https://www.nhk.jp/p/ts/4QZY2VP9RL/episode/te/PN6GN55JP1/
番組では残念ながらトークショー部分は省かれたので、その1時間余りの中で、私が「無力感」と「逮捕」に触れた部分、それへのダニーさんの応答を、スマートホンの録音を元に紹介します。ダニーさんの発言部分は、録音品質もあり不正確なところがあるかも知れません。
まずは、ラップのシーンから2枚。
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(多分、開始から30分後ぐらいから)
(豊島)
無力感の話に戻りますけれども、無力感というほど力を出していないのではないかと思います。例えば、この工事が始まる2023年の6月に、工事が始まるというので、みんなで抗議に行こうというんですけど、抗議をどこでするかと言ったら、車が現場に入るのを止めようとするんじゃなくって、道路の反対側で、ダメダメと言うだけなんですね[注1]。
それから、本格的に工事(ゲート)の封鎖を始めたのが去年の1月ですけれど、それをやるに当たって仲間を募るんですが、当然逮捕覚悟ということになる訳ですが、そんなことをやったら釈放活動などにものすごく手を取られるのでやめてくれと、仲間は嫌うわけですね。けれども、それをやったけれども、結局は全然逮捕もされずに1年半も、のうのうとやってるわけですけど。
最初にやった時に、共同通信の女性記者から言われたことが非常に印象に残ります。「今日の活動が終わった後でまたインタビューさせてもらっていいですか?」と聞かれたので、「ええ、もちろんです。逮捕されなければの話ですが」と言ったら、彼女の反応は「やめて下さいよ、そうなったらビッグニュースじゃないですか」というものでした。
つまり、逮捕というのはプロパガンダの手段になるということで、実際、つい先日、4月の、イギリスの米軍基地を地元の平和団体が封鎖するときに、200人ぐらいで封鎖したわけですけれども。まあ、そこは警察とはいい関係にあって、警察が予め道路を遮断してくれて、安全に3時間封鎖する訳ですが、3時間経ったら、やめてくれ、出ていってくれと言うんだけれども、「逮捕され役」をちゃんと決めていて、7人が逮捕されることになってて、予定どおり逮捕されて、それでニュースになる。それまでほとんどニュースにならなかったのにそれでニュースになる。(こちらに動画)
それで、逮捕というのは、そういう決意の強さというのを表すのに大きな手段になるということです。ですけれども、一般の社会人がそのリスクを負うことはできない。イギリスの場合には、たった1日、その日のうちに釈放されたんですが、日本で逮捕されるとだいたい20日とか。それでもうまるで犯人扱いということになりますので、一般の職業を持っている人はそんなリスクは負えないということで・・・しかしそういうリスクを負える人は沢山いる。例えば私のような定年退職者とか。
そういう人が膨大に居るわけですから、十分可能な活動形態であると。そういうふうに、力の出し方を変える、そのレベルを上げる、そういうことによって、努力と効果は直線ではない(ことに注目する)。物理の用語では「非線形効果」と言います。1+1は2ではなく3にも5にもなる、というやつですね。そういうことがありますので、決して無力ではない。効果が出ることによって自らがエンパワーされる、それでまた効果が高まる、これもまた非線形効果ですね。
(ダニーさん)
こういう問題すごく重要と思ってて、日本って、逮捕されたら20日間囚われて、その時、弁護士費用1日あたりすごく取られて、毎日毎日尋問受けて、すごく精神的にやられる。
パレスチナのデモでは、一回盛り上がって、外務省前か防衛省前か。その時パクられたんですよ、一人。無理やり首根っこパッと掴まれて、捕まった人がいたんで。その人も仕事があったので(大変)。
アメリカとか外国だと、最初、逮捕されてもいい人決めて、率先して逮捕されに行くんですよ。でも1日とかですよ。アメリカも、オーストラリアも。日本は訳が違うのというのと、日本社会は、逮捕イコール犯罪者になるんで、実際逮捕されても7割は起訴まで行かないわけです。だけど・・・犯罪者扱いになって。そこの理解があるコミュニティーとか土台がないと、やはりあまりにもリスキー過ぎる気がして。だからすごく、そこが難しいところだなと思います。
(豊島) それを受け入れられる人が沢山いるということですね。
(ダニー)でも東京とかいるのかな?
(豊島) だから定年退職者。
(ダニー)なるほどなるほど。でも僕たちの立場で彼らに言えないじゃないですか。
(豊島) もちろんそうでしょう。だから同じ年代で言わないとダメですね。
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[注1] 実際は道路の反対側ではなく、入り口の側だが歩道から出ない形で。
[注2] 抗議行動の呼びかけで集まった十数人。
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