Fラン大卒でも「高度人材」扱い
東大でこの状況だ。EJUと面接だけで入ることができる有名大学も多く、その後は日本人でも難関な日本の有名企業の外国人採用枠に就職することもできる。留学生の53%は日本国内に就職し、そのうちの82%はホワイトカラー・高度人材向けの在留資格「技人国」(技術・人文知識・国際業務)だ。
さらに、近年、規制緩和され、最短で1年から永住申請が可能となった「高度専門職」に切り替えて就職する方法も流行っているという。こちらの資格取得の要件はポイント制だが、年齢や卒業、勤続年数など、“ライフステップそのもの”に対する加点割合が多い。偏差値が高くない大学であっても卒業するだけで加点対象となるケースもある。能力や成果に際立った部分がなくても「高度人材」と認定されることで長期滞在につながる制度設計となっている。
問題視された「経営管理ビザ」の10倍以上
こうしたライフハック的に外国人が使える制度は“優遇”と言われても仕方ないのではないか。そして就職すれば、失業しない限りは、長期滞在が視野に入る。「技人国」や「高度専門職」の在留資格を利用すれば、家族帯同も可能となり、留学期間と通算して長くとも10年いれば永住権や帰化申請(現在、厳格化を検討)が可能となる。つまり、「留学」とは、フツーの外国人でも卒業時には高度人材系の在留資格が容易に得られ、就職を経て日本の移民になることができる手段でもある。
なお、24年実績では、「技人国」の新規発給は約6万件で、現在、同在留資格の保有者は45万人。この2年間だけで11万人という急増っぷりだ。今年10月から厳格化された経営管理ビザの保有者は4万2000人であり、その10倍以上となっている。本来、ホワイトカラーの就業系の在留資格は、特定の技能に秀でていたり、外国由来の属性が日本企業で生きるなど、国益に適う高度人材としての活躍が目的だった。しかし、現実には単純労働に就いているケースも少なくないようだ。