【グループ集計も!】Googleスプレッドシートのテーブル機能が アップデート(2025年4月版)
Googleスプレッドシートのテーブル機能を取り上げる note 3回目です。
Googleスプレッドシートで力を入れてアップデートしてると感じるのが、AIとスマートチップ、そしてテーブル機能です。
直近から 2024年8月以降までのアップデートで、テーブル機能がどのように便利になったかを見ていきましょう!
👇テーブル機能について書いたnoteは マガジンにまとめてみました。
先週のnoteは、ExcelやGoogleスプレッドシートで、2025年現在もっとも簡単に 選択セルをハイライト表示させる方法について書きました。「セルにフォーカス」機能 と 拡張機能 Sheets Row Highlighter の機能比較などなど!
Googleスプレッドシートは テーブル推し
2024年5月 にGoogleスプレッドシートに テーブル機能が実装されて以降、Googleさんはものすごーくテーブルを推してます。
新規に Googleスプレッドシートを立ち上げれば、右にテーブルサイドバーが表示され、「事前構築済みの表から始める」というガイドがありますし、
Geminiと連携したスプレッドシートの場合は「表作成サポート」が表示されます。
さらに Geminiサイドバーでも、「表を作成」をやたら推してきます。
また Googleフォームにおいても、
回答をスプレッドシートにリンクすれば、自動でテーブル形式で回答が出力されます。
相変わらず「テーブル」という表記と「表」という表記が混在して わかりにくいですし、テーブルが好きじゃない、使いたくないという人もいるかと思いますが、これだけGoogleが推してるということは、今後もさらに進化していく機能ってことでしょう。
Googleスプレッドシートを活用したい!と考えてるなら、「テーブル機能を使えるようになっておくべき」とmirは考えます。
というわけで、活用する為のアップデートをチェックしていきましょう!
テーブル機能アップデート 2025年4月
説明の都合上、アップデートは最近から順に紹介していきます。まずは、直近の2025年4月アップデートからいってみましょう。
ポイントは グループビューの機能が強化され、グループ毎の集計が簡単にできるようになった点です。
テーブルのグループビューで集計ができるようになった
👆上の画像は、テーブル機能がGoogleスプレッドシートに実装された 2024年5月に書いた noteの一部なんですが、
グループビューの機能はいいんだけど、せっかくならグループ毎に集計できたら良くない??って書いたものが、ついに実装されました~。(別に mirが書いたからGoogleが対応したってわけじゃないでしょうがw)
グループビューとは Excelのテーブル機能にはない、Googleスプレッドシートのユニークな機能で、テーブルのデータを指定した列のデータでグループ分け(並び替え & 区切りを入れる)して見やすく整理するものです。
グループビューはGoogleスプレッドシートの便利機能 フィルタビューの変化形のような機能で、
■グループビューは自分の画面のみ表示が変わる
(共有メンバーの表示には影響しない)
■グループビューを解除すると元の表示に戻る
■グループビューの設定は名前を付けて保存できる
■保存したグループビューは共有メンバーも利用できる
といったメリットがあります。
このグループビューが進化して
このようにグループビューに切り替えた際、グループ毎の区切り行にグループのデータの個数や合計、平均、最大値などを表示できる 集計機能が実装されました!!
集計プルダウン選択になっており、列の型がテキスト型(文字列)であれば
これらの集計が可能です。
列の型が日付の場合は上に加え
最小、最大が選択できます。
ちなみに「なし」が2回登場していてわかりづらいですが、
上の「なし」は集計をしないという意味の「なし」で、下の「なし」は空白セル(値なし)のセルの数をカウントという意味になります。
数値の場合はさらに
合計、平均も算出可能です。
まとめると
なし 集計なし (なぜか テキスト型では表示されない)
カウント 個数(空白セルも含む)
合計 合計値を算出 SUM (数値型のみ)
平均 平均値を算出 AVERAGE (数値型のみ)
最小 最小値を算出 MIN (数値型、日付型のみ)
最大 最大値を算出 MAX (数値型、日付型のみ)
なし 空白セルの数
入力 空白以外のセルの数
ユニーク ユニークな(一意の)個数
空欄率 グループのセル数における空白セルの割合
入力率 ・・・ グループのセル数における空以外のセルの割合
ユニーク率 ・・・ グループのセル数におけるユニークな個数の割合
このようになっています。
グループ毎に ▼がついてますが、選択した集計は列単位で適用されます。
ビューを名前をつけて保存すれば、集計の設定も保存されるので
設定したグループ集計はいつでも呼び出すことが出来ます。
共有していれば 他のメンバーも、保存したグループビューを呼び出すことが出来ます。
また、グループビュー状態のURLは 末尾に fvid=**** がつく 専用URLとなっているので、
このURLをメンバーに共有することで、グループビューの画面を直接見てもらうことも可能です。
これは便利ですね。
グループ集計の結果は 目視するしかない
グループビューで生成される、グループ毎の区切りの グレーの行は、行番号の無い特殊な行になっています。
つまり ここに入っている 集計した数値を数式で参照することは出来ません。
さらにこの値は、選択もコピーも出来ないんです・・・。なんでだぁ~
まぁグループ毎の集計をちゃんとしたいなら、ピボットテーブルやQUERY関数(group by)を使えって話なんでしょうが、せめて結果の数値をコピペ出来たら良いのにと思います。
2025年4月時点では、グループビューの集計した値は見るだけ、つまり目視専用ってことです。
※表示されたグループビューの画面を印刷、PDF化は可能です。
それでもグループビューの活用の幅が広がったことは間違いありません!
テーブル機能アップデート 2025年3月
2025年3月のアップデート。表の高度な書式設定が実装されたとありますが、メインとなるのは 集計行(フッター)機能が実装されたことです。
テーブルで集計行が使えるようになった
表の高度な書式設定は 表の名前横にある V から 表の書式を選ぶと確認できます。
集計行機能は、この中の「テーブルフッターを表示」をクリックしてチェックが入った状態にすると使えます。
フッターを表示とすると、テーブルの一番下に色の違う行が追加されます。
この時、数値型に指定されている列があれば、自動でフッター行には合計が表示される仕様となっています。
ただ メニュー表記の通りこれはフッターであって、Excelの集計行とはちょっと違います。
数値型の列のフッターは中身は 自動で入った SUM関数です。
これを平均や最大値、その他の集計に変えたい場合は、関数を手作業で書き換える必要があります。
つまりフッター行は、常にテーブルの最下部に表示される行というだけであって、セルに何を入れるか?(なんの数式を入れるか)はご自由にどうぞってことです。
Excelのテーブルの集計行や、先に書いたGoogleスプレッドシートのテーブルの新機能 グループ集計のような 集計方法を選択するようなものではありません。
通常は SUMやCOUNTAなど 定番関数を入れるでしょうから、ほとんどの人は問題なく使えると思いますが、数式や関数の知識がまったく無い人だと、うまく活用できないものとなっています。
そしてフッターを表示している場合、
テーブルの一つ下の行に値を入れてもテーブルは自動で拡張しません。
また、フッター行があるとマウスドラッグで表の拡張も出来なくなります。
うーん、Excelにもあるから実装されたのは嬉しいですが、ぶっちゃけテーブルの外で集計した方が色々捗るし、あんま使わない機能かもしれませんw
その他の表の高度な書式設定で出来ること
フッター行(集計行)以外の、表の高度な書式設定で出来ることを見ていきましょう。
■表のグリッド線を表示
そのままです。チェックを入れると、テーブル以外のセルと同じようにグリッド線が表示されます。
■交互の背景色を表示
これもそのままです。初期値はチェックが入った状態で交互の背景色はONとなっていますが、これをクリックしてチェックを外すと交互の背景色が解除されます。
■縮小ビューを表示
テーブル化するとセルの高さが広めに設定され余白多めで見やすい表になるんですが、縮小ビューを表示にチェックを入れると、上下の余白が解除され 通常のセルと同じセルの高さ設定となります。
大量データがある時には間延びしない縮小ビューの方がいいかも。
■詳細オプションを表示
最後に「詳細オプションを表示」ですが、これをONにすると
サイドバーに「表の書式」という設定画面が表示されます。
ここでスタイル(ヘッダー、データの交互の行、そしてフッターの色の組み合わせ)や
グリッド線、交互の背景色、縮小ビュー、テーブルフッターの表示設定が切り替えできます。
もっとオプションが出てくるかと思いましたが、表の書式メニューと基本的には一緒ですね。
テーブル機能アップデート 2024年11月
2024年11月には構造化参照に関するアップデートがありました。
構造化参照が強化(テーブルの参照方法まとめ)
構造化参照はテーブルを対象とした時に利用できる範囲の参照方法です。
記述が長くなるのと書き方にクセがありますが、行や列の増減へ動的に対応出来たり、どこを参照して何がしたいのか?といった作成した数式が読解しやすくなるというメリットがあります。
基本的にはテーブル外の適当なセルに =を入れて テーブル内の範囲をマウスで選択すれば、自動的に構造化参照の記述となります。
当初は Excelのテーブルほどの柔軟な構造化参照ではなく、見出し行が取得出来なかったり、複数列の範囲を指定出来なかったりしましたが、これがアップデートで解消されました。
Googleスプレッドシートの 構造化参照の基本部分は、初回のテーブル紹介記事を参照ください。
アップデート後の テーブルの構造化参照で重要となるのは、テーブル名、そしてカラム名(列の見出し名)、そして縦に見た時の3つの部位(ヘッダ、データ、フッタ)です。
またGoogleスプレッドシートの場合は テーブルの範囲を出力する際は、基本的にはARRAYFORMULAを付ける必要があります。
具体例を見ていきましょう。
=ARRAYFORMULA(表_1)
▶ 表のデータ部分
テーブル名だけで取得できるのは、ヘッダ、フッタを除くデータ部分です。これは =ARRAYFORMULA(表_1[#DATA]) と同じです。
=ARRAYFORMULA(表_1[#DATA]) と入力してEnterとすると、自動で =ARRAYFORMULA(表_1) に置き換えられます。
なおデータの一部分だけを指定することは、構造化参照だけではできません。
=ARRAYFORMULA(表_1[#ALL])
▶ 表を全て(ヘッダ、フッタ含む)
表_1[#ALL] とすることで、ヘッダ行、フッタ行を含むテーブル全体を取得できます。
=ARRAYFORMULA(表_1[#HEADERS])
▶ 表のヘッダ(見出し行)
当初は出来なかった ヘッダの指定も出来るようになりました。
=ARRAYFORMULA(表_1[#TOTALS])
▶ 表のフッタ(集計行)
フッター実装後は、#TOTALSでフッタ行も指定可能になりました。
=ARRAYFORMULA(表_1[[#HEADERS],[#DATA]])
▶ 表のヘッダとデータ(フッターが無いテーブルなら #ALLと同じ)
=ARRAYFORMULA(表_1[[#DATA],[#TOTALS]])
▶ 表のデータとフッタ
=VSTACK(表_1[#HEADERS],表_1[#TOTALS])
▶ 表のヘッダとフッタ
隣接してない飛び飛びの範囲(見出し行と集計行)を取得したい場合は、構造化参照のみでは対応できないので、VSTACK関数などを絡める必要があります。
=ARRAYFORMULA(表_1[日付])
▶ 表の 日付 列のデータ
=ARRAYFORMULA(表_1[[#ALL],[日付]])
▶ 表の 日付 列のデータ 全て
=ARRAYFORMULA(表_1[[#HEADERS],[#DATA],[日付]])
▶ 表の 日付 列のヘッダとデータ
=ARRAYFORMULA(表_1[[日付]:[単価]])
▶ 表の 日付から単価列までの複数列範囲の データ部分
当初出来なかった 👆これが、アップデートで出来るようになりました。通常のセル範囲選択と同じように : で繋ぎます。
=ARRAYFORMULA(表_1[[#ALL],[商品]:[数量]])
▶ 表の 商品列から数量列までの複数列範囲の全て
とりあえず 後述するIMPORTRANGEとの組み合わせで 構造化参照の書き方がわからなくなってしまったら、同じシート内で 適当なテーブル外のセルに = を入れて マウスで参照したい範囲を選択して確認すると良いでしょう。
テーブル機能アップデート 2024年9月
少し古い情報となりますが、まだ書いていなかった 2024年9月の3つのアップデート、そして9月後半の2つのアップデートを紹介していきましょう。
1. テーブルサイドバーから空のテーブルが挿入可能に
これはシンプルに「空の表」がテーブルサイドバーから挿入できるようになったってだけです。
2. キーボードショートカットでテーブル変換可能に
Macの場合はCmd+Opt+T
Linux および Windows の場合は Ctrl+Alt+T
Chrome OS の場合は Ctrl+Alt+Shift+T
公式の順番と違いますが、簡単なこちらを先に取り上げます。
これもそこまで重要じゃないですが、ショートカットでテーブル化が出来るようになりました。
Windowsの場合は Ctrl+Alt+T です。ちなみに上の 空のテーブルの挿入も
こんな感じで簡単に出来ます。
でも、テーブル変換のショートカットはあるんですが、テーブル解除のショートカットは見当たらないんですよね・・・。
やはりGoogleとしてはテーブル推しなんで、推し変 して欲しくないってことでしょうかw
3. IMPORTRANGE を使ってテーブルを参照可能に
2024年9月のテーブル機能アップデートで一番使える(重要な)のがコレです。
=IMPORTRANGE("スプレッドシートID","テーブル名")
別スプレッドシートに IMPORTRANGE関数を入れ、
第1引数に 参照したいテーブルがあるスプレッドシートのID
(URLの https://docs.google.com/spreadsheets/d/【この部分】/edit?****)
第2引数に テーブル名
をそれぞれ文字列で指定することで、テーブル(のデータ部分)を参照することが出来ます。
ちなみに画像では、IMPORTRANGE関数の第1引数 であるスプレッドシートIDを入れる箇所に SSIDといれてますが、これは
スプレッドシートIDを入力したセルを 名前付き範囲 機能で、SSIDと定義して、それをIMPORTRANGEの式で使っています。
IMPORTRANGE関数については、過去noteで3回にわたってまとめています。
IMPOTRANGEで構造化参照
注意しなければならないのは、テーブル名だけを指定した場合、参照するのは見出しを除いたテーブルのデータ部分って点です。
参照するテーブルが「マスタテーブル」というテーブル名で、そのテーブルがあるスプレッドシートのIDが入ったセルを SSIDと名前付き範囲で定義した場合
=IMPORTRANGE(SSID,"マスタテーブル")
▶ テーブルのデータ部分のみ
このようになります。見出し行含めテーブルを丸ごと取得したい場合は、
=IMPORTRANGE(SSID,"マスタテーブル[#ALL]")
▶ テーブル全て(見出し行含む)
このように #ALLを付けた記述になります。
もしテーブルの特定の列範囲を取得したい場合は
=IMPORTRANGE(SSID,"マスタテーブル[[#ALL],[氏名]:[年齢]]")
▶ テーブルの特定の連続する複数列のデータ(見出し含む)
このような記述になります。
IMPORTRANGEでテーブルを指定する利点
では、IMPORTRANGEでテーブルを指定できると何が便利なのでしょうか?
大きくこの2つのメリットがあります。
表の拡張や移動に連動できるので参照ズレが発生しない
文字列指定なので参照が簡単に切り替えできる
たとえばIMPORTRANGE の第2引数を通常の "シート2!A1:C15" といった記述で参照していた場合、
テーブル側で 氏名(ひらがな)と年齢の間に「ニックネーム」という列を追加しても、IMPORTRANGE関数内の "シート2!A1:C15" という文字列の記述は変わらないので、D列に移動した年齢が参照範囲から外れてしまいます。
これを年齢まで参照させるには手作業で式の "シート2!A1:C15" を修正する必要があります。
一方、テーブルの構造化参照でIMPORTRANGEしていた場合は
"マスタテーブル[[#ALL],[氏名]:[年齢]]" と、氏名の列 ~ 年齢の列まで参照という指定なので、間に1列「ニックネーム」が追加されても、動的に参照する範囲が拡張されます。
もちろん 行方向のデータの追加に対しても同様で
テーブル側でデータが追加され テーブル範囲が拡張したら、連動してIMPORTRANGEで取得するテーブルの範囲も拡張されます。
もちろん行方向は "シート2!A:C" として空白行を削除でもいいんですが、最初から範囲を絞ってテーブルとして取得した方が引っ張ってくる範囲が小さくなるので エコですよね。
これらのメリットは、名前付き範囲をIMPORTRANGEで取得する方法と同じですね。
IMPORTRANGEは「シート名やセル範囲 の変更に対応できない」を「名前付き範囲」で突破する
もう一つのメリットですが、IMPORTRANGEは 文字列があれば参照できるので、
別でIMPORTRANGEでテーブルのHEADERSだけ出力した範囲をプルダウン選択肢に設定すれば、
このように出力する開始列、終了列をプルダウンで指定して、別スプレッドシートのテーブルの参照箇所を動的に切り替え、といったことが出来ます。(プルダウンが空の時は全出力)
これ、どんな式で制御しているかというと
=IMPORTRANGE(SSID,"マスタテーブル[[#ALL]"&
TEXTJOIN(":",TRUE,TEXT(B2,";;;,\[@\]"),TEXT(C2,";;;\[@\]"))&"]")
こんな式です。
今回は説明は割愛しますが、プルダウンが未選択だった時の制御をするTEXT関数がポイントです。
※丸ごとテーブルをIMPORTRANGEで取得してから、FILTERあたりで絞り込んだ方が動きが軽いかもしれません。
IMPORTRANGE と テーブルで出来ないこと
IMPORTRANGEで別スプレッドシートのテーブルが構造化参照できるようになって、非常に便利になったんですが幾つか不満もあります。
まず1つ目が IMPORTRANGEで出力したデータはテーブル表示には出来ないという点。
これはテーブルは見出し行に数式を入れられないというルールがあるので仕方ないんですが、テーブルを参照してるのに結果をテーブルとして表示出来ないのは残念。
仕方ないので交互の背景色を使っておきましょう。
そしてもう1つの不満が、同じスプレッドシート内では 使えないという点です。
このように 同じスプレッドシート内で IMPORTRANGEでテーブルを参照しようとすると、 「マスタテーブル[#ALL]」が 無効なセル / 範囲の参照 と言われエラーとなります。
IMPORTRANGE自体は 同じスプレッドシート内でも使えるんで、普通にシート名とセル範囲を指定する
=IMPORTRANGE(SSID,"シート2!A1:G15")
こんな式だったら 参照できるんですが
テーブル名だと指定が出来ません。
これは IMPORTRANGEの現在(2025年4月時点)の仕様が、同じスプレッドシートを参照した場合は、第2引数をINDIRECTに入れた時と同じような挙動となっていることが原因と思われます。
INDIRECTでテーブル名の文字列で参照できない、つまりGoogleスプレッドシートのテーブルは 名前付き範囲とは別扱いってことです。
Excelの場合は、テーブルを作成すると テーブル名は自動で「名前の管理」(ネームマネージャー)に登録され、文字列のテーブル名を使ってINDIRECTでテーブルを参照することが可能です。
Googleスプレッドシートの場合は、なぜか文字列のテーブル名、構造化参照を使ったテーブルの参照が、他のスプレッドシートなら出来るのに 同じスプレッドシート内だと出来ないってことです。
構造化参照が文字列で扱えると数式で色々出来るんで、INDIRECTを使ったテーブル参照は今後のアップデートに期待したいところ。
4. 条件付き通知ルールをテーブルに直接適用可能に
これは GoogleWorkspceユーザーのみ(Business Standard 以上)ですが、2024年6月に実装されたGoogleスプレッドシートの 条件付き通知機能が、テーブルを対象として簡単に設定できるようになったというアップデートです。
企業で活用している場合は非常に便利です。
5. Geminiが構造化されたテーブルデータを出力可能に
これはどちらかと言えば Geminiネタなんですが、2024年9月前は Geminiが生成した表はテーブルではなかったのが、テーブルとして出力が可能になったというアップデートです。
GoogleWorkspceユーザー(Business Standard 以上)がメインの対象者ですが、こちらは無料ユーザーでも Workspace Labs に登録することで スプレッドシートで Geminiサイドバーが利用可能となります!
👆こちらの記事をチェックして、是非Geminiとスプレッドシートのマリア―ジュを体験しましょう!
テーブル機能アップデート 2024年8月
最後に前回書き漏れた8月のアップデートに触れておきましょう。
公式リリースは 👇コチラです。
インテリジェントな提案を使用する
表形式のデータを入力、またはコピペすると「表に変換する」というサジェスチョンが出てきます。
👇ここで「表に変換する」の上にマウスを持っていくと、テーブル化した後どうなるかプレビューが確認できます。
問題なければクリックして表変換を確定。
これだけなんですが、実はこの提案による表変換(テーブル変換)は、他の手順でテーブルに変換した時とちょっと挙動が違うんです。
提案してもらって テーブル変換した方が色々便利
同じデータを 右下に表示される「表に変換する」でテーブル化した場合と、メニューの 表示 >テーブルに変換 でテーブル化した場合と比べてみましょう。
提案からテーブル化した表は、生年月日が 日付形式、性別や血液型はプルダウンとして、列の型が自動的に定義されます。
さらに プルダウンは選択肢が自動で色分けされ 見栄えのよい感じに。
一方、メニューから手動でテーブル化した表は 生年月日こそ 列が日付型となりましたが、プルダウン化などの気の利いた変換がされません。
もちろん 手動で 列の型を編集 > プルダウン でプルダウン化できるんですが、これだと自動色分けしてくれません。
一つ一つプルダウンの色を設定するの面倒なんですよね。自動でプルダウンを適当に色分けしてくれるのはありがたいです。
インテリジェントな提案は気まぐれ
このインテリジェントな提案で「表に変換する」ですが、難点は自分で制御できないという点。
「表に変換」がいつまでも出てこなかったり、
「プルダウンチップへの変換」という提案だったり、
GoogleスプレッドシートとGeminiが連携している場合、「データを分析」が出てきちゃったりします。※データを分析を✖で消すと「表に変換する」が表示されることもあります。
つまり、「表に変換する」を✖で閉じちゃうと、後でやっぱりいい感じに表にしたいと思っても インテリジェントな提案が出てこないことがあるってことです。
テーブル化しても簡単に解除できるんで、「表に変換する」の提案が出てきたら、とりあえずテーブル化しておくことをお勧めします。
テーブル機能アップデート 2024年8月-2025年4月 まとめ
最後にテーブル機能アップデートのまとめです。
有用度は★5がMAXで mirの主観によるものです。
今後もさらなる進化が期待できるGoogleスプレッドシートのテーブル機能、また面白いネタやアップデートがあれば取り上げていきます!
次回は再び QUERY関数シリーズに戻る予定。
いいなと思ったら応援しよう!
チップ大歓迎です。やる気がアップしますw


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