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シャングリラ・フロンティア〜クソゲーハンター、神ゲーに挑まんとす〜  作者: 硬梨菜
竜よ、龍よ! われらが駆けるは憧れの果て
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偉大なる大統領、次なななな……さぁ幕末乱世を始めよう


前回のあらすじ


秘書NPCことライス・ミソーちゃんはその旗の下に集った者達に力を与える奇跡の聖遺物「統一旗」を持っていたが故に様々な勢力から狙われていた。そこを助けた(自称)大統領に希望を見出したライスちゃんはサンラク・グリルドマックローを旗頭とした新たな勢力を作ろう、と大統領へ提案したのだった……!!







というわけで、俺とライスちゃんは二人旅の末にとある滅びかけの村を救い、そこを「合衆国」の足掛かりとして改めて出発したのだった……!


「プレジデント、西のトプ村が我々のユナイテッドに加わりたい、と」


「だろうな、エルガレンとヴルガンテがかち合うならどう考えてもあそこは補給路代わりにされる。良くて食料、悪けりゃ人的資源を毟られる」


「如何いたしますか?」



・受け入れよう、ただし労働は覚悟してもらうが


・いや、受け入れない。ステイツにそんな余裕はない


・いっそのこと滅ぼしてしまおう、奴らの顔が気にくわない



……おいコラ。


「無論受け入れよう、ただしある程度の労働は覚悟してもらうがね」


「かしこまりました」


最近の左下枠君は三つ目に覇王ルートを提示してくるから困る。合衆国、っつってんだろうがなんで他民族殲滅方針になるんだ。

一応選んでみたら速攻バッドエンドだった、セーブしといてよかったわマジで。


気を取り直してのみんな仲良くユナイテッドルートな訳だが……まぁなんというか、たった二人で始めた合衆国なわけで「国力」という概念とは程遠い現状だ。

とりあえずカムラ村、なる発情してそうな村を拠点に演説コマンド、左下君の用意してくれた台本を参考に村を「バンメシ合衆国」首都、カムラとして新生。


周囲の「国に属してはいるけど小遣い稼ぎに領主が激重税をむしりに来る程度で助けてもくれない国の末端限界集落」を取り込みながらかろうじて村から町程度に規模を拡大しつつ、そろそろイベントが起きそうだなと考えながら今日も今日とて街づくりだ。


とりあえず油に加工できる植物を育てる畑と穀物畑を確保、税を取りに来た役人は兵士ごと袋叩きにして捕虜とした。ウチの牢屋は三食保証だ、その方がライスちゃんの好感度が上がるからね。


最近気づいたが秘書NPCの好感度が高いと執務中に差し入れられるものがグレードアップする。ゲーム内とはいえ水よりは茶の方がいい。


「さて、どうすっかね……」


今現在、世界情勢としては群雄割拠という言葉が相応しい。そういうものなんだから仕方ないとはいえ、どの国のトップも全員が全員「世界征服」を掲げているのだから笑っちゃうくらい世紀末だ。


そして今現在のバンメシ合衆国は立地的に三つの国を脅威としている。



まず一つはエルガレン王国、はっきり言って我らが拠点との距離と規模、兵士の態度的にチュートリアル国家だ。一番最初に攻略してくださいと言わんばかりの国だ。


次にヴルガンテ王国、どいつもこいつも王様を名乗りたくて仕方がないらしい。大きさ的には二つ目の国だ、近くに鉱山があるらしくより一層の発展を遂げるには攻略不可避の国。


そして最後にアーフレント聖国。所謂「聖地」ポジションの国であり、なんだっけか……パルフィオン教だったかを国教にする国からは実質不可侵の国だ。


王道的に考えればエルガレンから順番に攻略しつつ、って感じなのだろうが……なんとなくだが、試したいことがある。

その為にもまずは拠点の強化だな、兵士的なアレコレは極論ゼロでも問題ないと発覚したので内政にだけ思考を割くことが出来……


「プレジデント! エルガレンの連中が!」


「……やれやれ、暇な連中だな」


まぁいい、我がユナイテッドトマホークの錆にしてくれよう。











とりあえず、ストーリーやUIはまぁまぁなのだがこのゲームのクソな要素を一つ発見だ。


「えい、えい、えい」


「ぐわぁぁあ!?」


はいゲージ溜まった。


「プレジデンッッ・ビィィィィム!!」


目から放たれ、扇状に薙ぎ払われる光線がエルガレン式の鎧に身を包んだ兵士達を薙ぎ払う。


「えい、えい、えい」


「ぎゃあ!?」


はいゲージ溜まった。


「プレェェ……ジデンッ、ビィィィィィァァァァム!!」


それは可視化された威光。乱世に我こそが平和の旗を打ち立てん、と心の底より信じる者が持つ根源的な人としての強さに撃ち抜かれた者は、己と大統領との力の差を悟り戦意を失う。


「えい、えい、えい」


「ぐええ」


はいゲージ溜まっ……ああ、今のやつが最後か。


「大統領に不可能はない」




まぁ、つまりはそういうことなのだ。このゲーム……極論を言えばプレイヤーが目からビームをぶっ放してるだけで勝てる。


そりゃあ実際に百人だの千人だのをフィールドに登場させたとして、それら一人一人に独立した設定をぶち込むなんて頭シャンフロな技術が必要になるわけで、そうではないゲームはどれだけの熱意を込めたとしても技術的ダイエットは必要不可避なわけだ。


それは風雲プレジ伝も同様で、このゲームにおける兵力は兵士一人一人ではなく兵士という総体のステータスで処理される。


だがここで一つ例外が存在する……そう、大統領だ。


成る程、たしかにプレイヤーが一兵卒とどっこいどっこいの性能では爽快感がない。だがそれを差し引いても兵士達がタクティクスしてる隣で一人だけ無双ゲーしていれば、折角のバランス調整もイチコロである。


要するに、だ。五分かけて百対百の戦争をするよりも、三分かけて大統領が百人抜きした方が速いのだ。


さらに補足すればこのゲーム、多分一定時間が経過した時点での戦力比で勝敗が決する。つまりイベ戦闘を除けば武器を振ってビーム乱射していれば大抵の戦闘に勝てる。


「しかもエネミーの動きがそこまで良くないからマジで単なる作業だ……」


これ精神力を削るタイプのクソゲーだ、こりゃあいよいよ本腰もエナドリも一本入れておくか?

というかもっさい戦闘に慣れすぎるとシャンフロに支障をきたす可能性も……あ、そうだ。


「お疲れ様ですプレジデント、敵兵達は如何しますか?」


「武器、防具を取り上げた上で解放してやれ、彼らにも家族がいるだろう」


「分かりました」


戦闘終了のリザルト画面代わりに大統領パワーで何故か死んでいない兵士達の処遇を問うライスちゃんに返事をしつつ、俺は執務室の椅子……セーブポイントへと向かう。


「あるじゃん、スリリングな戦いの場が……!」


目を瞑り、ログアウト……!











ログインした俺は、布団の上で目を開く。このゲームではログイン時、襖の隙間から光が漏れるので既にリスキル狙いの馬鹿共が扉の前に集まっているのだろう。


「……トーシローならここら辺だが……本職のリスキラーなら……ここかな」


何故そんなに詳しいのか? 馬鹿め、ログイン天誅は俺が冬イベで考案したスコア稼ぎだぞ。


「はいそこぉ!!」


「ぐぁ!? な、何故だ!」


「馬鹿が、イベント開始から二日も経ってりゃにわかリスキラーなんぞ一掃されてるだろうがよ。となればリスキル天誅になれた奴が立つ場所を狙えばこの通りさ」


「イベ限武器の二刀流、般若の面……まさか、「祭囃子」……!?」


「え、ついに俺も二つ名つけられてたのか」


「チッ、ハズレを引いちまったか……」


襖の陰から狙うのは三流リスキラーだ、一流は襖の真正面に立って相手の硬直を狙う。

まぁリスキルキル(・・・・・・)天誅はコツがいるので一番手っ取り早い方法は襖を蹴り飛ばすことだ。


襖ごと踏みつけられた新撰組の羽織を纏うプレイヤーを見下ろしつつ、左右に増援がいないことを確認。


「情報提供してくれたら見逃してやるよ」


「ほ、本当か……!」


「こすい情報しかないなら切腹してもらうがな」


「質屋交渉を……まぁいい、こちとら伊達に二日生き延びてねぇよ」




とりあえず色々と情報を聞き出せたので解放してやったが宿舎の外に出た瞬間、上から降ってきた兜割に頭をかち割られて消えていった彼には追悼の意を。


南無三。


プレジデンッッッ・ビイィィィィィィィムッッ!!!!

命中した相手の戦意を大統領としての圧倒的威光で無力化する。大統領ってなんだ、大統領は大統領さ

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― 新着の感想 ―
記憶違いじゃなければ 「え、俺に二つ名付けられるほどこのゲーム過疎ってんの?」ってセリフじゃなかったっけ...
ここまでだと風雲プレジ伝がクソゲーなのは判るが手放さない理由が判らない これは秘書とのアダルティな展開があるのでは?
ログイン天誅は運営に報告してないのかよw
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