てことでほんへ。
「……ん?」
どうやらいつの間にか気を失っていたらしい。
ディアルガとパルキアの生み出した力を正面から受けたようなもんだし、当然か……。
でも身体の痛みは特にないし、あれだけの衝撃を受けて特に怪我をしていないってのは、奇跡みたいなもんだな。
「……てか、ここどこだ?」
周りを見渡すと、先程まで居た場所とは全く違うように見える。
間違いなく山の中ではないし、なんなら目の前にテンガン山が見える。
もしかしたらパルキアの空間を操る力が変に作用して、どこかに飛ばされたのかもしれない。
「……とりあえず、シロナさんに連絡するか……」
きっとシロナさんとヒカリからすれば、突然俺が居なくなったように見えているはずだ。それならきっと、心配をかけてしまっているに違いない。
だからこそ、一先ずは無事を伝えなくてはと思ったのだが──。
「……うん? 圏外?」
空間を飛ばされた衝撃か何かで壊れてしまったのか、携帯が圏外を示していた。
んー、困った。これじゃあ連絡出来ないな。今からあの場所に戻ろうにも、一人じゃ山の中で迷うだろうし……。
「……それなら、近くの町に行くか」
テンガン山がこんなに近く見えるってことは、ハクタイシティかカンナギタウンの近くに飛ばされたはずだ。
なら山と反対方向に歩けば、どちらかの町に着けるはず。
なんなら知ってる道に出れるかもしれないし、そうしたらもう大丈夫だ。あとはポケモンセンターにでも駆け込んで、電話を借りれば良い。
シロナさんの電話番号ならそらで言えるし、仮に携帯の充電が切れても問題ないな。
「……っと、そういやお前らは大丈夫か?」
念の為手持ちのポケモン達にも無事かどうか確認すると、それぞれのモンスターボールから腕だけがニョキッと出てきて、全員がサムズアップをした。
「……お、おう……。その、無事なのは良いけどさ……」
顔だけに飽き足らず、腕だけとかもやり始めた。どこ目指してんだコイツら。
ちなみにシャンデラとパルシェンは腕が無いからか、それぞれ炎と氷で腕を形成して乗り切ってた。なんで代替案用意してんだよ。
……ま、こんだけふざけられるなら大丈夫ってことなんだろう。コイツらに何とも無くて良かった。
「んじゃ、行きますか」
俺は気持ち早足で、近くの町を目指して歩き始める。
たまに携帯の圏外が直っていないか確認しつつ、しばらく歩き続けていると、看板が目に入った。
「『この先カンナギタウン』……か。良かった、これなら大丈夫そうだな」
どうやら俺はカンナギタウン側に飛ばされたらしい。
あれっ? そういや、カンナギタウンと言えばシロナさんの故郷だったっけ……?
……よし、これはもうカンナギタウンに行くしかないな。他意はない。いや、ほんとに。
シロナさんの生まれ育った町とかちょっと興味あるなーとか、そんなこと思ってない。信じてほしい。
電話を借りなきゃいけないからね。この場の最適解がコレだし、仕方ないよな。
じゃあ早速カンナギタウンに──
「待ってー! フカマルー!」
「フカー!」
声のした方に視線を向けると、金髪の女の子がフカマルを追いかけていた。
多分あの子がフカマルの持ち主なんだろう。二人とも楽しそうに駆け回っている。
「えーい! フカマル捕まえたー!」
「フカフカー!」
そう言ってフカマルを抱き抱える女の子に、俺は何故か視線が吸い寄せられた。
なんだろう。あの子、既視感があるというか、なんというか……。
ぶっちゃけてしまうと、
妹さん……なワケないよな。そもそも兄弟が居るなんて話聞いてないし。
じゃあ親戚の娘さんとか? にしても似すぎているような……。
「まさか……」
ここまで考えて、俺はひとつの可能性に思い至った。
あのとき、パルキアの力で別の場所に移動させられただけだと思っていたが、あの衝撃波にはディアルガの力も含まれていたはずだ。
もし、ディアルガの力も同時に作用していて、場所を飛ばされただけではなく、過去にも飛ばされていたのだとしたら──。
「……あの子、シロナさん……なのか?」
あんなにシロナさんの面影あるし、フカマル持ってるし、何よりカンナギタウンの近くだし、その可能性は十分にある。
それに、ここが過去だと言うのなら、携帯が圏外なのも一応納得できる。
詳しいことはわからないけど、1~2年前とかならまだしも、十数年前に飛ばされたのだとしたら、この時代のネットワークと今の最新の機種では相性が悪いとか、そんな感じの理由で繋がらなくなることがあるかもしれない。
だが、そうなるといくつか問題がある。
まずどうやって元の時代に帰るのか。まあこれはいい、後で考えれば済むことだ。
では何が問題かと言うと、彼女が幼少期のシロナさんだとするのなら、ここで俺はあの子と接触するわけにはいかないということだ。
ほら、俺達ってなんというかキテレツ集団だし、あんまり幼いシロナさんに変なもの見せて悪影響とかあったら嫌じゃん。
もし未来に帰ってシロナさんが俺の知っているシロナさんから様変わりしていたら、俺は恥も外聞もなくガチ泣きする自信がある。それだけは避けなければならない。
つまり、俺が今からやるべきことは、あの子をシロナさんだと仮定して、気づかれることなくひっそくこの場を去ることだ。
てか別に気づかれても良い。この辺を通り過ぎる人なんてよく居るだろうし、こちらから近づかなければ向こうからも近寄って来ないだろう。
よし、そうと決まればさっさとこの場から離れて──
「あぁっ! フ、フカマルッ!」
「へへっ、嬢ちゃん良いポケモン持ってるじゃねぇか」
「かっ、返してっ! 返してよぉ!」
「やなこった。フカマルなんて嬢ちゃんにゃあ勿体ない。俺が立派に育ててやるさ」
「フッ、フカッ! フカァッ!!」
「こら暴れるな! 大人しく俺に捕まってればいいんだよ!」
「や、やだよぉ!! フカマルッ! フカマルーーーーーッ!!」
後ろから、女の子の悲痛な叫び声と、悪意に満ちた大人の声が聞こえる。
俺は無言でカバンからニット帽子とメガネを取り出すと、それを身につけ、ボールからケッキングを出した。
「……ケッキング、俺をアイツに投げてくれ」
「──?」
ケッキングは意味のわからないというような表情をすると、再確認するかのように、俺を悪漢に向けてぶん投げるジェスチャーをした。
「そうそう。それをやってほしい」
「?????????」
「頼む。時間がないんだ」
「──」
釈然としない様子のケッキングだったが、ケッキングは俺を掴むと、そのまま悪漢の方へとぶん投げてくれた。
ポケモンの力を使って人を傷つけるのは良くないことだが、今回はあくまでケッキングの力を少し借りただけ。
つまり、これは──
「
「ぐあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
ただの人の力ということで許してほしい。
まあ今回ヒスイ関係ないのでショウ出ないんですけどね!!
じゃあ何故前書きに書いたかって?
なんででしょうね(無慈悲)
・シバリ
人力ロケットずつき
ポケモンの技じゃないからオーケー理論
ほんとにオーケーか?
女の子が万が一シロナだとすると記憶に残るのもアレかと思い、変装してから助けに入った。
・ケッキング
未だにシバリを投げたのが正解だったのかわかっていない
・女の子
シロナの面影があるらしい
悪漢から必死にフカマルを取り戻そうとしていたら、唐突に人力ロケットずつきとかいう訳のわからないものを見せられる
・フカマル
女の子のポケモン
悪漢に捕まって藻掻いてたら、唐突に人力ロケットずつきとかいう訳のわからないものを見せられる
まだ出てない地方で好きなところ(参考にするかも)
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カントー地方
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ジョウト地方
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カロス地方
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アローラ地方
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パルデア地方
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ヒスイ地方