明治から昭和にかけて沖縄県内の墓などから研究者らによって収集された遺骨を東京大が保管していると発表したことを受け、遺骨返還を求めて活動している市民団体「ニライ・カナイぬ会」の共同代表、松島泰勝・龍谷大教授が東大に21日付で抗議文を送った。先祖の遺骨を東大が研究対象物として扱うことに強く抗議し、謝罪と返還を求めている。
東大は「保管している沖縄県由来の人骨について」として、少なくとも31体分の報告書を12日に公表。採集地別で本島が頭骨23点ほか、石垣島が頭骨3点、与那国島が頭骨1点、市町村不明が頭骨1点ほかとし、箱のラベルに琉球と書かれているものの欧州人とみられるなど不明な「その他」が頭骨3点とした。沖縄からの遺骨の保管リストを11月にホームページに掲載した京都大とは異なって収集経緯の説明はあったが、保管の是非についての見解や謝罪はなく、返還・移管に関する言及もなかった。
東大への抗議文では、遺骨の表面に採集地が記載されているとの表現について「先祖への冒とくであり、日本の歴史の中で差別されてきた琉球民族に対する配慮が全く感じられない」などと指摘。琉球民族を先住民族として認めて対応するよう求めている。東大がハワイやオーストラリアの先住民族の遺骨を返還していることにも触れて「ダブルスタンダードは認められない」と訴え、返還を求める提訴の可能性も示している。【太田裕之】
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