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筑波大、学生宿舎の利用料を最大2.1倍値上げへ 留学生授業料も

留学生の授業料値上げを発表する筑波大の永田恭介学長(左)、加藤光保理事・プロボスト(中央)=茨城県つくば市で2025年12月18日午後3時15分、酒造唯撮影 拡大
留学生の授業料値上げを発表する筑波大の永田恭介学長(左)、加藤光保理事・プロボスト(中央)=茨城県つくば市で2025年12月18日午後3時15分、酒造唯撮影

 筑波大は18日の定例記者会見で、学生宿舎の利用料を2026年4月から値上げすることを明らかにした。値上げは9年ぶりで、1・27~2・1倍の大幅な値上げとなる。27年度からは外国人留学生の授業料を値上げすることも発表。国立大学にも「受益者負担」の流れが強まっている。

 毎日新聞は、筑波大が学内に示した宿舎利用料の値上げに関する資料を入手した。それによると、宿舎の区分は単身用や世帯用、短期留学用など17ある。

 この中で、値上げ率最小は単身用(追越25~27号棟)の1・27倍(月3万9810円)。最大は短期留学用(一の矢31~33号棟)の2・1倍(月9万2750円)。資料によると、値上げの理由について、維持管理費や光熱水費の高騰▽施設の老朽化に伴う修繕費の増加▽居室へのエアコン設置などの設備更新――などとしている。

 複数の関係者によると、この値上げは10日付で学内システムで周知されたが、それまで具体的な説明がなく、当惑する声もある。

 ある学生は取材に「値上げの事情は理解するが、なぜこれほど大きな値上げなのか内訳を示されなければ納得できない」と話した。

 永田恭介学長は会見で「物価高騰で年間数千万円の赤字が出ており、経営が成り立たない。学生に相談するわけにもいかなかった」と釈明。今後、学内向けの説明会を開くとしている。

 筑波大は全学生に一度は学生宿舎への入居を勧め、新入生の入居率を27年度末までに80%にする目標を掲げている。永田学長は「値上げしても達成できる」と述べた。

 この日の会見では、27年度以降に入学する外国人留学生に対し、年間の授業料53万5800円に加え、正規生で年7万3000円、非正規生で同3万6000円を徴収することも発表。留学生に限った値上げは筑波大では初めて。

 永田学長は会見で、留学生には特別な日本語のカリキュラムや、ビザの申請などのサポートに費用がかかっており「義務的経費といえる額で、受益者に負担の理解をいただきたい」などと説明。留学生の受け入れは年々増え続けており、さらなる値上げもありうるとした。【酒造唯】

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