密室で部外者がX線照射、人体へのリスクは 医療機器メーカーを捜査

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高島曜介
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 医療機器メーカー「ニューベイシブジャパン」(東京都中央区)の社員が手術中、資格を持っていないにもかかわらずX線装置を操作していた問題は、行政による病院側の調査と警察の強制捜査に至った。手術室という「密室」での行為が捜査で問われる。

 専門家らによると、放射線は人体に大きな影響を与え、厳格な管理が求められる。手術の際は体内の状況を確認するために用いられ、時間がかかる整形外科手術などでは照射時間も長くなり、臓器や神経を損傷させるリスクが生じる。

 X線機器の操作は医師や診療放射線技師に限ると法律で定められている。歯科助手ら病院内部の医療関係者が操作して捜査を受けたケースはあるが、医療機器メーカー社員という部外者が手術室内でX線を操作したことが発覚するのは極めて異例だ。放射線技師法のほか、医療従事者以外による医療行為を原則禁じる医師法にも違反する可能性がある。

 朝日新聞は、ニューベイシブ社の営業担当者たちが各地の手術室で作業する姿を映した複数の動画や写真を入手。放射線防護衣を着用し、X線装置の照射ボタンを押す姿が映っていた。

【動画】医療機器メーカーの営業担当者が手術中、無資格でX線装置を操作していた=関係者提供

 朝日新聞が無資格操作を報じた後の4月、福岡資麿厚生労働相(当時)は記者会見で、「無資格の方が行っていた場合は法令違反で刑事罰の対象」との認識を示し、「実態の把握に努めたい」と述べた。

厚労省の立ち入りに対し2病院は

 厚生労働省はニューベイシブ…

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この記事を書いた人
高島曜介
東京社会部|調査報道担当
専門・関心分野
事件、外交、安全保障