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【東北芸術工科大学に勤めることになりました】2023.04.02 Sunday
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今日放送のTBSラジオ「東京ポッド許可局」でほんのり触れましたが
この2023年の4月から 山形県にある東北芸術工科大学に勤めることになりました。
文芸学科です。ひとまず数年です。
これまで非常勤講師として都内の大学で教壇に立っていましたが
今回は常勤で、公募に出して採用してもらいました。
いわゆる客員(非常勤)や、特任(期限付き)ではないです。このへんのことは、大学関係者以外には違いがよくわからないと思いますが、知りたい人は検索すればすぐわかります。一般企業でいう社員みたいなものです。
授業期間のある火曜、水曜、木曜は山形で過ごします。
宿舎もあるので安心です。
ランドマークとなる三角形の入り口校舎と、池に浮かぶ剥き出しの能舞台
とにかく芸術大学おもしろそうだったんですよね。
これまでも東北芸術工科大学(略して芸工大)の「文芸ラジオ」など、文芸学科で出版している雑誌に都度インタビューしてもらうなど、 関わりはあったのですが、
通常の学部での研究とかとちがって、
「研究」と「実践」の両輪で「作品」という形にしていく学修スタイルがとても本来的だなと思いました。
入ってみないとわからないですが、
これまで模擬授業や面接、卒展などに赴き、 雰囲気良さそうな大学だなと思いました。
なにそれ環境激変じゃん、芸人活動続けられるの? と思うかもしれませんが、
これまで複数の大学で非常勤をやってていて、寄席にも出ていたので、 大きく環境は変わりません。むしろ延長線上です。
私のように作文の添削、日本語教育などをやっていた立場からすると、
授業前の準備にとても時間がかかり、荷物が多く移動も大変な非常勤の掛け持ちをするよりも、
常勤で宿舎もある場所で、研究室を持ち授業ができるのは、とても助かります。
移住とかではないです。宿舎あるのはありがたし。
マジで作文教育たいへんなんすよ。
大学行って決まった内容とか知ってることわかりやすく喋る、みたいなスタイルではないので。担当する人数によってはホントに一日仕事になっちゃうんです。添削鬱になる人もいるくらいで。
往復の移動も、新幹線座れるし、書評する本読んだりアニメ観れたりするので、思っていたよりも快適かもしれません。
あと意外と山形近い。行きやすい。東京から直通新幹線もあるし、仙台から大学まで高速バスあるし。
これまで都内の大学の公募に出したりしたこともあって、何度か模擬授業や面接もしてもらいましたが、
とにかく私のような「異分子」を採用するにはどこの大学としても勇気がいるようで、
面接にまでいっているのに面接側で積極派と消極派にわかれているのがよくわかりました。
たしかにこんな怪しい、
テレビでもあまり見たこともない芸人がきたら、
問題を起こされるかもしれないし、
授業放棄されたらどうしようと思うのも無理ないです。
こういうとき、知っている人は知っているけど知らない人はとことん知らないという私のような存在は弱いっす。
それも縁っちゃ縁でしょう。
あと勇気が持てる大学じゃないとこれからの日本の大学は生き残れないかもしれないです。
いろんな大学で非常勤やってきてなんとなくそう感じています。
東北芸術工科大学では、屋号を使っても良いということだったので、
面白そうなのでこのままサンキュータツオでいくことにしました。
芸術大学では、現役のデザイナーさんやクリエイターの先生方がたくさんいらっしゃるので、
このようなフレキシブルなスタイルが普通なのも楽しそうです。話がはやい。
おなじ文芸学科にはトミヤマユキコさんもいるので、
オールカタカナの名前の日本人の先生が複数いるというナゾ学科ですね。
したがってゼミの名前もそのまま「タツオゼミ」です。
初年度は7人のゼミ生を受け持つということです。
行ったらいきなり3人とかになっているかもしれませんが。
お笑い研究する人とかもいるかもしれません。
私の専門は、笑いの文体論なのです。
早稲田で中村先生のゼミに拾ってもらって以降、
数年でもどこかで自分も恩返しとしてだれかを育てないといけないなとは
育ててもらった立場としてうっすら思っていました。
心残りなのは、15年務めた一橋大学の非常勤です。
一橋は素晴らしい大学でした。
こんな私を使い続けてくれて、留学生たちもみんなやる気に満ち、
大変だったけど、この大学で講師経験を積めたことは本当に幸せでした。クビにもせず、機会を与え続けてくれました。
国立駅に行かなくなるのがマジでさびしい。思い出がありすぎます。
忘れられない学生ばかりです。
もし生活のリズムをつかめたらもう一度。
とにかくコロナ禍に入って、
寄席芸人と非常勤講師という生活では
週5でバイト入ったほうが生きていけるぞ
ということに気づき、
どうやったら寄席芸人を続けられるかなと考えたんですよね。
『東京ポッド許可局』と「渋谷らくご」も、どうやったら続けられるかなと考えました。
専任という選択肢を考えたのは、成城大学で日本人クラスの初年次教育の授業を担当させてもらい、
めきめきと成長する学生たちの姿を見て、
でも非常勤切りというバカげた法で、ただでさえ不安定な非常勤が5年で切られるので、いろいろ空しくなったときからなんですよね。
とにかく有名になりたいとか、むちゃくちゃテレビ出まくりたいとかはなく、
そりゃおもしろい芸人としてメディア出られればそれに越したことはないんですけど、
いまの文脈だと米粒写経という独自路線芸人をフィットさせるのは、
よほど素敵なプロデューサーさんとの出会いがなければ無理っぽいし、
コンテストの価値観にはフィットしてないし、
ってことで、
やはり板の上に立って、とにかく漫才に集中したいなと思ったわけです。
その環境を整えるためにも、寄席に立ち続ける道を模索した結果ということです。
いつまで続くかわかりませんが。
最初に伝えて、理解してくれた相方の居島さんには感謝しかありません。どこまでもカッコいい男なのです。漫才これからもがんばります。
というわけで、火水木を山形、金土日月を東京で過ごします。
もちろん夏休みとかはずっと東京なので、
機会を与えていただければ寄席にも出続けます。
(お席亭さんから出演の機会を与えられないと、ヒマでも出られないのです。これは芸人として当たり前のことなので、使ってもらえるよう今後も努力します)。
例大祭も続けます。
米粒写経の談話室もあります。
「渋谷らくご」は第二金曜から5日間です。火曜は戻れるときは戻ります。
TBSラジオ『東京ポッド許可局』も月曜収録だし、4月からはじまるNHKラジオ『国語辞典サーフィン』も東京で収録です。ライフワークである、畑亜貴さんとのYouTubeラジオ『感情言語化研究所』も収録です。
ポッドキャスト『渋谷らくご まくら』と『熱量と文字数』は日本どこでも収録可能て
なんなら山形でラジオやりたいくらいっす。
人生の残り時間を考えた時、
これまでの専門と教育、米粒写経の漫才のことをシンプルに考える環境を作れればと思ったのもあります。
とはいえ、単純にいってしまえば「おもしろいほう」に振ったって感じです。
むちゃくちゃ生き方変わるってわけではないのですが。
詳しいところは、
4月10日の「米粒写経 談話室」(米粒写経Youtube)で少しお話できればと思います。
今日はこれから博多百年蔵で林家きく麿師匠との会
後半は「米粒写経 芸人探訪」の公開収録です。
タツオ
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山形に住む50代の局員です。この春、姪っ子は芸工大を卒業し上京、甥っ子も卒業生。本当は絵が好きな自分が入りたいぐらい魅力的な大学です。
タツオさんには落語の素晴らしさを教えてもらったと勝手に思っています。山形に来ていただきありがとうございます。| タイヨウ | 2023/04/02 9:31 PM |初めまして!東京ポッド許可局をラジコで聴く仙台民です。昨夜、ん?山形?山梨?と分からなくてググったら山形芸工大にいらっしゃいなのですね。有期雇用の研究者問題、そして周辺の事務員も有期雇用に悩まされてます。これから、良い研究環境と素晴らしい学生さんたちと楽しく学べますね、おめでとうございます!| 54ユキエ | 2023/04/03 7:58 AM |うわぁ…本当に羨ましい…くそぉ…一人で発狂しました。
3月まで芸工大生でした。文芸学科ではないのですが。許可局を聴いていた身としては、嬉しくもありながら、悔しくもあります。
学食美味しいです!安いですし!
大変なことも多いかと思いますが、どうかお身体に気をつけて、楽しんでください!| キイロイフセン | 2023/04/03 7:20 PM |2011年卒業生です。
「タツオゼミ」羨ましいです!入学し直したいです。
山形は空気もごはんもおいしいので、ぜひ山形(&東北)ライフもエンジョイしてくださいませ〜
P.S. 先日のジャパンツアー2022東京最高でした。| 猫スープ | 2023/04/07 1:17 PM |大学HPに教員紹介のページができたみたいです。応援します。
| 党豪傑 | 2023/04/16 2:21 PM |ずっとブログをみていなかったので更新されていた事にきづきませんでした。すみません・・・
4月からやっとツイッターはじめたので、フォローしました。
7月17日に「せたがや夏いちらくご」に出演ですね。渋谷らくごもありますし。お身体、おいといくださいませ。
同居人は元気ですよ。| Iwasaki | 2023/07/11 8:43 PM |タツオマニア失格になってしまう…。
4月に更新された記事を8月に読むなんて。
でもタツオゼミの受講生方が羨ましいです。
二拠点生活、お身体にはくれぐれもお気をつけください。| koko | 2023/08/10 12:32 PM |いつも応援しています。
頑張ってくださいね。| とよのか | 2025/04/13 9:01 PM |