「満州アヘンスクワッド」のマンガ家が死去 亡き後も連載続行 なぜ #エキスパートトピ

河村鳴紘
サブカル専門ライター
「週刊ヤングマガジン」のサイトにある「満州アヘンスクワッド」のページ

 「週刊ヤングマガジン」で連載している「満州アヘンスクワッド」(作画担当)のマンガ家・鹿子さん(37)が、11月8日に脈絡膜悪性黒色腫のため死去したと発表されました。X(旧Twitter)では、編集部と担当編集者、原作の門馬司さんによる訃報が掲載され、ファンが別れを惜しんでいます。

 鹿子さんは生前、万が一のことがあった場合には代筆を立て、物語の完結を願う意思を示していたことも明かされており、同作の連載継続も発表しています。そこで今回は、作者の死去後の連載継続について、参考になる記事を紹介してみます。

ココがポイント

【公式】『満州アヘンスクワッド』@第22巻好評発売中!@manshu_ym 2025年12月22日午前0時0分

54歳で急逝した漫画家、三浦建太郎さんの人気作「ベルセルク」の連載を(略)再開すると同誌編集部が7日発表
出典:産経新聞 2022/6/7(火)

さいとうさんの訃報を伝えると同時に発表された「ゴルゴ13」の連載続行宣言(略)作者の訃報と連載続行の発表がセット
出典:河村鳴紘 2021/10/3(日)

「クレヨンしんちゃんは永久に不滅である!」の合言葉の下に集結(略)「新クレヨンしんちゃん」の連載開始が決まった
出典:MANTANWEB 2010/7/16(金)

エキスパートの補足・見解

 マンガ家が連載の途中で亡くなっても、連載が継続された例は、過去にも存在します。

 一つ目は、亡くなった作者のメモや資料などのプロットを基に、代筆で連載を続けるケースです。「ベルセルク」の場合、故・三浦建太郎さんのスタッフが作画を引き継ぎ、物語の展開を聞いていたマンガ家の森恒二さん(三浦さんの親友)が監修しています。三浦さんの死去当時には「ベルセルクは未完」と報じる記事もあっただけに、再開の発表は驚きがありました。

 二つ目は、プロダクション体制が確立されている場合です。「ゴルゴ13」の場合、2021年に作者のさいとう・たかをさんの死去に合わせて、連載の継続も発表されました。いわば“同時発表”という形で、やはり当時は世間を驚かせました。

 違うパターンもあります。「クレヨンしんちゃん」の作者・臼井儀人さんが2009年に亡くなった際には、一度連載は終了したものの、根強い人気を背景に、2010年からスタッフによる「新クレヨンしんちゃん」の連載が始まりました。

 マンガ家にとって作品は、我が子のような存在です。亡くなった鹿子さんの冥福を祈るとともに、意思を尊重する形で作品が続き、完結することを願わずにはいられません。

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サブカル専門ライター

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ゲームやアニメ、マンガなどのサブカルを中心に約20年メディアで取材。兜倶楽部の決算会見に出席し、各イベントにも足を運び、クリエーターや経営者へのインタビューをこなしつつ、中古ゲーム訴訟や残虐ゲーム問題、果ては企業倒産なども……。2019年6月からフリーになり、ヤフーオーサーとして活動。2020年5月にヤフーニュース個人の記事を顕彰するMVAを受賞。マンガ大賞選考員。不定期でラジオ出演も。

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