二桁×二桁を暗算するための工夫にはさまざまなものがあります。
工夫のコツは、「式をできるだけ簡単な形に変形できないか」考えることです。
変形の際は、掛け算に使われている数の特徴に注目するのが大事ですよ。
問題
次の計算を暗算でしなさい。
53×19
※制限時間は10秒です。
暗算のヒントは、×19にありますよ。
解答
正解は、「1007」です。
どうやって計算すればよいか、分かりましたか?
次の「ポイント」で、暗算の工夫を詳しく紹介していますので、ぜひご覧ください。
ポイント
この問題のポイントは、「式の中に×20を登場させること」です。
もし、この掛け算が53×20であれば、計算は簡単です。
53×19
↓
53×20
=1060
基本的に切りのよい数との掛け算は、計算が楽です。今回でいえば53×20の答えは、53×2=106の末尾に0を付けたものですから、実質的には二桁×一桁の計算と同じ難易度になります。
ただし、今回の問題はあくまで53×19なので、53×20の計算結果である1060をそのまま答えにするわけにはいきません。
そこで、1060の答えを少し調整して、元の式の答えに近づけることを考えます。
そもそも、×20と×19の違いは何でしょうか?
例えば買い物の場面なら、53×20は53円のものを20個買ったときの値段、53×19は53円のものを19個買ったときの値段といえます。53×20は53×19よりも商品1個分=53円大きい答えになると考えられます。
つまり、53×20の答えから53を引けば、53×19の答えと一致するのです。
53×19
=53×20−53
=1060−53
=1007
これで正しい答えにたどり着きましたね。
なお、分配法則を知っている人は、次のように式を変形すれば、53×19と53×20−53が同じ式であることが分かるでしょう。
<分配法則(括弧の中が引き算のバージョン)>
〇×(▲−■)=〇×▲−〇×■
53×19
=53×(20−1)
=53×20−53×1←分配法則
=1060−53
=1007
まとめ
今回は、×19を暗算するための工夫を紹介しました。
●×19
=●×20−●
切りのよい数に近い数(今回でいえば19)が登場する掛け算では、今回紹介したものと同じような工夫が使えます。例えば、×99なら×100が使える形に式を変形しましょう。
この問題で掛け算の暗算のコツをつかんだ人は、ぜひ類問にもチャレンジしてみてください。
※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法をもつものもございます。あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。
スピード勝負!他の問題にも挑戦しよう!