「皆の者〜、ドンナモンジャTVのじっかんだぞ〜!!貴方の目玉をエレキネット!!ナニモンナンジャ?ナンジャモです!!」
配信が始まって直ぐに彼女の雰囲気が変わった、元々高かったテンションのギアが一つ上がったというべきか変化している。これがトップ配信者かぁと思いながらもナンジャモの進行を待つ。
「今回は何とコラボ回だぞ~、コラボするのは~こちら!!ポケッターでドオーとモトトカゲをトレンド入りさせた陰の立役者にボクと同じく配信をやっているラビ氏だぞ~!!」
「は~い皆さん今日もポケモン育ててますか?まだまだな貴方もこれからの貴方も、此処をきっかけに一歩踏み出して行きましょう。という訳で週刊エンジョイポケモン放送局をしておりますラビです、ナンジャモさん本日は宜しくお願いします」
「こっちらこそ~コラボに応えてくれて感謝だぞ~」
| ・誰、だれだれこのイケメン。 ・つうかわっけぇな、学生か? ・いやアカデミーに年齢制限ねぇから ・中年のおっさんも通ってるしな。 ・おじいちゃんも通ってるぞ |
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「やっぱり皆さんに若いとか言われるんですねぇ……そんな童顔ですかね」
「いや体格とかはかなりあるけど、中性的なのもあるかな?ボクは可愛くてバズりそうでいいなぁ~って思うけどラビ氏は違うの?」
「はぁ……三十路手前のおっさんに可愛いとか言われてもそこまでは」
| ・えっ ・えっ ・三十路前、嘘でしょ……!? ・合法ショタ⁉ ・いや童顔なだけで身長的には高い部類だから違うだろ。 ・なんか、ナンジャモとも絵になるけど娘と若い父親に見えてきた…… ・何だと!?どけ俺はパパだぞ!! |
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「お~コメント盛り上がってるね~!!」
「これは荒れてるというのでは?」
「この位でそれはないよ~」
流石登録者数200万越え、いう事が違う。
「それでナンジャモさん、コラボは如何していただけたのでしょうか?」
「ああそうそう、いやさラビ氏がボク対策にドオーとモトトカゲをお勧めしたお陰でボクってば最近その子達とばっかりバトルするようになっちゃってさ~、ここらで環境を変える為のテコ入れをしたいんだよね。それで折角だから環境入りの立役者に相談してみたら配信的にも面白いんじゃないかな~って」
矢張りそういう事だったのか。要約するとお前のせいでドオーとモトトカゲの相手が辛い、責任とって対策ポケ教えろ、と言った所か……
| ・それつまり ・ナンジャモ、張本人に対策を考えさせる。 ・そこは自分でやろうぜwww ・でもまあ環境を変えるには一人じゃ無理だから他人の意見を取り入れるのは効果的。 ・此処で配信で来場者アップにつなげる為なら素直に頼るナンジャモ好きよwww |
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コメントでも思った以上にナンジャモの行動は好意的。如何やら来場者との距離が近いのもナンジャモの配信の特徴なのかもしれない。
「それでそれでそれで、ラビ氏考えて来てくれた?」
「はい、ナンジャモさんの事を踏まえると電気タイプが良いと思いましてその辺りをチョイスしました」
「おおっ~需要を分かってるね~!?」
「それでは本日私がご紹介させていただくのは此方のポケモンです」
繰り出したのは尻尾をサーフボードのようにしながら宙を舞う電気タイプのポケモン、アローラライチュウだった。ライチュウはそのままその辺りを飛び回りながらも背後からラビに抱き着いた。
「よしよし、リージョンフォームをご存じの方は直ぐに分かるかもしれませんがアローラ地方で特有の進化をしたライチュウ、通称アローラライチュウさんです」
「ふおおおっ何この子凄い可愛いじゃん~!!?」
「ライッ?ライ~!!」
「ふおおおおっボクの方にも抱き着いてきた~!!?おおっ力もあるんだね、あははっボク飛んでるぞ~!!!」
| ・ナンジャモちゃんとライチュウのサーフィン!? ・なにこれ超尊い。 ・ライチュウも超かわいい…… ・人懐っこいライチュウだなぁ |
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「ライチュウさん、そろそろ降りて来てくださいね~」
「ラ~イライ」
「おおおおっいやぁ凄い楽しかった!!アローラライチュウは初めて見たんだけど空飛べるんだね!?あれでもなんで?ライチュウって電気単タイプじゃなかったっけ?」
「原種のライチュウさんはそうですね、しかしアローラ地方のライチュウさんはエスパータイプも入ってるんです」
「何と!?」
| ・リージョンフォームになるとガラッと変わるからなぁ……。 ・ロコンなんて氷だもんな。 ・でもライチュウはなんでエスパーが追加されるのかって全然解明されてないんだっけ? |
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「そうですね、アローラの気候や風土が影響を与えて別の側面に進化したというのが定説ですね。まあそれはおいておきましょう、何故アローラライチュウさんをお勧めしたいのかを解説していきますね―――あのナンジャモさんライチュウさんのほっぺに夢中になり過ぎです」
「だってほっぺから甘い匂いが~……」
「ライライ~♪」
このライチュウがその辺りの事で怒ったりせず、寧ろじゃれてくれていると思って喜ぶタイプでよかったと胸を撫で下ろす。
「アローラライチュウさんは見ての通りに大型化した尻尾にサイコパワーを集中させることでサーフボードのように浮遊して移動する事が出来ます、そのスピードはかなりのもので丘サーファーと呼ばれる程です。特性はサーフテールでエレキフィールドが展開されていると更にそのスピードに磨きが掛かって捉える事は困難でしょうね」
「そんなに速くなるの!?ムムムッエレキフィールド覚えさせようかなぁ」
「電気タイプの威力も上がりますし催眠術やあくびの対策にもなりますから活用法は色々あります。加えてライチュウさんは元々がかなり器用なポケモンでして様々な技を覚える事が可能です。瓦割りやアイアンテール、くさわけといった色々なタイプの技を覚えることが出来ます。そしてこのライチュウさんはエスパータイプの技も大得意ですので、電気タイプにまた一つ変化を付ける事が出来ると思います」
「おおおっ~!!正しくボクが求めていた子じゃないか~!!しかもこんなに可愛くて良い匂いするなんて最高過ぎるよ~」
このライチュウ一匹でナンジャモトップメタのドオーとモトトカゲを一気に対策する事が出来る、加えてこんなに可愛くて楽しいポケモンがいたなんて……ナンジャモの中でアローラライチュウが欲しい欲がメラメラバーンし始めた。交換をお願いしてみようとナンジャモが言いだそうとした時だった。
「ナンジャモさん」
「あっはいなんでしょう」
「実はこのライチュウさんですけど、ナンジャモさんにお世話をお願い出来ないでしょうか?」
「えっ良いの!?」
願ってもない申し出なのだが本当に良いのだろうか!?コメントでもまさかの言葉に驚きの嵐だった。と実は切実な問題もあった。
「実を申しますとこのライチュウさんは抱き着いたり外で遊ぶ事が大好きな子なんですけど、私は最近忙しい事も多くて外に連れて行くことが出来なくて……ライチュウさんはその辺りを気にしなくて良いと仰ってくれてるんですが、どうやらナンジャモさんの事を大層気に入ったみたいですしハッコウシティなら海辺に連れて行ってあげる事も簡単でしょうしお願いできませんか」
この申し出にナンジャモは即答しそうになった理性を必死に抑えながらもライチュウを見た。ボクの所に来たい?と言いたげな瞳にライチュウは笑顔で抱き着いてきた。それが答えだった。
「まっかせろ~!!!ボクはこれでもジムリーダー、ポケモンの事を真摯にお願いされて無下にする程ヤブクロンじゃないぞ~」
「よかったです、此方がライチュウさんのボールです。この子の事、宜しくお願いします」
「うん、任せてよラビ氏」
そうしてボールを手渡してライチュウは正式にナンジャモのポケモンになった。肝心のライチュウはラビにも抱き着いてじゃれついている。厄介者を押し付けるなどじゃない、二人の間には本物の信頼がある。それを見て少しだけ心が温かくなった。
「よ~しそれじゃあさ、早速ライチュウでバトルしよう!!ラビ氏バトルは当然出来るよね~!?」
「当然です。なんでしたらちゃんとライチュウさんと戦えるかテストして差し上げますよ」
「言ったな~!?それじゃあ僕とバトルだ!!」
「望む所です、GOランターン!!」
「ちょっラビ氏ボク倒す気満々!?」
この後、仲良くバトルした。