旧鼎が浦高校舎の市役所第2庁舎解体へ
旧鼎が浦高校舎の市役所第2庁舎解体へ
気仙沼市は庁舎移転後、気仙沼尋常小学校、鼎が浦高校の校舎として使われた歴史がある第2庁舎(木造2階建て)の解体を決めた。本庁舎などを含む跡地活用の官民検討組織でも民間活用を模索してきたが、築116年の木造で耐震工事など多額の費用がかかり民間の手が挙がらなかったため、広場の一部とする。
第2庁舎は、1909(明治42)年に尋常小学校舎として建築された。11年には中等教育を行う実業補習学校を併設し、23年には気仙沼実科高等女学校と改称。その後は小学校が移転し、51年に鼎が浦高校となってからは61年に赤岩杉ノ沢に移転するまで生徒が学んだ。
市は庁舎移転後を見据え、現庁舎がある八日町周辺から内湾地区までを「気仙沼の顔」とするまちづくりを宣言。跡施設の利活用策は専門家を含む官民組織で検討し、ワン・テン庁舎跡に「おもちゃ美術館」を開館、本庁舎跡地は広場にする基本構想案をまとめた。
第2庁舎は「民間活用がなければ解体」としており、耐震や土砂災害対策の工事だけで2・6億円~3・6億円掛かる試算。大手企画・開発事業者を通してニーズを探したが、活用の可能性はない―と結論付けた。
市都市計画課によると、第2庁舎の解体は、新庁舎移転(2027年度)以降になるという。
解体方針を受け、「惜しいね」と話すのは、市役所近くに住む佐藤靖子さん(91)=1953年卒業=。「冬は教室にまきストーブが1台でとても寒かった。職場結婚した先生を皆でからかったのも良い思い出。解体されてもにぎやかな場所に生まれ変わってほしい」と望む。
市は近く、市役所跡地全体の利活用について市民説明会を開催する。同課は「市民には説明を尽くしたい。第2庁舎の解体後も建材を活用できる方法があるかどうか検討していく」と話している。