ポケモン廃人、知らん地方に転移した。【完結】   作:タク@DMP

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第98話:フェーズ・2

 ※※※

 

 

 

「……さて。流石にあれしきで死んではないはず」

 

 

 

 爆風が消えた後、アルネはカバルドンの皿の上から下の方を見下ろす。

 二人の影は見えない。爆破の直前に二人共飛び降りていたので、助かっているはずだ、と彼女は判断する。

 それもそのはず、フーディンは現在カバルドンを脳波コントロールで操作しているため、本来の出力で技を撃つことができないのである。

 むしろ、これだけの巨体を思った通りの場所に誘導しながら、更に戦うこともできるフーディンの知能が卓越しているといっても過言ではない。

 一言で言えばマルチタスクの鬼である。カバルドンを操りながら、アルネと自身を守りながら敵を攻撃しているのだ。

 

「フーディン。貴方は此処を離れちゃダメ」

 

 ぽん、と瓢箪から音が鳴り、中から現れたのは──全身が銀の鎧羽根に包まれ、頭部のみが赤い面に覆われた烏のポケモン・アーマーガアだ。

 

「──アーマーガア。フーディンの炎で焼けた邪魔者たちを啄んできて頂戴」

「カァーッ!!」

 

 タマズサの所持する個体程ではないが、それでも巨大な体躯を誇る悪烏は、すぐさま逃げたキャプテン二人を追うべく飛び始めるのだった。

 

「カッパババァァァァーッ!」

「おっと」

 

 にほんばれによって、湿っていた皿が乾きだし、カバルドンが呻き、吼えた。

 湿地帯に住むカバルドンは乾燥を嫌う。特に頭部の皿が乾くと、すぐさま濡らす為に自ら雨ごいを始めるのだ。

 すると晴れていた空は一気に曇り出し、再び雨が降り出す。

 

(こっちの命令はなかなか聞かないけど……皿が乾くのを嫌って、カバルドンは雨を降らせる。雨が降ればカバルドンが、日が照ればフーディンが強化される)

 

 カバルドンの降らせる雨は、ある程度の時間が経つと止んでしまう。幾ら及ぶ範囲が広いとはいえ、所詮はポケモンの特性によって降らせる雨だからである。

 そしてカバルドンはあまりにも巨大すぎてアルネの指示が全く聞こえない。そもそもマイペース極まるので、指示が聞こえても技を撃つまでに時間が掛かってしまうのだ。

 フーディンが脳に直接命令しても同じだったので、ヤドンのように元々ぼんやりしたポケモンなのである。凶暴極まる原種とは大違いである。

 しかし、()()()()()()()()()()()()()()は話が別だ。ただ雨が止んだだけならまだしも、晴れてしまうと頭の皿が乾いてしまう。

 そうなるとカバルドンは雨を降らせるためにあまごいを始めるのである。

 また、河童とは違い、皿が乾いたらカバルドンが弱くなるのはヒャッキに昔から伝わる()()()()()()()()()だ。進化前──即ち()であるヒポポタスが皿が乾くと弱ってしまうので、カバルドンも同じだと勘違いされたのである。

 

(嫌がりはするけど……()()()()。だから何も問題ない)

 

 雨が降っている状態だと自然発火の威力は小さくなるものの、アルネにとっては岩タイプ相手に優位を取れる水技が強化できる雨が降ってくれた方が助かるのである。

 この戦い、どう転んでもアルネが優位であることに変わりはないはずだった。

 

(それにしても、まさかカバルドンの頭にまだしがみついたりは……してないよね?)

 

「フーディン、奴らを探そう。念には念を、って言葉がある」

「フゥン」

 

 落ちたキャプテン二人を探す為に、アルネがその場から動いたその時だった。

 カチリ、と足元から音が鳴り──彼女の足元が爆ぜる。

 

「はっ──?」

 

 

 

 ──ズドォン!! ズバパパパパッ!!

 

 

 

 

 フーディンが介入する余地も避ける間も無かった。そもそも、他の事にリソースを割いているのだ。

 岩の破片が足元から間欠泉のように勢いよく飛び出し、腕の、そして脚の肉を切り裂いていく。

 鮮血がカバルドンの皿の上にぶちまけられて、彼女はへたり込む。

 脚には夥しい数の岩の破片が茨のように突き刺さっていた。

 

「あっぐ、痛い……ッ!! うぅ……ッ!!」

 

 思わず彼女は仮面を脱ぎ捨てる。

 目には涙が浮かんでいた。他者の痛みに無頓着な科学者は、自らの受ける痛みには敏感であった。

 そして、次の瞬間には自分があの忍者に嵌められたことを察したのである。

 岩の鋭さ、そして大きさから考えてもポケモンではなく、人間の四肢を使い物にならなくするための対人地雷としての運用を想定したものであり、自分を直接狙って傷つける為に仕掛けたものだとアルネは直感したのである。

 

「ス、”ステルスロック”……ッ!! 何時撒いた……!?」

 

 そもそも感知されないから”ステルス”ロックなのであるが、フーディンもアルネもステルスロックが何時撒かれたのか分からなかった。

 フーディンは宙に浮いているし、オニドリルも飛行タイプだ。地雷に引っ掛かるのはアルネしか居ない。

 となれば問題はどのタイミングでキリがステルスロックを展開したかであるが──

 

(まさか最初のストーンエッジを撃った時に──!?)

 

 砂嵐、そして岩の刃に気を取られていた、あの瞬間しか有り得ない。

 確かに彼女の周囲には御札による結界が守りを固めていた。しかし、足の裏までは守ることはできない。

 ポケモンよりも先に、それを使役する人間を無力化するという考えはキリも同じだったのだ、とアルネは歯噛みする。

 痛みで涙は滲む。生まれて初めて、真の意味で”してやられた”気分だった。

 

 

 

「許さない……ッ!!」

 

 

 

 喋る度に突き刺さった岩片が彼女の筋肉を断裂させ、血を噴出させる。

 フーディンに、キリとノオトを追わせようとするアルネだったが──激しくカバルドンの身体が揺れる。

 

 

 

「こ、今度は何──!?」

 

 

 

 ※※※

 

 

 

「──何ィ!? カバルドンの皿の上が爆発して、その後ノオトとキリさんの姿が見えない!?」

「そうなんです、おにーさん……! 二人に何かあったのかもって……!」

「メガシンカも使えない以上、三羽烏とやら相手に苦戦を強いられたことは間違いない」

「分かった……気を付ける……! そっちで二人を探してくれるのか!?」

「探してるんだけど、なかなか見つからないんだよ……何処まで行ったんだろう、あの二人──爆風で遠くまで吹き飛んじゃったのかな……!?」

 

 帰還中のアルカとキョウのインカムから入って来た情報は、メグルを不安にするには十二分だった。

 ノオトとキリの安否は未だに不明。何処に行ったのかも分からない。しかも、今は敵の策略によってメガシンカが使えないのだという。

 アヤシシに跨り、カバルドンを追うメグルは歯噛みした。もう既に担当する脚に到着しようという時だったのである。

 この知らせは他の忍者達の耳にも入っている。しかし彼らは動揺する様子は見せない。

 

「──作戦は予定通り続行するッ!」

「で、でも──大丈夫なんですかね、あの二人──」

「キリ様は、すながくれ忍軍最強の忍者だ。そう簡単に死ぬはずがない──貴殿は、ノオト様を信じていないのか? メグル殿」

「ッ……いや、信じてます。信じてるけど──」

 

 メグルは自らの心を落ち着かせる。

 

「キリ様は……何を考えているか分からない、とよく言われる。それは、人よりも頭の回転が速く、常に二手三手先を見通して行動できる人間だからだ。そして決して、仲間を見捨てはしない」

「ッ……分かりました。俺も信じてみます!」

 

 ライドポケモン達で構成された編隊がカバルドンの脚に並ぶ。

 間もなく作戦地点にメグル達は到着する。脚だけでもビルのように太く、そして巨大だ。近くからではそれがカバルドンのものとは思えない。

 これが生物のものであると脳が理解を拒む。

 

「後ろ脚、冷却開始!!」

 

 オニゴーリ、ユキメノコといった氷タイプのポケモン達がカバルドンの脚を同時に冷却し始める。

 ”フリーズドライ”。超低温によって、水タイプをも凍てつかせる氷タイプの技だ。

 特防を下げた上で、放つ効果抜群の攻撃により、一気にカバルドンの脚は凍り付いていき、止まったのが見えた。

 

「かばばばぁ!?」

 

 咆哮を上げ、立ち止まるカバルドン。

 すぐさま周囲に居る敵達を洗い流すべく、水をその場に呼び寄せて解き放とうとする。

 しかし、それらは全て何処かへと吸い込まれていく。

 トリトドン──巨大なウミウシのようなポケモンだ。

 

【トリトドン ウミウシポケモン タイプ:水/地面】

 

【特性:よびみず 水技を呼び寄せる。】

 

「よしッ!! ”だくりゅう”無効化しましたっ!!」

「ぬぅめぇぇ!」

 

 彼らの特性は水技を引き寄せて無効化し、自分の攻撃力に変換するというもの。

 お返しと言わんばかりにトリトドン編隊は冷凍ビームを後ろ足に見舞い、オニゴーリとユキメノコを援護する。

 完全にカバルドンの後ろ脚は凍り付き、その動きは停止する──

 

「よしッ!! 四肢の破壊を開始する!! 奴をこれ以上おやしろに近付けるな!!」

 

 アーケオス、ハッサム、フォレトス、そして──メグルのバサギリがカバルドンの前脚に集り、次々に技をぶつけていく。

 後ろ脚は引き続き、オニゴーリやユキメノコがフリーズドライをぶつけ続ける。

 凍り付き、外殻となっていた草や藻に覆われた層が破壊され、皮膚が露出した──そこに、ポケモン達が一斉に技をぶつけていく。

 爆音を立てて、前脚の皮膚が抉れて剥がれる。

 凍結した後ろ脚は枷となり、動かなくなる。

 

「カッ、カッパババババババァ!!」

 

 咆哮したカバルドン。

 水が通用しないならば、とその周囲に蔓が、藻が、そして草木が次々に芽吹く。

 オオワザの予兆を感じ取ったポケモン達はすぐさま離れる。

 それは、生命の摂理も捻じ曲げる大地の暴走にして暴動。

 砂漠さえも緑一面に変え、樹海獄へと変える。

 

 

 

【──カバルドンの みどりのろうごく!!】

 

 

 

 一気に地面から樹木が突き出し、ポケモン達に襲い掛かり、巻き取り、そして薙ぎ払っていく。

 更に植物の成長は止まる様子を見せず、砂地を樹海へと変えていく。

 しかし──そのタイミングでカバルドンの顎下の地面が盛り上がった。

 柔らかい喉下を突き貫くようにして、閃光が砂下から放たれる。

 

 

 

【ヨイノマガンの たそがれのざんこう!!】

 

 

 

 いきなり至近距離から放たれた極光。

 それは、カバルドンの不意を突くには十二分なものだった。

 今の今まで地面の下に隠れていたヨイノマガンが突如、浮上し、極限までチャージしたオオワザを放ったのである。

 

「カッパババァ……ッ!?」

 

 地面に縛り付けられた巨体はそれを避けることも叶わず、オオワザは解除されて草木は朽ち果てていく。

 しかしそれでも、カバルドン本体は止まることが無い。

 目の前に敵を認め、再び地面を踏み鳴らし──激痛に顔をゆがめた。

 後ろ脚は凍り付き、前脚は外皮を抉られてボロボロになっている。もう、グラスフィールドを展開することはできない。

 

「ケェェェェェレェェェェスゥゥーッ!!」

「カッパバババババァ!!」

 

 怪獣サイズのポケモン同士による正面激突が始まった。

 カバルドンの技はヨイノマガンの弱点を突くことができる上に、想像以上に頑強であることが考えられた。しかも、カバルドンのグラスフィールドに覆われた砂丘ではヨイノマガンは受けたダメージを回復できない。

 そのため、最初からヨイノマガンを出してしまうと、押し負けてしまう可能性があったのである。

 従ってひぐれのおやしろが下した決断は、カバルドンを徹底的に弱体化させた上で、指定ポイントに着いた時点でヌシによるオオワザで不意打ちし、短期決戦でカバルドンを沈黙させてしまうことであった。

 話を聞いた時、流石にえげつないなと思ってしまったメグルだったが、同時にあの巨体を見るとこれしかない、と思わせるだけの説得力があった。

 闇討ち上等。これが、ひぐれのおやしろのやり方だ。

 ヨイノマガンが脚で何度もカバルドンの顔を蹴り付ける。

 一方のカバルドンも負けじと、口からエナジーボールを放ち、巨鳥にぶつけてみせる。

 技を受けて地に落ちたヨイノマガンだったが、ギランと頂点の眼が妖しく光るとカバルドンの身体を完全に地面に縛り付けてしまった。

 

【じゅうりょく 重力が強くなり、技が当たりやすくなり、飛んでいるポケモンは飛べなくなる。】

 

 ずん、ずん、と音を立ててカバルドンの身体が砂漠に沈み込む。

 自らの領地を犯した侵入者を決してヨイノマガンは許しはしない。

 すぐさま顔に何度も蹴りを見舞い、そして”パワージェム”をぶつける。

 最後に皿の上に乗っている三羽烏諸共、()()するべく高く飛び上がり、オオワザのチャージを始める──

 

 

 

 ※※※

 

 

 

 空に浮かび上がったヨイノマガンを見て、アルネは目を見開き、唇を噛んでいた。

 

「何で──何で何で何で。こんなはずじゃ、なかったのに……!」

 

 フーディンが御札を展開してカバルドンの周囲を守ろうとするが、ヨイノマガンの目が光ると宙に縛り付けられてしまった。

 ”サイコキネシス”だ。特性・よいのみょうじょうによって、エスパータイプの使うそれと同等クラスに強化された念動力がフーディンを押さえつける。

 

「ギガオーライズしたフーディンが押し負けてる……!? あのヌシの怒りが……技の性能を引き上げてる……!?」

 

 ヨイノマガンの秘めた出力は、彼女の事前調査のそれを遥かに上回っていた。

 ギガオーライズしたフーディンが居れば、優勢とまでは行かずとも、こちらが劣勢に追い込まれることはないだろう、と。

 しかし実際はどうだろうか。アケノヤイバのそれを上回る勢いでヨイノマガンは技の出力を上げている。

 その理由を、他者の感情を解せないアルネに理解できるはずもなかった。

 怒りである。

 一見、無機質な岩の鳥もどきでしかないヨイノマガンだが、その力の原動力となるのは()()である。

 1000年以上前にも、人同士の争乱で縄張りを侵されたことがきっかけで目覚め、辺り一帯を砂地に変えているのだ。

 テング団の暴挙を許せるはずがない。

 そして、怒り──即ち精神エネルギーの急激な暴走は、サイコパワーを引き上げる。

 加えてギガオーライズという伝説のポケモンの皮を被った一般ポケモンが、怒り狂った伝説ポケモン本人に勝てるはずもない。

 アルネは何もかもを測り間違えたのである。それは偏に彼女の持つ傲慢さ、そして実戦不足が生み出した結果である。

 

(有り得ない! 他のヌシとは明らかに格が違う……何でこんなバケモノが、サイゴクに居るの……!?)

 

「私の実験が、見通しが、甘かったって言うの……? タマズサ……私は……」

 

 ──よう、お前。頭良いんだって? その頭でよ……このクソッたれた世の中を面白おかしく変えてみねえか?

 

 脳裏に過るのはタマズサの言葉だった。

 

 ──お前は、唯一無二だ。オンリーワンだ。世界は全て、お前の思いのままだ。

 

(思いのまま? ウソ。私は……負ける……このままじゃ、また……!)

 

 ──お前は愛なんて分からねえって言うが……俺はお前を愛してるぜぇ、アルネ。

 

(愛なんて、分からない……タマズサの言ってることはいつも分からない……!)

 

 ──お前はクワゾメに行け、アルネ。お前なら、ヨイノマガンなんてちょちょいのちょいだろ? 

 

(何で私を、此処に行かせたの、タマズサ……!?)

 

 ──()()()()()、アルネ。

 

 最後に浮かんだのは、その言葉だった。

 彼女は気付く。今まで出会った誰もが自分を不気味がり、遠ざけた。

 叔父さえも自分を気味悪がっていたのは分かっていた。

 

(私を正面から見てくれたのは……タマズサだけだった。だから私はタマズサに付いていった……ッ!!)

 

 痛む脚を抑え、彼女は立ち上がる。

 

 

 

(私は……タマズサの期待を裏切るわけにはいかない……こんな、ところで負けるわけには……ッ!!)

 

 

 

 ぼうっ、と炎のようにアルネの瞳に光が宿る。

 そして──彼女が握り締めたオージュエルが黒く染まっていく。

 初めてだった。

 こんなにも負けられない、と思えてしまったのは。

 

 

 

「私は……三羽烏……テング団のボス、アルネだ……ッ!!」

 

 

 

 ヨイノマガンの目が光り、極光が彼女を襲う。

 

 

 

 ※※※

 

 

 

「な、ヨイノマガンのオオワザが跳ね返された……!?」

 

 

 

 信じられない光景が広がっていた。

 ヨイノマガンが放った極光が跳ね返され、撃ち落とされたのである。

 忍者達はスコープを使い、カバルドンの皿の上を拡大して覗く。

 そこに居るのは三羽烏とギガオーライズしたフーディン──のはずだった。

 

「な、何だあれは……!? フーディン、なのか……!?」

 

 それは、白い体毛に身を包み、九つの太い尻尾を持つ巨大な狐のような怪物だった。

 しかし同じような様相のポケモンであるキュウコンとは似ても似つかない程巨大で、そして邪悪な気配を身に纏っていた。

 ヨイノマガンを撃墜し、緑化した砂漠に沈めてみせると、フーディン──のような怪物はカバルドンの皿の上から勢いよく降りる。

 

「……修羅場を乗り越えると、人もポケモンも強くなる──仮説は正しかった」

 

 誰と会話することもなく、アルネはぺらぺらと一人で喋り続ける。 

 想定外の事態ではあったが、それでも己の中の仮説を言語化しなければ気が済まなかった。

 

「オージュエルとオーパーツの純化に伴い、ギガオーライズは、伝説のポケモンに疑似的に変身する段階へと移行した。これを……ギガオーライズの、フェーズ2と呼称する。じゃあ次は性能の検証」

 

 彼女の視線は、カバルドンの脚に集っていた()()()()たちに向かう。

 

 

 

「……実験を再開する」

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