[オスロ 18日 ロイター] - ノルウェー中央銀行は18日、幅広く予想されていた通り政策金利を4.0%に据え置いた。インフレが目標を上回っているが、今後1年間で1ー2回の金融緩和を行う可能性が高いとの見方を示した。
声明で「先行きは不透明だが、経済が現在の予測通りに幅広く進展すれば、政策金利は来年中にさらに引き下げられるだろう」と述べた。
1144GMT(日本時間午後8時44分)時点で、ノルウェークローネは1ユーロ=11.96クローネと、発表直前の12.01クローネから上昇した。
28人のエコノミストのうち1人を除く全員が金利据え置きを予想していた。また、過半数は来年に25ベーシスポイント幅で2回の利下げを見込んでいる。
ノルウェー企業連盟のチーフエコノミストであるオイスタイン・ドーラム氏は、修正された中銀見通しは今後3年間で3─4回の利下げを示唆しており、28年末までに政策金利が3%まで低下する可能性があると述べた。
中銀は、来年1─2回の利下げを行う可能性があるとしつつ、インフレ率を下げるためには制約的な政策が必要だと述べた。
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バーチェ総裁は声明で「われわれは利下げを急いでいない。金利見通しは9月の報告からほとんど変わっていない」と指摘。会見では「経済が概ね現在の想定通りに推移すれば、政策金利は今後1年でさらに引き下げられる」と述べた。
総裁はロイターに、インフレを速やかに目標値に戻すことと失業率の上昇を引き起こさないことの間でトレードオフを迫られている、と指摘。その上で「われわれの予測では、慎重な正常化により失業率上昇という大きなコストを伴わずに、インフレ率は2028年に目標に向かって徐々に低下するだろう」と述べた。
中銀は6月に緩和サイクルを開始し、9月に再び金利を引き下げたが、それ以降は据え置いている。
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