 特撮界隈でやたら豪華な声優陣が話題になったやつだ。
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