スウェーデン中銀、金利据え置き 現行水準を当面維持へ

[ストックホルム 18日 ロイター] - スウェーデン中央銀行は18日、予想通り、政策金利を1.75%に据え置き、当面はこの水準を維持するとの見通しを示した。
中銀は、低成長の時期を経て景気回復が始まっていると指摘。インフレ率が目標の2%に近づきつつあると述べた。
「理事会は政策金利を1.75%に据え置くことを決定した。政策金利は当面、この水準に留まる見通しだ」と表明した。
ロイターのアナリスト調査では、政策金利が据え置かれ、次の動きが2027年初めの利上げになると予想されていた。
ただ、国際貿易、ウクライナ戦争、過大評価されたハイテク株の調整リスクなど、不確実性は依然として高い。
中銀は「情勢を注視しており、見通しに変化があれば金融政策を調整する準備がある」としている。
中銀は今年と来年の経済成長予想を引き上げた一方、27年までの失業率については前回予想を上回る水準で推移するとの見通しを示した。
インフレ予測はわずかに下方修正した。来年の平均インフレ率の予測は9月時点の1.0%から0.9%に引き下げられた。
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インフレ率が中銀の目標である2.0%を大きく下回ると見込まれる主因は、4月に導入される食料品に対する付加価値税(VAT)の一時的な引き下げ。中銀はこれについて、基調的な物価動向に対する見方を変えるものではないとしている。
キャピタル・エコノミクスの欧州エコノミスト、エイドリアン・プレッテジョン氏は「中銀は労働市場の引き締まりがはっきりするまで、政策金利を維持したいと考えるだろう。われわれは26年12月に0.25%の利上げが行われると予測している」と述べた。
ノルデア銀行は、最初の利上げ時期を2027年初頭と予想している。
 スウェーデン経済は3年間にわたる不安定な成長を経て、力強さを取り戻しつつある。来年はさらに加速すると予想されているが、道筋には依然として不透明感も残る。
一方で、中銀が目標とする2%を上回って推移してきたインフレ率は、今後鈍化する見通しだ。世界的な物価上昇圧力が和らいだことに加え、通貨クローナの上昇や、今年の物価を押し上げた技術的要因の影響が解消されることが背景にある。
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中銀は次回の金融政策決定を1月29日に発表する。
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