官邸の安保担当「日本は核保有すべきだ」 政府内の検討は否定
2025/12/18 22:50(最終更新 12/18 23:06)
安全保障を担当する首相官邸関係者が18日、日本の核政策を巡り、個人的な見解と断った上で「日本は核保有すべきだ」と記者団に語った。首相が非核三原則を見直すかどうかについては「話していないのでわからないが、そういった考えはないと思う」とし、現時点で政府として検討していないとの認識も示した。
官邸関係者は、北朝鮮など日本周辺国が核兵器を多数保有していると指摘し、「最後に自国を守るのは自国だ」として、防衛力強化のために核保有すべきだとの持論を記者団に展開した。
一方で、「非核三原則の見直しは大きなポリティカルキャピタル(政治的資本)が必要になる。他に、もっとやるべきことがある」と強調。「現実的には拡大抑止としてアメリカの核の傘に守ってもらう必要がある」とも述べ、早期の非核三原則の見直しには否定的な見解を示した。
政府は、2026年末までに国家安全保障戦略など安保関連3文書の改定を目指しており、非核三原則の「持ち込ませず」の見直しが議題となる可能性もある。
首相官邸に掲げられた日の丸=東京都千代田区で2023年1月11日午前10時39分、竹内幹撮影