「地球規模の大停電」を引き起こす…宇宙物理学者が警告する「太陽のスーパーフレア」の最悪シナリオ
■地球規模の天変地異から人類を救う学問 2024年12月、ドイツや日本などの国際研究チームが最新の研究成果を発表しました。ケプラー宇宙望遠鏡が観測した、太陽とよく似た5万個以上の恒星を調べた結果、スーパーフレアの発生頻度は100年に1回程度と見積もることができるそうです。 一方、過去1万2000年の間に太陽で起こったスーパーフレアに起因すると考えられる現象の頻度は、約1500年に1回と推定されているので、今回の研究結果とは開きがあります。2019年から観測を開始した岡山県の京都大学3.8メートル望遠鏡(愛称「せいめい」)などを使った、さらなる研究の進展が待たれます。 私たちの日常生活とは縁遠いと思われがちな天文学や宇宙物理学ですが、地球規模の天変地異から人類を救ってくれる可能性があることを知っていただけたらと思います。 ---------- 佐藤 勝彦(さとう・かつひこ) 東京大学名誉教授 1945年生まれ。京都大学大学院理学研究科物理学専攻博士課程修了。理学博士。自然科学研究機構機構長、日本学術振興会学術システム研究センター所長などを歴任し、現在は明星大学客員教授、日本学士院会員。専攻は宇宙論・宇宙物理学。「インフレーション理論」をアメリカのグースと独立に提唱。また日本物理学会会長、国際天文学連合宇宙論委員会委員長を務めるなど、その功績は世界的に知られる。著書は『宇宙論入門』(岩波新書)、『眠れなくなる宇宙のはなし』『ますます眠れなくなる宇宙のはなし』(ともに宝島社)、『科学者になりたい君へ』(河出書房新社)ほか多数。 ----------
東京大学名誉教授 佐藤 勝彦