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世界平和はなぜ実現しない?|平和の実現に向けた国や民間の取り組み

(2025年05月21日更新)

世界は、多様な価値観・歴史・文化・宗教といった背景を持つ国や地域に分かれ、さまざまな人々が隣り合って暮らしています。紛争や争いがなく、すべての人が安全で安心して生活することができる状態、いわゆる世界平和は、私たちが幸せに暮らすうえで不可欠です。

平和は、持続可能な開発目標(SDGs)の目標16「平和と公正をすべての人に」に盛り込まれ、国際社会が共有する普遍的な目標となっています。

しかし、各地で内戦が勃発し、今なお複数の国が核戦力を背景にした抑止政策を手放していません。平和の実現には依然として高い壁が立ちはだかり、世界中の人々が安全な暮らしとは程遠い生活を余儀なくされているのが現状です。
この記事では、平和の実現に向けて、解決すべき課題と、世界の国々や民間組織の取り組みを解説します

画像:SDGsの目標16「平和と公正をすべての人に」の達成状況・取り組み事例

SDGsの目標16「平和と公正をすべての人に」の達成状況・取り組み事例

世界平和が実現しないのはなぜ?

人々が安心して暮らす、という非常にシンプルで私たちにとって不可欠な状態を望むことがなぜ困難なのでしょうか。
その理由は、政治的・経済的な利益、宗教や思想的な対立、資源の不平等な配分、歴史的な対立などが絡み合い、時に争いや紛争を生み出しているからです。ここでは、そうした背景をもう少し深掘りしてみましょう。

利益や歴史的な関係による対立のため

世界平和が困難な理由のひとつとして、各国や地域間の利益や歴史的な関係による対立が挙げられます。それぞれが異なる経済的・政治的立場を持つため、必然的に利益が対立する場合があります。歴史的な事情や地政学的な問題の解消は非常に困難で、平和の実現を阻む要因となります。

さらに、過去の出来事や紛争が長期的に影響を及ぼすこともあります。2022年に激化したウクライナ紛争はその典型的な例で、ロシアとウクライナの対立は、ソビエト連邦の崩壊後の歴史的経緯やNATO拡大などの問題が関係し、長期にわたり続いています。

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ウクライナからルーマニアへ避難した親子(2022年3月)

文化や宗教が違うため

世界平和への道のりには、文化や宗教に起因する課題も存在します。人々の価値観や伝統の違いが、時として誤解や摩擦を生み出すことがあります。これらは慣習や信仰に根ざしているため短期間で変えることは難しく、特に歴史的な背景が絡んでいる場合は、対話を進めるにも長い時間を要するケースもあります。

中東のイスラエル・パレスチナ問題はこうした事例のひとつといえます。ユダヤ教とイスラム教の長い歴史的対立に加えて領土問題も絡んでおり、その解決は極めて困難となっています。2024年に紛争が再燃し、子どもを含む多くの犠牲者が出ています。

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ガザの子どもたち

経済格差と貧困のため

経済格差と貧困もまた、世界平和の実現を妨げる大きな要因のひとつです。経済的に困窮し厳しい生活環境にある人々は、教育や医療などへのアクセスも限られ、あらゆる場面で格差を感じることになります。このような社会経済的な不平等や貧困は、慢性的な不安や不満につながることがあり、社会の安定性に大きな影響を与えています。

その例として、アフリカの食料危機が挙げられます。物価高騰や気候変動の影響で、すでに経済的に厳しい状況下にある貧困層がさらなる困難に直面しています。

写真:急性栄養不良の測定を受ける国内避難民の子ども

急性栄養不良の測定を受ける国内避難民の子ども

政治の安定性が国ごとに異なるため

世界平和に影響を与える要素には、政治の安定性があります。国によって政治体制や政策、権力の安定性は異なり、その動向は国際関係に大きな影響を与えます。指導者の方針や社会情勢の変化も、その国の立場や方向性を大きく左右するため、政治の安定性は国際的な平和の維持において極めて重要な役割を果たします。

ミャンマーの政情不安は、その顕著な例です。軍事政権と民主派の間で深刻な対立が続き、国内の混乱が収束しません。このような状況は、地域全体の安定性をも危うくすることがあるため、周辺国への影響も懸念されています。

国際的な協力が難しいため

国際的な協力の難しさも、世界平和を達成する上での大きな障壁となります。地球規模の問題に対して、各国が異なる立場や利益を持つため、統一的な対応をとることは容易ではありません。ルールや基準の違いもあり、各国間の協調や合意形成を困難にする要因となります。

気候変動対策の現状は、この象徴的な例と言えるでしょう。多くの国が気候変動に対する対策の重要性を認識しつつも、それぞれの国の経済的な立場や優先事項が異なるため、抜本的な解決には至っていません。

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世界平和へ向けた国際的な取り組み

世界平和を目指した国際的な取り組みの中心で活動を進めているのが国際連合(国連)です。その主要な目的は世界の平和と安全を維持することにあり、総会や安全保障理事会が主要機関として国家間の平和促進に努めてきました。
現在でも数万人規模で紛争地域における活動を続けており、地雷の撤去やその被害の防止、さらに地雷による被害者支援などの活動は30カ国以上で実施しています。

写真:ニューヨークにある国連本部ビル

ニューヨークにある国連本部ビル

世界各地で、紛争予防、和平仲介、核拡散防止、地雷の除去、テロ対策、人道支援など平和の回復から構築に至るまでのあらゆる領域を網羅し、単なる対策にとどまらず、より根源的な問題解決にも踏み込む取り組みを行っています。

世界平和に向けた民間の取り組み

世界の平和実現には、国家や国連の取り組みだけでなく、民間の力も大いに求められています。
各国政府の取り組みだけでは社会全体の課題に十分対応できず、限界があるためです。企業、非政府組織(NGO)・非営利組織(NPO)、さらには市民が協力し合うことで、より持続的で効果的な平和構築が可能になります

写真:ガザ地区の国内避難民の家族に衛生キットを届けるプラン・インターナショナルの職員

ガザ地区の国内避難民の家族に衛生キットを届けるプラン・インターナショナルの職員

多くの団体が世界各地で紛争解決、人道支援、教育、文化交流など、多角的な活動を展開し、世界平和の実現を目指しています。こうした取り組みは地域社会の現場で、さまざまな考えや背景を持つ人々が直接関わり合うことで問題を根本的に理解し、解決への道筋を探ることを可能にします。
一人ひとりの経験と深い理解が生む効果は大きく、世界の平和を推進する力となります。

私たちプラン・インターナショナルが目指す「誰もが平等で公正な世界の実現」も、活動国や地域の人々の安定を促し、世界平和につながる取り組みのひとつです。その事例を紹介します。

ミャンマー地震緊急支援

2025年3月、ミャンマー中部でマグニチュード7.7の大規模地震が発生し、家屋倒壊やインフラ破損により多数の人々が避難生活を余儀なくされています。特に子どもや妊産婦、高齢者など脆弱な立場にある人々は、安全な住環境や衛生用品、心のケアを切実に必要としています。
プラン・インターナショナルはミャンマーで2008年に支援活動を開始し、地域開発や人道支援を行っています。近年の政変下においても、日本をはじめとする各国の支援を得て活動を継続。今回の地震を受け、子どもの保護専門のスタッフを被災地に派遣しています。

支援内容

  • 緊急・支援物資の支給
  • 生理用品を含む衛生用品の支給
  • 経口補水液などを含む安全な水キット
  • 子どもの保護
  • 緊急時の教育
  • 心理社会的サポート

写真:家族と一緒に支援物資を受け取る女の子(ミャンマー)

家族と一緒に支援物資を受け取る女の子(ミャンマー)

画像:ミャンマー地震で被災した子どもたちと家族のために、 今すぐご支援ください

ミャンマー地震で被災した子どもたちと家族のために、今すぐご支援ください

公正な社会と世界平和の実現を目指して

世界各地では、貧困やあらゆる格差・不平等といった問題が重なり合い、多くの人々が不安や不満を抱えています。こうした根本的課題を解決することが、日々の暮らしと治安の安定を生み出し、争いの種を取り除く近道となるでしょう。

世界には依然としてさまざまな課題が山積しています。世界平和という大きな目標を実現するためには、多くの人々の理解と支援が必要です。
私たちプラン・インターナショナルは、教育の普及、女の子と女性の権利向上、貧困削減、そして人道支援・緊急支援といった幅広い活動を通じて、世界平和の実現に向けた具体的な取り組みを行っています。

写真:真剣に学ぶ女の子たち(バングラデシュ)

真剣に学ぶ女の子たち(バングラデシュ)

皆さまから寄せられる温かな理解とご寄付が、こうした活動を力強く支えています。

公正と平和を次の世代の子どもたちに手渡すために、私たちと一緒にできることから始めてみませんか。

あなたにできる支援

運営団体

国際NGOプラン・インターナショナルについて

国際NGOプラン・インターナショナルは、誰もが平等で公正な世界を実現するために、子どもや若者、さまざまなステークホルダーとともに活動しています。子どもや女の子たちが直面している不平等を生む原因を明らかにし、その解決にむけ取り組んでいます。子どもたちが生まれてから大人になるまで寄り添い、自らの力で困難や逆境を乗り越えることができるよう支援します。

写真:プラン・スポンサーシップ

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