「史上最悪」「分断招いた」 歴代大統領こきおろしの説明板、トランプ大統領がホワイトハウスに設置
(CNN) 米歴代大統領の肖像を並べたホワイトハウス内の「プレジデンシャル・ウォーク・オブ・フェイム(大統領の名誉の歩道)」に、各大統領の功績などを紹介する説明板が設置された。侮辱的な表現や事実無根の主張など、ドナルド・トランプ大統領のSNS投稿のような内容が刻まれている。
大統領の名誉の歩道はホワイトハウス西棟前の廊下にあり、説明板は「良い大統領、悪い大統領、その中間あたりの大統領に敬意を表し」、トランプ大統領が設置したと記されている。
トランプ大統領自身の説明板は、2024年大統領選挙の勝利に脚光を浴びせ、「2度の暗殺未遂に加え、法執行機関が同氏に対する武器として利用された前代未聞の事態」を克服したと記載。戦争を終わらせ、国境を守り、ギャングメンバーとされる人物を国外追放したなどとする主張を列挙し、「アメリカの黄金時代」をもたらすという公約を就任から11カ月で「果たした」と記した。
肖像ではなくオートペン(署名機)の写真を使ったジョー・バイデン前大統領の説明板は、「スリーピー(眠そうな)ジョーは米国史上ずば抜けて最悪の大統領だった。米国史上最も腐敗した選挙の結果、大統領に就任したバイデンは、前代未聞の惨事を次々に引き起こし、国家を壊滅寸前に追いやった」と酷評。「だがそうした中でもトランプ大統領が圧勝して再選され、アメリカを救った!」と付け加えている。
バイデン大統領の肖像の代わりに展示されている「オートペン」(署名機)の写真。画像の下に銘文が設置されている/Jessica Koscielniak/Reuters
バラク・オバマ元大統領など他の歴代大統領の説明板も同様に、政治的に偏った内容だった。
「バラク・フセイン・オバマは、初の黒人大統領、地域社会活動家、1期務めたイリノイ州選出上院議員で、米国史上最も分断を招いた政治家のひとりだった」。説明板はそう記し、トランプ大統領が批判する医療保険制度改革やパリ協定署名などの実績もこきおろしている。
ビル・クリントン元大統領の説明板は、政策的な功績をたたえる一方で、妻のヒラリー・クリントン元国務長官が2016年の大統領選挙でトランプ氏に敗北したことに言及した。「2016年、クリントン大統領の妻ヒラリーは、大統領選挙でドナルド・J・トランプ大統領に敗北した!」
ホワイトハウスのキャロライン・レビット報道官はこうした説明板について「歴史を学ぶ学生として、多くは大統領自らが書いた」と述べている。
批判は民主党の大統領だけにとどまらなかった。共和党のジョージ・W・ブッシュ元大統領の説明板ではアフガニスタンとイラクの戦争に矛先を向け、「ブッシュ大統領は国土安全保障省を創設したが、アフガニスタンとイラクで戦争を始めた。いずれも起こるべきではなかった」とした。米大統領エイズ救済緊急計画(PEPFAR)を創設したブッシュ氏の功績は紹介したものの、トランプ政権が資金拠出を凍結したことには触れなかった。
ジョン・F・ケネディ元大統領は、カトリック教徒として選出された初の大統領と紹介している。「ピッグス湾侵攻の失敗で痛ましい挫折を経験した。ソ連がベルリンの壁を建設した際の大統領だったが、キューバミサイル危機の際は核戦争の脅威を巧みに乗り切った」
ジミー・カーター元大統領の説明板は「高インフレ、高い失業率、『悲惨指数』の上昇を特徴とする1期だった」と記され、「在任中よりも退任後の方が大きな成功を収めたと感じる人が多い。人類のために素晴らしいことをした!」と評している。