週刊エンジョイポケモン放送局   作:魔女っ子アルト姫

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エンジョイ&タスク:バトル学

「ハッサクさんどういう事なのですか?バトル学の先生に問題とは……確かバトル学はキハダさんという女性の先生が受け持っているとお聞きしましたが」

『ええ、実はキハダ先生はジムリーダーのリップと幼馴染でして彼女とのポケモンバトルで負けたりして彼女のいう事を聞くという事をしているのです』

 

ゲームでもそうだった、リップのジムテストではキハダが喜怒“驚”楽エクササイズのインストラクターとして試験官を務めているが……なんだかリップの名前が出されて嫌な予感がしてきた。

 

『今回のお願いというのがモデルとしての代役だったらしいのですが、それで酷く疲労してしまったという連絡が入りまして……彼女程の人物が疲労するとは一体どんなモデル活動だったのか気になりますが……』

「それは、確かに、別の意味で気になります、ね……」

 

間違いない、リップは自分とキュウコンの代理にキハダを使ったのだ。確かに彼女も素敵な女性だろうが筋トレが趣味な活発な人が疲労して授業が出来なくなるとは一体どんな撮影だったのか……益々怖くなってきた。

 

『それで代理として他の先生方が受け持とうとも考えたのですが、生憎時間が合わない上にバトル学は実技でのポケモンバトルでして……』

「……これで私のバトルの実力を計ろうとしてます?」

『い、いえとんでもない!!素直な事を申しますと様々な方に声を掛けてお願いしようと思っていますが……』

「……ハァッ」

 

これも自分の蒔いてしまった種か、しかも年下であるキハダにモデルを押し付けてしまったようなものだ……何というか申し訳なくなってきてしまった。致し方ないか……と溜息が漏れた。

 

「分かりました、引き受けましょう」

『ほ、本当ですますか!?』

「ええ。でも勘違いしないで頂きたいのは決定ではありません。あくまでキハダ女史の代理という形で教鞭をとるだけです、内容もバトルなのですね?」

『はいそうです。生徒から立候補を募り、立候補者とバトルをする。他の生徒はそのバトルを観察しレポートにすると言った形のものです』

「ポケモンの指定はありますか?」

『いえ、強いて言うならば彼女は格闘タイプの扱いを得意としておりますので皆格闘タイプが来ると思っている位でしょう』

 

格闘、そうなると様々な選択肢がある訳なのだが……敢えてそれに乗るのも良いが反るのも悪くはないと思う。さてどうするかと思う一方でハッサクは申し訳なさそうな声を上げた。

 

『申し訳ありませんラビさん……実を申しますとオモダカさんから最初に貴方に相談してみて欲しいと言われまして……』

「あの人ならそうするでしょうね、という事はバトル学はあの人も見るという事か……よし決めました、バトル学は何時ですか?」

『明日なのですが、大丈夫ですか?何でしたら小生が代理を……』

「四天王なんですからどんと構えていてください、まあ見ていてください」

 

 

オレンジアカデミーのグラウンド。休み時間となればポケモンを遊ばせたり友好を温めたり、バトルをしたりするこの場がバトル学ではデフォであるらしい。そこに集った生徒たちはキハダを待っていたのだが―――その人物の登場に皆は驚いた。

 

「ハローキッズ、今日もポケモン育ててますか?まだまだな貴方もこれからの貴方も、此処をきっかけに一歩踏み出して行きましょう。本日は特別編、エンジョイポケモン放送局がオレンジアカデミーにお邪魔してバトル学のキハダ女史の代理を務めさせていただきます、宜しくお願いします」

 

丁寧に頭を下げるスーツ姿のラビ、最近話題沸騰中の配信者のラビの登場ににわかに賑やかになって行く中で最もテンションが高かった生徒がいた。ネモである。

 

「ラビさんだ!!ハッサク先生の言ってた通りにアカデミーに来たんですね!!」

「お久しぶりですネモさん、今回ばかりはキハダ女史の代理ですので何とも言えませんがね。さて今回の授業は立候補した生徒さんと戦うんでしたね、誰が―――聞くまでもなかったですかね?」

 

真っ直ぐと伸ばされた手、当然伸ばしているのはネモだ。しかも

 

「3対3でお願いします!!」

 

堂々と公式戦のルールを要求してきた。それを見て笑いながらも彼女とのバトルを決めるが、流石に3対3をやっていたら授業時間の問題もあるだろうから勘弁して貰おう、自分の配信とは趣旨がズレてしまうが1対1で予定通りの授業に持って行こう。

 

「ラビさん、私のポケモンはこの子に決めてたんだよ!!ジャラランガ!!」

「ジャラァァァ!!!」

 

意気揚々と繰り出してきたのはドラゴンと格闘タイプを併せ持つジャラランガだった。何とも挑戦的且つ真っ向勝負な選択だろう、しかしまさか平然と600族を出してくるとは……伊達にチャンピオンクラスではないという事か、だが此方も出すポケモンは決まっている、変える事も出来るが、生憎そのつもりは毛頭ない。

 

「ならば私はこのポケモンさんです、GOニョロボンさん!!」

「ボンッ!!」

 

大地を踏みしめるように登場したのは水格闘タイプのニョロボン。色々迷ってこのポケモンにしてみたが周囲の反応は芳しくない、まあ当然か。ネモの実力にジャラランガという強力なドラゴン相手にニョロボンは些か力不足に見えるかもしれない。

 

「へぇっニョロボン!!どんなふうに戦うんだろ、楽しみ!!」

「戦ってみれば分かります、さあ皆さんこれより授業を始めます。確りと見て勉強するんですよ!!ニョロボンさん、貴方の好みとは言えませんがギャラリーはいますので気合入れてくださいね」

「ボンボオン!!」

「ジャラランガ、油断しないでね。あの人は絶対に強いから!!」

「ジャラァァァ!!」

 

「さて、彼の実力はいかほどな物か……見せて頂きますよ」

「トップもええ趣味しとりますなぁ」

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