サイバー藤田晋会長が教える「部下を持たせてはいけない人」のあまりに明白な特徴
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サイバーエージェントでは、採用面接や昇格において「明確な基準」を設けている。藤田氏が定義する「良い上司」「悪い上司」の境界線とはどこにあるのか。アマゾンの「リーダーシップ」カテゴリーで1位に輝いている『勝負眼 「押し引き」を見極める思考と技術』(文藝春秋、2025年11月30日刊行)の著者でもある藤田氏に人材の見極め方について詳細に聞いた。(取材・構成/イトモス研究所所長 小倉健一) 【この記事の画像を見る】 ● 誰にでもありそうだが、意外と難しい… 仕事で成長する人が持っている「能力」とは? ――仕事ができる人とできない人の違いは、どのようなところで見極めていますか。 藤田晋(以下、藤田) その質問にお答えするのは非常に難しい。何をもって「仕事ができる」というのか、その基準は会社や職種によってあまりにも違うからです。抽象的に一言で表現するのは難しいですね。 その意味で言えば、私は色々なタイプの「仕事ができる人」がいてよいと思っています。だからこそ、優秀かどうかは、結果で判断するのが一番、公平で正当ではないでしょうか。 やはり仕事ができる人というのは何らかの結果を積み重ねていくものなので、いかに優秀そうに見えたり、言っていることが素晴らしかったとしても、結果が出ていないと仕事ができるとは思えないですよね。 ――「仕事ができない人」に関しては、共通の特徴はあるのでしょうか。
藤田 例えば、「口で勝とうとしてくる人」というのは、典型的な仕事ができないパターンなのではないでしょうか。仕事の結果ではなく、プロセスにおいて相手を言い負かすことに重きをおいているからです。「批判ばかりしている人」もそうかも知れません。ですが、もし職種が新聞記者であれば、批判精神を持つことは重要で、仕事ができる人だともいえます。 職種や業種によっても求められる能力が変わるので、仕事ができない人の特徴も一概に言うのは非常に難しいです。 ただ「想像力の有無」については、仕事ができるか否かに関係していると思っています。相手の立場を想像する、想像力に磨きをかけることは、仕事をするうえで成長に繋がると思います。 想像力は誰にでもあるものだと思うかもしれません。だけど、相手の置かれている立場に立って、相手が今考えていることを想像するのは、意外と難しい。 ――藤田さんが大学生の頃に出合ったという『人を動かす』(デール・カーネギー著)に、相手に「誠実な関心を寄せる」「関心のありかを見抜く」とありますね。 藤田 そうですね。想像力ってそういうことだと思います。 ● 「顔を見ただけで投資を決めた」 いったい何が良かったのか? ――ご著書「勝負眼」には小川嶺社長率いるタイミーへの投資について、「若い起業家を集めた飲み会で初めて会って、顔を見ただけで投資を決めた」とあります。「プラン(※事業計画)より人を見たほうがいい」とも。人となりを見るときにどのような点を重視しているのでしょうか。 藤田 投資すべきか見極めようと思って起業家にさまざまな質問をしても、想定される質問に対する答えを事前に完璧にマスターしてくるので、大抵はどんな質問をしてもペラペラと流暢(りゅうちょう)に答えられてしまうものです。採用面接のときの学生と一緒ですね。 想定問答集が頭に叩き込まれているので、だいたい私が思いつくような質問に対して上手に答えられてしまい、これから色々な問題が起きたときに乗り越えられる人物なのかどうかまではわからない。だから、結局は素の顔を見るしかないんです。 タイミーの小川社長と初めて会ったのは、気軽に飲める居酒屋チェーンで開いた若手起業家を集めた飲み会でした。投資を決めたのは、事業計画や市場など細かな検討して決めたというよりは、経営者である小川社長と話をして「よさそうだな」と感じたからです。
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