駆け抜けろ、心に炎灯して
更新再開だオラァ!(ドア蹴破りながら)
プロット未完成だけどノリで書いていけ(設定力で差をつけろ)(そんなことより神代と現代の中間たる古代に焦点を当てたい)
「ド、ドラゴンだ……!!」
『む……俺の寝所に入り込むとは、虫けらめが。一息に踏み殺しても良いが、己の不遜を肉の一欠片にまで刻みつけて……』
『いや、待て……虫、貴様隠してはいるが顔に何を刻んでいる』
「え? これですか? これはジークヴルムさんと戦った時につけられたんです!」
『ジークヴルムだと……! ふん、敵対した虫けらなんぞを後生大事に育てるとは、やはり奴なぞ大した存在ではあるまいて!!』
「普通にブレスで消し飛ばされたんですけどね! そうだ、えーと……もしかして貴方のお名前はノワルリンド、さんではないですか?」
『ふン、虫けらとて我が偉大なる名を知るか……良いだろう、不可避の死を迎える前に俺を讃えることを許す』
「讃える……? 褒める……? えーと、侵略イベント? ヘイト? ほかのプレイヤー、えーと、開拓者の人達も「あいつはヤベェ」って言ってましたよ!」
『くくくく……当然だ、この俺こそが真なる王であるが故、な』
「ノワルリンドさん、王様だったんですね!」
『む? む……まぁ、そうだな。我が力に従属せし虫どもの頂点に立つ俺は王と言えば王であるな』
「ドラゴンの王様、竜王って奴ですね!」
『貴様虫けらにしては分を弁えているではないか、あの忌々しい黄金に声援なぞ送る奴隷どもと違って奴に牙を剥いているのも気に入った……所詮は潰すまでの余興に過ぎぬがな』
「そういえば、ノワルリンドさんはどうしてジークヴルムさんをそんなに敵視しているんですか?」
『決まっているだろう。俺こそが真なる王であるにも関わらず、奴は我こそが頂点とでも言いたげな顔をしているからだ。王は常に一人、そしてそれはこの俺以外にはあり得ないのだからな!』
「そうなんですか? 私は王様が何人いてもいいと思います! 大事なのは、何を目指すか、だと思います!」
『何を目指すか……だと? 虫けら風情が王を語るか』
「んー……これは私の持論? 主義? えーと……まぁとにかくそう言うものなんですけど───」
『……ふん、虫けら風情がよくほざく』
「えへへ……でも、それを言ったら私の知ってる人達も凄いんですよ?」
「みんなみんな、私の憧れで……目標なんです」
『………ふん』
「だから、私はノワルリンドさんを応援します!」
『……なんだと?』
「だって───」
◆
爆撃機「秋津茜」がぶっ放した情報爆弾の爆風に直撃してからそう長い時間が経過したわけでもないがそれはそれ、これはこれという奴だ。
前線拠点を半壊させ、今一番ヘイトを集めていると言っても過言ではない黒竜ノワルリンドに助太刀……明らかに悪の手先とかそういう類のルートな気もしなくはないが、それとは別に俺にも俺のルートというものがある。
今の俺は金と経験に飢えている、そして後者を達成するために適任とも言える人物へと会いに、俺は仇討人……及び賞金狩人達が集うカフェ「彷徨う剣」へと赴いていた。
のだが、
「ほぁああああティーアスたん! ティーアスたん! 写真撮ってもいいですかぁ!?」
「………」
「あーいい! 凄くいい! 黄金比だ、今俺は真なる黄金比の何たるかを理解している!」
「何してんだ変態」
「あ゛ぁ!? ……ああ、なんだお前かサンラク」
あの孤島でダンプより巨大なモンスターに不敵な笑みを浮かべて素手で挑んだお前はどこに行ってしまったんだ、バイバアルフォロワーたるφ鯖の連中がネカマの上に幼女の周囲を気持ち悪い感じでムーブしてるお前を見たら泣くぞ。でも言っちゃ悪いがφ鯖は「蛮族」「ゴリラの巣」「原人の集落」と散々な呼び方だったから泣き叫びながら殴り合いしそうだな。
ちなみにμ鯖は「スラッシャーホラー」とか呼ばれてた、気づいたら後ろからグッサリやられてるからなんだと。怖いねぇ……
「……知り合い?」
「まぁ、昔馴染みというかなんというか」
「おいコラサンラク、てめーティーアスたんとどういう関係だ場合によっちゃ……」
すっ(幼女先生のメイド服写真)
すっ(無言で差し出される1000万マーニ)
「教え子ポジだ」
「俺が媚を売り、俺が金で買う……流通が成り立ったな」
成り立ってねぇよ、お前が全て消費してるだけじゃねーか。
「ていうかここにいるってことは……」
「おう、教会で五体投地にお布施に炊き出しに免罪符に……やれる事全てやってカルマ値を綺麗にしてきた。グリッチの奴を引けたのはデカかったな」
よくよく考えれば、サイガ-100がリュカオーン打倒に心血を注ぐようにこいつは賞金狩人ティーアスに情熱を向けている。であれば仇討人案件に力を入れるのは当然の帰結だろう。
そして着せ替え隊の前で俺が条件を満たした以上、その再現もさほど難しいことではない、というわけだ。
「賞金狩人がNPC限定職業だから、完全に見落としてたぜ……まさか、さらに大きい括りで隠しジョブがあったなんてよ」
「それは確かに……んで、他のメンバーも仇討人に?」
「あー、条件自体は割れたがそれでも賞金狩人相手に引き分け以上だろ?」
成る程、単純にプレイヤースキルが必要になるから一気に増加するようなことがないのか。
「だが俺ぁメンバー達の期待を背負ってここに立っている。というわけでティーアスたん、まずはこのスモックを……」
ぽんぽん。
「あ゛ぁん?」
「新入り、俺がお前の教育係だ」
多分、犯人がこいつなんだろうな。
とても、とてもいい笑顔を浮かべたゴリゴリマッチョをメイド服で着飾ったおっさんがサバイバアルの肩に手を乗せる。
「ま、待ってくれ。俺ぁティーアスたんに手取り足取り……」
「安心しろ、骨の髄まで仇討人としての心得を叩き込んでやる」
「いやぁぁぁぁあああ! て、ティーアスたぁぁぁぁん!!」
嗚呼サバイバアル、きっと奴はレベル上限こそ超えていないがそれなりのステータスを保有しているのだろう。例えばルティアが同じ事をしたのであれば逃げ出すことも出来たろう……
だが、賞金狩人トゥール氏はタンク特化だ。そのSTR、VITの数値はきっとサバイバアルよりも数段上だろう。孤島時代のバトルスタイルから変わってないなら奴はフットワーク重視のグラップラーだからな……流石に特化タンクに単純膂力では勝てんだろう。
シャンフロでは女アバターを選んだのもあるが、足掻きも虚しく情けない叫び(男声)をあげる女はゴリマッチョに首根っこを掴まれて連行されて行ったのだった……南無三。
「……サンラク、友達は選んだほうがいい」
「そっすね」
「あと女の子」
「はいはーい!」
フルスロットルだ、俺の女子力……!!
「マスター…………シングルベンティ、キャラメル、アーモンド、ヘーゼルナッツ、ホワイトモカ、ツーパーセント、チョコチップ、エクストラホイップ、エクストラキャラメルソース、エクストラチョコソース、エクストラトッピングダークモカチップクリームのフラペチーノを一つ」
品切れだそうだ。え、そもそもあるの?
「時に幼女先生、一つお願いがあるのですが」
「……何?」
パチィン! とそれらしく指パッチンをすると、それに合わせてくれたのか「彷徨う剣」のマスターが幼女先生の前にクリームと林檎で豪勢に飾り付けられた二段重ねのケーキを置く。
「……ほぅ」
「後学の為……一度、俺と手合わせ願えないですか……ティーアス先生」
レベル三桁に到達した事で特技剪定師エルクが提示した「秘法」……それは従来は一度合成すれば元には戻らぬ筈のスキルを自在に合体、及び解除する「同調連結」システム。
そのために必要であるとされるものは二つ。
本来は莫大量の経験値を消費する代わりに、エルクが提示したのは膨大な額の金銭が一つ。
そしてもう一つが……
「先生の絶技……音に聞く「超越速」を是非とも体験したく」
プレイヤー、NPC、モンスターを問わず「目的とするスキル」のイメージを固めるために実物の観測が必要なのだ。
地雷ワードを紙一重で回避しつつ相手を褒めそやす秋津茜式パーフェクトコミュニケーション術、常人がやると地雷を踏み抜いて爆死する