【貴重映像】富山地鉄の鉄道線 並行区間の未来は? 乗り入れによる活性化に期待の声
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KNB北日本放送
富山地方鉄道の鉄道線全体の今後のあり方を検討する会合があす開かれるのを前に、エブリイでは各路線の現状と課題をお伝えしています。新川地域を走る本線はあいの風とやま鉄道と並行する区間の存続か廃止かが焦点となるなか、地元では乗り入れを検討する声もあがっています。 今月11日、魚津市議会で村椿市長はー。 魚津市 村椿市長 「直通化していくということが可能であれば、ネットワーク自体としてもつながりが一本化され、非常に夢のあるいい話だと思っております」 市長が言及したのは、地鉄本線の滑川と新魚津の間8.5キロについて。あいの風とやま鉄道と並行して走っている区間です。 なぜ、このような運行となっているのでしょうか。 地鉄の創業者、佐伯宗義は、地鉄のルーツである富山電気鉄道がこの区間の免許を申請する際、主に長距離輸送が目的の国鉄と地域輸送に徹する地方鉄道とは「役割が異なる」と主張して「並行はすれど競争せず」と説明しました。 しかし、それから90年あまり、並行区間の地鉄の利用者は減少を重ねています。先月行われた本線について検討する会合では、2027年度以降について ▽現状を維持する案 ▽滑川-新魚津間は営業運転をせず、列車を回送させる区間として線路を残す案 ▽廃止して線路を撤去する案 の3つで、今後協議を進めることを確認しました。 沿線自治体などがまとめた試算では、現状を維持する場合、今後10年間で施設の維持管理費に77億3000万円、整備費に24億2000万円かかるとされました。 本線沿線各市の市長は今月、地鉄とあいの風鉄道の線路の共用や乗り入れについて相次いで言及しています。 黒部市 武隈市長 「あいの風とやま鉄道の車両乗り入れなどの利便性向上策や、より適切な運行形態となるよう探ってまいりたいと考えております」 滑川市 水野市長 「あいの風とやま鉄道を含めた議論も積極的に交わしながら、最終的には持続可能な鉄道網のあり方に向けて前進していきたい」 あいの風鉄道の前身である旧国鉄・JRと地鉄は、昭和から平成初期まで乗り入れていた歴史があります。 大阪や名古屋と宇奈月温泉を結ぶ急行や、能登の和倉温泉と立山を行き来する臨時の急行を運行。JRが発足してからは「リゾート立山」やスーパー雷鳥、サンダーバードも地鉄に乗り入れ関西からの直通需要に応えていました。 当時の乗り入れは、富山駅構内に設けられた連絡線を介して行われていました。 現在、この線はなくなっていて、地鉄とあいの風鉄道をつなぐ場所は魚津駅の構内で、車両の受け渡し用に残されている1か所だけになっています。 魚津市は、2018年に両線の直通について議論し、新たに線路を設置する案を検討したことがありますが、当時で55億円の費用がかかるという試算が出て「中長期的課題」とした経緯があります。 北陸の公共交通に詳しい交通ライターの清水省吾さんは「接続地点を工夫すればコストを抑えることができるのではないか」と提案します。 交通ライター 清水省吾さん 「西魚津の西側、あいの風と、富山地方鉄道が立体交差している場所があるんですけど、その前後で、上下線、それぞれに渡り線を入れる」 この地点にすると、比較的利用者が多い、西魚津駅と電鉄魚津駅の廃止を免れることができるといいます。 そして、乗り入れの実現に向けては。 交通ライター 清水省吾さん 「交直両用の車両が、あいの風とやま鉄道に走ってますので、(交流・直流切り替えのデッドセクションを設け)それをそのまま乗り入れるという手はあります。ハイブリッド気動車を使うっていうやり方もありますので、今度、城端線、氷見線に導入されることが決まっていますので、それを例えば使う、あるいは、増備して使うという手はあると思います」 清水さんは、費用を比較検討したうえで、公共交通存続のためには「便利にする」視点が欠かせないと指摘します。 交通ライター 清水省吾さん 「かけるところには必要なお金をかけてですね、共に便利で非常に使いやすいネットワークになるということを、もっと進めていってもいいのではないかなと思います。佐伯宗義さんがおっしゃった富山県一市街地構想。これを令和の時代にもですね、ぜひもう一度見直していただいて、令和の富山県一市街地構想を打ち立ててほしいと思います」 清水さんは、地鉄の再構築事業でかかる費用は県東部の公共交通を持続可能で便利なものにするという目的を明確にし、あいの風とやま鉄道への乗り入れも含め、精査する必要があると話していました。