特にラップトップだから処理性能的に不利とか決めつけてる人。ちゃんとベンチマークの数字見て、実物を触って判断してみてほしい。
Apple M4 10-coreのCineBench R23のSingleは2160くらい。これを10〜15Wで叩き出してくる。
この数値はCore i7-13700よりも上でi9-13900よりもちょっと下くらい。
CineBench 2024のSingleになると、もうApple M4より速いx86は存在しない。
Multiになるとさすがにコア数が多いCPUが有利になり、たとえば16コア32スレッドのAMD Ryzen AI Max+ 395は、M4 10-coreの2倍のパフォーマンスを出しているわけだが。8コア16スレッドのx86とだったら普通にM4のほうが速いことが多いんじゃないかと思う。
ここでMacBook Airの凄いところはその上で消費電力が圧倒的に小さいところだ。なんと5V2AのUSB充電器でも充電できて動作してしまう。性能を度外視してこれまでのどのx86を見ても、いまのApple M4に勝てる消費電力の小ささを実現しているPCは一時期のATOM系のUMPCやタブレットくらいじゃないかと思う。
自分の持っている印象はこんな感じになる。
- Intel N100、N150のノートPCと比べた場合、4〜5倍高速で、消費電力が半分
- Raspberry Pi 5 と比べた場合もN100と同じで、4〜5倍高速で、消費電力が半分
- 普通の1.3kgのノートPCと比べたとき、マルチコアは同じくらいの性能、シングルコアは断然速くて、消費電力が1/3
- Raspberry Pi 4 と比べた場合、消費電力が同じくらいだけど、10倍高速
もちろんLinuxのほうがやりやすいことはたくさんある。たとえば家電を制御するために24時間ネットワークに繋がっているサーバー的なものを立てたいといった用途にはMacBook Airはたぶん向かない。でかいGPUを使ってなにかするというのもAirは無理だろう。
でも「Linuxと出来ることにそう大きな違いはない」とか言うような話だったら、選択肢としてMacはわりと正しくて、Linuxデスクトップはたぶん間違っていると思う。