「被差別部落」さらすネット記事、出版社「示現舎」代表に削除命令 男性への損害賠償も命じる さいたま地裁

2025年12月17日 19時32分
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 被差別部落の地名や写真などをウェブサイトに掲載するのは「差別されない権利」に反するとして、埼玉県熊谷市の男性(78)と部落解放同盟埼玉県連合会が、川崎市の出版社「示現舎(じげんしゃ)」の宮部龍彦代表に掲載記事の削除と損害賠償を求めた訴訟の判決で、さいたま地裁(関根規夫裁判長)は17日、記事の削除と男性への11万円の支払いを命じた。
 判決文によると、同社は運営するサイトに具体的な地名を挙げて写真や解説文を付けるなどして記事を掲載。判決は「差別を受けることなく平穏な生活を送ることができる人格的な利益が侵害された」と認め、記事計28本の削除や一切の方法による公表を禁じた。

さいたま地裁(資料写真)

 示現舎を巡っては、被差別部落の地名リストを掲載した書籍の出版などがプライバシー侵害だとして争われた訴訟で、同社側に賠償などを命じた東京高裁判決が昨年12月に確定していた。(足立優作)

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