高2自殺の遺族「学校が『突然死に』と提案」 当時の教頭証言と相違

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池田良 寿柳聡
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 長崎市で2017年に私立海星高2年の男子生徒(当時16)が自殺したのは学校がいじめ防止対策推進法に基づく対策を怠ったからだなどとして、両親が計約3200万円の損害賠償を求めた訴訟は16日、前日に続き長崎地裁(松永晋介裁判長)で証人尋問がおこなわれた。両親らが家庭で自殺した生徒の異変に気づくことはなかった旨の証言をした。

 生徒の自殺をめぐっては、学校が設置した第三者委員会が18年に報告書を作成。学校は男女共学中高一貫校で「少なくとも中学3年時以来のいじめを主たる要因」としつつ、「これに起因した心理的状態などが相互に作用し合って自死につながったもの」などと認定したが、学校側が受け入れを拒否している。

 裁判で両親は、学校がいじめ…

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この記事を書いた人
池田良
長崎総局|警察・司法、平和担当
専門・関心分野
交通、原発・エネルギー、福祉、半導体産業、写真
寿柳聡
長崎総局
専門・関心分野
行政、スポーツ、写真、ロケット、サブカル
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    白川優子
    (国境なき医師団看護師・作家)
    2025年12月17日11時13分 投稿
    【視点】

    いじめの再発防止は、責任の押し付け合いではなく、何が起き、何が足りなかったのかを共有することが大切だと思います。学校が守るべきは組織の体面ではなく、子どもです。問題を小さく見せたり、なかったことにしたりするのではなく、痛みを伴っても事実を直

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    高祖常子
    (子育てアドバイザー)
    2025年12月17日17時54分 投稿
    【解説】

    生徒の自殺に対して「学校が『突然死に』と提案」というのはとんでもないことです。 自殺した生徒本人の尊厳を傷つける行為とも取れますし、残された生徒たちがより良い学校生活を送るための資料ともならないでしょう。 生徒の自殺についてはいじめや先生

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