国の議論を支配する「原発脳」… エネルギー基本計画の元委員・橘川武郎さんが「時代遅れ」の現実を斬る

2025年12月23日 12時00分 有料会員限定記事
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〈橘川武郎・国際大学長インタビュー〉②全3回
 東京電力柏崎刈羽原発の再稼働が決まった。
 長年、国のエネルギー政策の方向性を示す「エネルギー基本計画」の委員として政策提言をしてきた経験をもち、原発の推進派でも反対派でもない「中立派」を自任する橘川武郎・国際大学長(エネルギー産業論)は今回の再稼働をどう見たのか。
 3回に分けたインタビューの②では、原発を巡る議論のあり方について問題提起した。(聞き手・砂本紅年)

◆知事選で重要な質問は「再稼働の賛否」じゃない

 柏崎刈羽原発は、1月中ともいわれる再稼働がもう止められない状況にありますが、6月9日に花角英世知事の2期目の任期が満了となります。
 よって5月か6月に県知事選があるわけで、私はこれこそが再稼働の民意を問う「真の正念場」だと思っています。
 知事選は、3選を目指す花角知事と、原発再稼働反対派の立てる候補者の一騎打ちとなる可能性もあります。

柏崎刈羽原発の再稼働を容認することを表明した花角知事=11月21日、新潟県庁で(浜崎陽介撮影)

 反対派、たとえば立憲民主党推薦の候補者が勝った場合、すぐには原発を止められませんが、13カ月に1回の定期検査がありますので、1回目の定検時に原発を事実上停止する権限が知事にはあります。これまで同様のケースはたくさんありました。
 11月に公表された県民の意識調査の結果は、再稼働に対してイエスとノーが拮抗しています。再稼働に肯定的な回答は50.6%、否定的な回答は47.1%と再稼働にイエスの方がわずかに多い。
 ところが現状で「再稼働の条件は整っているか」という質問に対しては約6割が否定的でした。今度の知事選で重要なのはこちらの質問です。知事選の行方が分からないと思うのは、再稼働について総論で「イエス」と言っていても、「今か」と問われると「ノー」と言う人が多いからです。

◆原子力政策が定まらない最大の理由

 新潟県民は反原発というより「反東京」です。東京電力というよそ者が何か危ないものを作って、一部の地域には経済的な利益があるけれども県全体ではメリットがない、それでいいのか、という意識が根強い。
 知事選は、立憲民主の立てる候補者によってはいい勝負になると思います。ただ、中央の政局の影響もあり、本当に立憲民主が反原発を前面に押し出して選挙戦に臨むかは不明です。
 そもそも日本の原子力政策が漂流している最大の理由は、政...

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    みんなのコメント2件

  • ユーザー
    いとっちょ 3 時間前

    「国での議論にも問題があります。」とのこと。
    つまり、国の意に沿った委員を中心に構成された委員会で議論が行われ(税金が使われ)、その結論が国のエネルギー政策の方向性を決定しているということのようです。ひどいですね。

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  • ユーザー
    雷鳥 6 時間前

    将来、電力が不足する、だから原発だ、というのは、原発が導入されるときから、一貫してなされている議論ですね。別にデータセンターや、AIなんか持ち出さなくても、原発必要論者は同じことを繰り返しているだけです。指摘されているとおりに、電力需要は確実に予測できるわけではないのに、不足論だけで反対論を押しつぶそうとする。本当に必要と言えるのか、きちんと考えることこそが必要だと思います。

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