【太平洋沿岸漁港ルポ】黒潮大蛇行終了で「魚の獲れ方」が激変! 高知のカツオ、静岡のシラスにも大きな影響が...
「黒潮大蛇行は紀伊半島を包むように大きなV字形に蛇行していました。そのV字形の中心では潮が渦を巻いているんです。 黒潮に乗ってきたカツオはこの渦に巻き込まれ、どんどん西の海、つまり三重、和歌山のほうに流されていくため、和歌山の沿岸にもやって来ました。今は大蛇行が崩れたのか、渦は消えています」 ■三重では壊滅的ダメージも...... このように高知や和歌山ではカツオの豊漁をもたらしていたが、お隣の三重県では黒潮の支流で海水温が上がり、大被害をもたらしていた。 三重外湾漁協の担当者に話を聞いた。 「サバ、イワシは冷たい水温を好む魚なんですが、大蛇行の影響で三重県沖の水温が上がり、まったく獲れなくなりました。漁獲量でいうと今は大蛇行前の10分の1に激減しています」 大蛇行終了の兆しの発表以降について何か変化はあったのだろうか。 「まだ漁模様として大きな変化はないです。というのも、サバは春先がシーズン。来年の春を待ってみないと今はなんとも言えません」 漁獲量が戻りつつあるとニュースで報道されたのは"あだこの岩がき"。この岩がきは三重県鳥羽市畔蛸町(あだこちょう)で養殖されたもので、冬に採れる一般的なかきとは違い、春から夏にかけて収穫される夏がきだ。 漁獲量について話をしてくれたのは、的矢(まとや)湾あだこ岩がき協同組合の代表理事・北川誠さん。 「黒潮が大蛇行している時期は海水温が高くなった影響で海藻類が消えてしまい、海藻のない海、いわゆる"磯焼け"の状態が広範囲に広がってしまいました。 これにより、海藻類を食べるアワビ、サザエも姿を消して、海藻を隠れ家にして生活するイセエビも数が激減しています」 畔蛸町の海で潜っている経験20年超のベテラン海女さんにも話を聞いた。 「大蛇行が始まる前は海に潜ると、海藻がびっしり生えていました。海藻をかき分けかき分けして、アワビやサザエを見つけていたんです。それが今の海は海藻がまったくない。ハゲ山状態です」 三重の海はなかなか悲惨な状況のようだ。 そんな中でも、いい影響はないかと前出の北川さんに尋ねると、こんな答えが返ってきた。