学校法人実践女子学園(東京都日野市)は、2025年11月26日の理事会において、学園の長期構想に基づき、2031年4月をめどに実践女子大学の全学部・学科を渋谷キャンパスへ集約することを決定した。地方大学振興法、いわゆる「23区規制」が2028年3月末に失効する前提で、今後、渋谷キャンパスの再整備に向けた準備を進めていく。「23区規制」が万が一延長された場合には、今後の状況を踏まえて改めて対応を検討する。

 実践女子大学は1899年に麹町の地で下田歌子によって開かれ、1903年、渋谷の地へ移転。以来、「女性が社会を変える、世界を変える」という建学の精神のもと、126年にわたり女子教育の発展に尽力してきた。

 近年は、社会連携とグローバル教育を軸に、企業や地域社会および国内外の大学との連携を進め、多様な価値観や分野と交わる機会を広げている。また、2024年には「国際学部」、「人間社会学部 ビジネス社会学科」、「人間社会学部 社会デザイン学科」、2025年には「環境デザイン学部」、2026年には「食科学部」を設置するなど積極的な教育改革に取り組み、2025年度入試では過去最高の志願者数を集めた。

 今後は渋谷への集約にともない渋谷キャンパスに新棟を建設し、すでに校舎の建て替えが進んでいる実践女子学園中学校高等学校と一体となった教育環境を再整備し、学園全体の基盤強化につなげる。また、学部・学科改革をさらに進めるとともに、渋谷という立地を最大限に活かした教育を行う。

 なお、実践女子大学は日野キャンパスに環境デザイン学部、生活科学部を置き、地域協働教育や行政・市民との共同事業、地域イベントへの参加など多様な取り組みを展開してきた。今後日野市には2031年以降も校地の一部を存置し、連携を継続していく。

参考:【実践女子大学】2031年4月をめどに全学部を渋谷キャンパスへ集約。本学発展の地である渋谷で、次の時代の学びへ

実践女子大学

優しさと強さを育む実践教育。人と社会を支える力へ

実践女子大学は、教育理念「品格高雅にして自立自営しうる女性の育成」を掲げ、社会で活躍するための能力を身に付けた自立した女性を育成。「都心の渋谷」「自然豊かな日野」の2つのキャンパスで、時代に合わせた実践的な学びを提供しています。演習(ゼミ)や実験・実習など、少[…]

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