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モラルを蹴っ飛ばしてデザイアを通す

トチ狂って破械にカオスMAXを入れてもいい……それが自由というものだ(正気に戻ってサイドで留める)

『えー、次の紹介はシャングリラ・フロンティア………の、予定でしたが! 残念ながら機材の方にちょっとトラブルがあったらしくてお昼休憩を挟んで午後の部の頭に開始ということになりました! みんなゴメンネ! お昼食ったらまた会おうゼ!!』


『だ、そうです。なので午前の部はここで終わりになります』


『時に夏目ちゃんとエイトちゃんはお昼に何を食べるのカナ?』


『私は……そうですね、変装して露店巡りとかしちゃったり?』


『おー、エイトちゃん大胆だね〜』


『…………センパイ程じゃ』


『んーーっ、マイクも不調みたいだね!! 夏目ちゃんはポテト? それともハンバーガー?』


『私のイメージを固めないで欲しいのだけれど!』


『じゃあ何食べるの?』


『………ホットドッグ』


『ジャンクじゃーん』


『い、いいじゃないのっ! ポテトもピクルスだって野菜よ!!』


『野菜が占める割合の問題じゃないですかね……』


『はーいそれでは皆さん! 午後に会いましょうねーっ!!』












【JGE現地組】


鉛筆騎士王:さて、オフ会する?


サンラク:自暴自棄から玉砕提案するのやめろや


鉛筆騎士王:お? ヘタレか?


サンラク:喧嘩の売り方まで雑かよ


ルスト:別に私は構わない


サイガ-0:私は割と構います……


モルド:ま、まぁ無理に顔をあわせることもないんじゃ……


サンラク:じゃあ全員仮面つけてオフ会やれば全員の主張を高度に満たせるのでは……?


鉛筆騎士王:天才かよ


鉛筆騎士王:オイカッツォ=


サンラク:魚臣 慧


サンラク:個々人で奴をいじる分には推奨するけど流石に大々的に流布するのは勘弁な!


サイガ-0:えっ


モルド:物凄い気軽さで個人情報流した!?


ルスト:あれが、あれ……


サンラク:ワンフォーオール! オールフォーワン!


鉛筆騎士王:和訳「お前も道連れ」


モルド:本人の意思が一切考慮されていない……


ルスト:人でなしの多数決


鉛筆騎士王:言い得て妙だけど刺々しすぎない?


ルスト:こういうのがお望みなんでしょ?


鉛筆騎士王:おっと? ちょっとゾクッと来たけどそんなセリフで受けに回るのはカッツォ君だけだぜ〜?


サンラク:クソみたいな風評被害は広めていけ


モルド:さっき個人情報の流布に楔を打ち込んだ人と同一人物とは思えない言葉だ……


サンラク:優待チケット便利でいいわ、出店の列すらスキップできるとか神かな?


サイガ-0:お先にいただいてます……


鉛筆騎士王:ちなみにメニューは?


サンラク:なんかのゲーム関連のラーメン、塩


サイガ-0:醤油です


鉛筆騎士王:ルストちゃん、野暮


ルスト:………なるほど


モルド:えっ


サイガ-0:え?


サンラク:謎会話で好奇心を煽るのやめろや


鉛筆騎士王:ははは、この話題に関してサンラク君の人権はその塩ラーメンに乗ってるネギよりも低いから


サンラク:は?


鉛筆騎士王:若さに任せて胡椒とかかけすぎると将来泣くことになるよー





「ね?」


「のぁあ!?」


「えっ………え?」


ぽん、と肩に手を置かれる感触と録音でもマイクを通したものでもない(ライブ)(リアル)の声。

反射的に振り返ればそこには先程まで舞台上に立っていた時とは180度違う印象の女が悪い笑顔を浮かべて………


「ぶふぅっ!!?」


「化けて出やがったコイツ」


「え、本物………?」


こ、この野郎……チャット内で「リアル遭遇は避ける」みたいな素振りを見せていたからこっちも合わせたのに自分は俺達を探していたとか外道が過ぎないか!?


「な、なにその………んふふふふっ、顔の………あははは!!」


「無料配布で貰った曇り止め加工済み眼鏡ラーメン聖騎士ソルティアスモデル」


こういう祭りの場ではしまい込むよりつけていた方が楽しいから特に何を考慮するでもなく装着していた安っぽいプラスチック製の眼鏡だが、まさか顔面ガードの最終防衛ラインになるとは俺でも考えが及ばねーよ。というかラーメン騎士って何?


「あの、え、なんでここに………」


「玲さ………あー、(レイ)氏。こういう奴なんだよ……」


「君ってやつは、んふふふふふ、何かで顔を隠さないと死ぬの? あー、空腹と重複してさらにお腹痛い」


ご丁寧にカツラまでかぶって完全擬態している天音永遠(ペンシルゴン)は眼鏡の下に浮かんだ笑い涙を拭いつつ、さも当然かのように近くから椅子を引っ張って俺と玲さんのいるテーブルを三人編成に変更する。


「あれ? サンラク君私の分は?」


「ん」


「迷いなく胡椒を指差す辺りやっぱ性根腐ってない? あ、レイ()ちゃん久しぶり〜」


「え、あの、あ、え、はい」


久しぶり? と一瞬疑問符が浮かんだが冷静に考えたら玲さんの姉であるサイガ-100……ちょいちょいペンシルゴンが本名呼びしていたのがマジなら(モモ)氏? との繋がりがあるわけで、そこから玲さんとペンシルゴンに面識があってもおかしくはないか、と自己解決。とりあえずラーメンをずるり。


「うーん、迷いなく先に食べ始めるかぁ」


「自分で買ってこいよ」


「んー、いいや。もう頼んでるし」


頼んでる?


「ちょっと、あま…………クオンさん(・・・・・)、せめてどこに座るかくらい教えてくれても………どちら様?」


「夏目氏ェ…………………」


割合が7:3くらいでトレイの上をフライドポテトが侵略している愉快な状態でやってきたのは、同様に遠目から見た限りではバレない変装をした夏目氏であった………狂人の思考なんか理解できるモンじゃないが、それを差し引いても何がしたいんだコイツ。


「いやいや、半分は一点集中物見遊山だけどもう半分はシャンフロ絡みでちょっと話をね」


「まさかテメー、ルストとモルドも呼び込んでるんじゃ」


「んー、誘ったんだけどあの二人一般チケットらしくて………」


「あー」


ちら、と至る所に横たわる長蛇の群に視線を向けつつ仮に来る意思があったとしても一時間二時間は掛かるだろうな……と視線を戻す。


「……ねぇクオンさん、この二人は?」


「こっちの……えーと? ラーメン騎士? 眼鏡の女の子は友達の妹だね。で、こっちはシナモンちゃん(・・・・・・・)も会ったことあるじゃん? あの時はガスマスクだったけど」


「……………」


「……………」


マジで!!? と言わんばかりの夏目氏の視線からそっと目を逸らす。今からでもいいから顔文字メットを被った方がいいだろうか……でもそれだとラーメン食えないな。


「………恨むわよケイ」


「そんな貴方にこちら、魚臣君が絶対に質問に答えてくれる企画やってるよ。リアルタイムで」


「え、何そのクソ楽しそうな企画」


うわ本当にやってる、目から光が失われつつあるので案の定魔境から漏れ出した瘴気にやられているらしい。邪念はあるけど悪意がないのが厄介なんだよな魔境の瘴気………そりゃ普段は鋼のモラルでアングラに閉じこもってる魔境住民にそんな企画見せたらそうなりますわ。


「シナモンちゃんも日頃蓄積した感情をぶつけちゃいなよ………ね?」


「そう、ね。私のことは気にしなくていいわ」


「あ………えと、はい………」


色で例えるなら黒だろう感情を覗かせながら携帯端末から視線を離さなくなった夏目氏もとい偽名シナモン氏を他所に、偽名クオン何某(なにがし)がシナモン氏が持ってきたトレイからホットドッグを一つ手に取りながら俺と玲さんに視線を向ける。


「思考入力できない携帯端末だとどうしても時間かかっちゃうからね、ちょいとフラゲも交えてシャンフロ談義を……ってね」


「手口はあんまり感心しないがな」


モラル的に区別するなら悪に部類される行いだぞ。俺は武田氏の薫陶を受けた前時代的モラルの持ち主なのでリアルバレを伴うオフ会ってやつはちょっと苦手だ、武田氏も「拙者の時代ではレトロMMOも現役だったのでオフ会は場合により血を見るケースもあったでござるからな……」と言っていたからな。


「元々君の妹経由で王手だったんだから今更でしょ」


「…………………妹?」


「あー、こいつの大ファンなんだよウチの妹。一回サプライズで通話ドッキリ仕掛けた時にメルアド交換してたらしくて」


「それはつまり……………………家族ぐるみで?」


「玲ちゃんストップ、それ言ったら君ん家とも家族ぐるみの付き合いになるから」


「そ、そうですよね…………………………そうですよね」


何故だろう、ラーメンの温度がぬるくなった気がする。


「で? 午後の発表前にネタバレするほど重要な話なのかよ?」


「あー、うん。まぁそうだねぇ…………話題は尽きないけど強いて最初に話題にするなら……」


にへ、とホットドッグの梱包を剥きながら笑みを浮かべたクオン氏(ペンシルゴン)は確かにこう言った。


「一緒にクーデターしない?」

ウルトラゼロアイで検索すると主人公たちがどういう状態でラーメン食ってるか分かります



ルストとモルドをハブった、というよりも「サンラク」と「サイガ-0」に相談したいことがあったのでそっちを優先した、という感じ

旅狼ってレコードホルダー二人抱えてる化け物クランですからね、(特に作者が)忘れがちですけど

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― 新着の感想 ―
流れるように売られるカッツォ草。 リアル(SNS込みだけど)でわちゃわちゃしているオフ会状態も見てて楽しいなー。
察しの良いルストが発言する前に牽制する鉛筆が面白いw なんだかんだ、この二人は女子力高い
[良い点] …よし、インベントリアを見に行こう。「ウルトラゼロアイ ラーメン」で状況把握は完璧だ(腹筋死亡中) ユニーク自発できないマンの質問コーナー…ぜひ見たいものですなあ
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